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◆年末株高本格スタートの狼煙が上がる

2022.12.01 レポート

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

 

 

【相場概況】

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

 

日経平均株価 27,968.99 -58.85
TOPIX 1,985.57 -7.40
マザーズ 793.51 -9.81
NYダウ 34,582.52 +729.99
ナスダック総合 11,468.00 +484.22
S&P500指数 4,077.00 +119.37

 

きのうの米国市場は、パウエルFRB議長の講演をきっかけに3指数揃って
大幅上昇となりました。

 

 

パウエル議長は、ブルッキングズ研究所での講演で来月の利上げペースを
減速させると示唆。

一方で、借り入れコストは上昇を続け、インフレに打ち勝つために
しばらくの間は制限を続ける必要があると強調しました。

 

 

ターミナルレート(利上げの最終到達点)に関しての具体的な水準は話に
出ませんでしたが、9月時点での見通し、4.6%よりやや高くなる可能性が
高いとコメントしています。

 

過度な期待を持たせないようにハト派になりにくく慎重に言葉を選んで
講演していたパウエル議長ですが、市場参加者は12月からの利上げペース
鈍化期待をハト派的と受け止めて買われる展開となり、ダウは3営業日ぶりに
34000ドルを回復、S&P500も同じく4000ポイント回復となりました。

 

 

この講演を受けて米長期金利は3.8%弱あったところから3.7%前半まで
急低下し、12月のFOMCでは0.5%の利上げの確率が前日66%から77%まで
上昇しています。

 

(12月FOMCでの利上げ確率)

 

セクターでは米国11業種すべてが上昇となり、ダウ採用銘柄はこれまで買われて
いたディフェンシブや景気敏感株のキャタピラーやスリーエムなどが軟調で、金利
低下を受けてマイクロソフト、アップル、セールスフォースなどのハイテク株中心
に見直し買いが入りました。

 

 

◆年末株高本格スタートの狼煙が上がる

 

本日より名実ともに12月相場入りとなりました。早いもので今年もあと1か月です。

前述した通り、きのうのパウエルFRB議長の講演で12月からの利上げペース緩和が
示唆された
ことで、クリスマスラリーの狼煙が上がったとみています。

 

もちろん今週末に発表される11月の米雇用統計には注意が必要ですが、予想
よりも雇用者数の伸びの鈍化(予想:20.0万人増)、または失業率の上昇
(予想:3.7%)があれば、12月のFOMCで0.5%利上げの蓋然性がより一層
高まります。

 

これまで報道にあったアマゾン、フェイスブック、ツイッターなどハイテク
企業による大規模なレイオフ(一時解雇)について、早ければ今回の雇用統計
に計上されてくるかと思います。

 

もし仮に予想を上回る結果が出た場合、米市場、そして翌日の日本市場は
いったん下げることになるかと思いますが、今回の講演で利上げペースを
鈍化させることをほぼ約束したのも同然とみていますので、この期待も
あって、少なくとも今月14日に予定されているFOMC前までは上昇基調に
入るとみています。

 

また先月ワシントンで開かれたG20、G7の会合で米国の利上げにより
他通貨が下落していることはご周知の通りですが、これにより、
日本を含めて弱い通貨となった国では輸入物価の高騰や資本流出が
課題となっていることが問題提起され、途上国ではドル建て債務の
負担増大していることも懸念材料として取り上げられています。

 

そのため、インフレが高止まりしていても、世界の経済を動かす
米国の独断だけでは利上げしにくい状況にあります。

 

これも手伝って12月からの利上げペース鈍化はほぼ確実とみています。

よって12月は全力買いでOK

 

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