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REPORTレポート

◆失業率が4%を超えると危険

2023.06.05 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 31,524.22 +376.21
TOPIX 31,524.22 +376.21
マザーズ 757.85 +10.37
NYダウ 33,762.76 +701.19
ナスダック総合 13,240.77 +139.79
S&P500指数 4,282.37 +61.35

 

先週末の米国市場は債務不履行(デフォルト)が回避されたことが
好感され、景気敏感株などに買いが広がった。3指数揃って続伸となりました。

 

これまで不透明要因として相場の重石となっていた債務上限問題ですが、
下院での可決後、上院でも可決となったことから米国のデフォルトが回避
されました。

 

また先週末に発表され画5月の米雇用統計では非農業部門の雇用者数が前月比
33.9万人増と市場予想の19万人増を大きく上回ったものの失業率は3.7%と
市場予想の3.5%を上回る結果で、強弱まちまち。

 

ただ今回の雇用統計の結果を受けて、FRBは次回6月のFOMCで利上げを停止し
現行の政策金利を据え置くとの見方が強まり、米朝金利は上昇するも、株価の
重石とはなりませんでした。

 

個別銘柄では週末に2-4月期決算を発表した百貨店大手メーシーズは、売上高が
1年前から▲7%減り、純利益は▲45.8%の減益となったものの調整後の一株利益は
市場予想を上回ったことで+12%強の上昇となりました。

 

その他、ダウ平均の構成銘柄では建機のキャタピラーや工業製品・事務用品の
スリーエムなど景気敏感株が揃って+8%超の大幅高となり、ナイキやクレジット
カードのアメックスなど消費関連株も堅調でした。

 

一方でアマゾンが米国で有料会員向けに低価格もしくは無料の携帯電話サービス
を開始するとの一部報道を受けて、現在の通信大手TモバイルUS、AT&T、
ベライゾンコミュニケーションズなどが軒並み▲3%を超える下落となっています。

 

 

◆失業率が4%を超えると危険

 

先週末の5月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が33万人を超えるなど20万人
弱の予想を大きく超える結果となっていますが、先日お伝えしたように雇用者数は
働き手の中にダブルワークをしている人がいるためそのあたりを色眼鏡で見る
必要があります。

 

その証左に労働参加率は足元で62.6%とコロナ前の水準である63%を未だ回復
できていません。

 

そして今回個人的に気になったのが失業率の増加です。

 

3.5%の予想に対して3.7%となり、雇用者数は増えているのに失業率が
減るのならまだしも失業率は増加するという状況は、ダブルワークが出来るような
有能な人は引く手あまたな一方で、仕事が出来ない人はクビになっているということを
示しているのかもしれません。

 

さらに気を付けておかなければならいのがこの失業率の増加です。

 

(米国の失業者率推移)

 

過去を振り返っても、足元の失業率というのは過去最低水準にあります。
これがさらに3%台前半、そして3%を割り込んで低下するというよりも可能性が
高いのは増加に転じるということの方が確率は高いと思われます。

 

そして、失業率が増加すると同じタイミングでグレーの網掛けが示している
部分はリセッション(景気後退)に陥るということです。

 

米国の指数だけみれば堅調に見えますが、何度もお伝えしているように半導体と
AI関連の一部だけが買われていて、その他はインフレと金利高により明るい業績
見通しを出しているところは少ない状況にあります。

 

よって来月以降、この失業率の上昇が続いて4%を超えてくると米国は
リセッション入りする可能性が高まり、株価の下落が起こりやすくなって
来るとみていますので今後の失業率の変化には注意が必要です。

 

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