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REPORTレポート

◆海外勢は13週ぶりの日本株売り越し

2023.07.03 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 33,189.04 -45.10
TOPIX 2,288.60 -7.65
マザーズ 815.97 +5.32
NYダウ 34,407.60 +285.18
ナスダック総合 13,787.92 +196.59
S&P500指数 4,450.38 +53.94

 

先週末の市場は、物価指標の伸び鈍化を好感してハイテク株中心に上昇
となりました。

 

金曜日はFRBが物価指標として重視している5月のPCE(米消費支出)は
前年同月比で3.8%となり、4月(4.3%)から伸びが鈍化。

 

価格変動の大きいエネルギー・食品を除くコア指数も4.6%と、小幅ながら
4月(4.7%)から鈍化したことを受けて、利上げの長期化観測が後退し、
ハイテク株中心に買いが広がる展開となりました。

 

ダウは続伸し、週間では2.0%の上昇。

ナスダックは反発し、週間では2.2%の上昇となっています。

 

個別銘柄では、アナリストの高評価を手掛かりにアップルが続伸し、
4日連続で上場来高値を更新。

同社の終値ベースの時価総額は2022年1月以来の3兆ドルを突破となりました。

 

その他、アナリストが投資判断と目標株価を引き上げた半導体のエヌビディア
が+3.6%の大幅高。

マイクロソフトやアマゾン、メタ、テスラ、ネットフリックスなどの主力
ハイテク株が軒並み上昇となっています。

 

一方で29日に決算を発表したナイキは、1株利益が市場予想に届かなかったこと
が嫌気され▲3%弱の下落。

 

アップルとの提携解消を検討と報じられたゴールドマン・サックスは
引け間際に失速し小幅安で取引を終えました。

 

 

◆海外勢は13週ぶりの日本株売り越し

 

海外勢による日本株の買い越し記録は12週間で止まり、6月23日の週では、
3600億円の日本株の売り越しとなりました。

 

(海外勢の二市場合計の売買代金推移)

またグロース市場の方でも2週間ぶりに270億円の売り越しとなりました。

 

(海外勢のグロース市場の売買代金推移)

 

一方で逆張りスタンスを志向する個人投資家は同期間で二市場合計で3446億円の買い越し。
グロース市場では267億円の買い越しと海外勢が売った分を個人が買っている構図が窺え
ます。

 

加えて先週お伝えしていた225先物から見る7月、8月相場の展望を振り返ると、
Aパターンの展開で推移しています。

 

(225先物・日足チャート)

 

目先は6月19にに付けた高値33950円を試しに行くような展開も考えられますが、
複数の理由から目先高値更新となったタイミング、もしくは19日の高値付近まで上昇
したタイミングがいったんの天井となり、下げに転じる可能性もあるとみています。

 

1つ目の理由は海外勢が日本株を売り越しに転じたということです。

 

海外勢はマクロ、ミクロのファンダメンタルズを中心に投資行動を行うことが
多く、これまで米市場や他市場と比べて相対的に割安だった日本株を買い越して
きましたが、売り越しに転じたということはその割安性が過去よりもなくなってきた
ため売りに回ってきた可能性があります。

 

ただ今回は6月という四半期末の配当の益出しやリバランスという特殊事情も
あり、連続の売り越しとなれば妥当な株価水準まで上昇したので売りに回ったと
解釈することができるかと思われます。

 

続いては裁定買い残のボリュームが過去最高値まで膨らんでいるということです。

 

先物と現物価格のサヤ抜きで使われる裁定取引では裁定買い残が23日の週では
5,26億株まで膨らみ、過去推移を見ると、裁定買い残が5億株あたりまで膨らむと
日経平均株価は天井を付ける習性があります。

 

(裁定取引と日経平均の推移)

 

直近で言えば今年の3月SVBが破たんした際に5.35億株膨らんで調整の下落が
起こりました。

 

需給的に、もしこのあたりの水準が現状考える買いの建玉のピークだとする
とこれ以上は買われにくくなるため、買い残の手仕舞いとともに相場は下落し、
いったんの調整を迎えても不思議ではないと思われます。

 

そして最後がNS倍率でMACDのデッドクロスが示現したということです。

 

(NS倍率・日足チャート)

 

このNS倍率は「日経平均株価÷S&P500」をしたチャートで、上に行けば日経平均株価
優位、下に向かえばS&P500優位ということになります。

 

4月から6月にかけて大きく上昇しているようにこのタイミングでは日経平均株価が
S&P500よりも選好されてきたことを意味します。

 

しかしながら足元では上値が重くなっており、代表的なテクニカル指標のMACDでは
下落の予兆となるデッドクロスが示現しています。

 

これまで日米の金融政策の違いや為替相場でのドル高円安が日本株の下支えとなって
いた部分が多分にあり、FRBの利上げもいよいよ最終局面に近づいているということ
からその期待で日本市場よりも米市場が徐々に買われる動きに転じてきているのかも
しれません。

 

7月8月はサマーラリーで株価上昇だったり、夏枯れ相場入りで株価下落という言葉を
耳にしますが、過去20年間の月別騰落率ではあまり良いパフォーマンスではなことは
歴史が証明してくれています。

 

 

中期的にはまだまだ上昇余地はあるかと思いますが、こと目先の展開で考えれば
テクニカル面、需給面で見るといつ調整が起こっても不思議ではないような状況に
来ているとみています。

 

よってその調整が起こったときのことを考えて、安いところを拾える余力を十分に
残してこの夏相場を迎えてもらうのが賢明かと思います。

 

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