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REPORTレポート

◆米債格下げでS&P500は最大15%の下落も

2023.08.03 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 32,707.69 -768.89
TOPIX 2,301.76 -35.60
マザーズ 771.93 -8.69
NYダウ 35,282.52 -348.16
ナスダック総合 13,973.45 -310.46
S&P500指数 4,513.39 -63.34

 

きのうの米国市場は米国債が12年ぶりに格下げされたことを受けて、
リスクオフの動きが強まり3指数揃って反落となりました。

 

格付け大手のフィッチ・レーティングスが今後3年間に米国の財政が
悪化する懸念や政府の借金の上限、債務上限問題にみられる政治の混乱など
を理由に「AAA」から「AA+」に米債を格下げ。

 

大手格付け会社による格付けの引き下げは2011年のオバマ政権以来、12年ぶり
となり、加えて3指数ともに高値警戒感から売りが先行する格好となりました。

 

米債の格下げにより、債券が売られ金利が上昇。

特に年限の長い30年債~10年債の金利の上昇が大きく、米10年債利回りは
一時4.1%超の上昇を見せて2022年11月ぶりの高い水準まで上りました。

 

加えてきのう公表された7月のADP雇用統計では雇用者数が18.9万人増の
予想に対して32.4万人増と大幅に上回ったことから週末発表の雇用統計も
強い内容になるとの見方が広がり、利上げ継続けの思惑からも米長期金利の
上昇圧力となりました。

 

金利が大きく上昇したことで金利に敏感なハイテク、グロース株に売りが
出やすく、3指数の中でもナスダックの下げが大きく▲2%超の下落となり、
ダウは7月6日以来の下げ幅で、4日ぶり反落となっています。

 

 

 

◆米債格下げでS&P500は最大15%の下落も

 

以前より6月~8月は鬼門の時間帯であるとお伝えしていたように、このタイミング
で米債格下げのニュースが市場に動揺を与え、債券市場、株式市場ともにやや
混乱気味となるボラタイルな展開となりました。

 

イエレン財務長官は米債格下げを受けてすぐさま「米債が依然として世界有数の
安全かつ流動性の高い資産で、アメリカ経済が強いという投資家や世界中の
人々の認識を変えるものではない」と強調」し、今回の国債の格下げは古い
データに基づいた恣意的(しいてき)なものだと批判しています。

 

ちなみに米国は債務上限問題が定期的に話題になるように2000年に入ってから
財政赤字が続いていますが、直近2022年の米国の財政赤字額は1兆3,750億米ドル
でした。これは米国のGDPの約5.5%相当となります。

 

(米国の財政収支対GDP比)

 

続いて米国の公的債務、所謂政府の借金においては2022年の時点で約30兆9,300億ドル
と右肩上がりに膨らんでいます。

 

(公的債務の推移)

 

こんなに借金膨らませてどうしていくの?返していけるの?という懸念から
今回フィッチが格下げしたものと思われます。

 

今回の格下げは2011年以来となりますが、奇しくもそのときも8月に大手格付け会社
スタンダード&プアーズより格下げとなりました。

 

(2011年8月のS&P500・週足チャート)

 

このときのS&P500は8月1日の1292ポイントから8月15日の終値1123ポイントまで
▲13%の下落となり、この期間中の安値1101ポイントで計算すると最大で▲14.7%
下落したことになります。

 

もし仮に今回も8月15日までに同じだけ下落するとした場合、S&P500は約3900ポイント
まで下がるという計算になります。

 

(S&P500・日足チャート)

 

もちろん当時とは相場状況は経済環境も違うため同じ値幅下げるという可能性
の方が低いですが、想定し得る下落がどれくらいのものになってくるのかを
事前に知っておくことは重要です。

 

楽観的な見方をすれば、S&P500をはじめ米国の主要指数は上昇トレンドの中に
ありますので、今月下げても4100ポイントあたりまでで、来年は大統領選挙も
控えていますので9月、10月の秋口から再び大人の事情で上昇してくるもの
とみています。

 

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