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REPORTレポート

◆米市場は下げのターン入り

2023.08.09 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 32,377.29 +122.73
TOPIX 2,291.73 +7.80
マザーズ 758.08 -12.69
NYダウ 35,314.49 -158.64
ナスダック総合 13,884.32 -110.08
S&P500指数 4,499.38 -19.06

 

きのうの米国市場は中国の指標悪化と格付け会社ムーディーズによる
地銀格下げが嫌気され3指数揃って反落となりました。

 

きのう中国の7月の貿易統計が発表され、輸出・輸入ともに2ケタの減少
となり、輸出に関しては新型コロナウイルスが中国経済を直撃した
20年2月以来の落ち込みとなったことから景気減速が意識されました。

 

加えて、ムーディーズが中小の米地銀10行の信用格付けを格下げし、主要
6行についても格下げ方向で見直すと発表したことから銀行経営を巡る
懸念が再燃しセンチメントが悪化し、朝方から売り優勢の展開となりました。

 

ダウの下げ幅は一時450ドルを越え35000ドル割れ目前まで迫りましたが、
場中、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁が利上げ打ち止めの可能性を
示唆したことや、タカ派寄りのリッチモンド連銀のバーキン総裁も9月の
FOMCでの利上げの是非について論じることは時期尚早との認識を示し、
ハト派でもタカ派でもないスタンスを示したことがポジティブ材料として
捉えられ、取引終盤にかけて下げ幅を縮小させる動きがみられました。

 

もっとも10日に発表を控える7月の米CPI(消費者物価指数)を見極めたい
とする動きは強く、積極的な買いは手控えられる1日となっています。

 

個別銘柄では、4-6月期決算が大幅な増収増益となり、通期の見通しも
上方修正した製薬大手のイーライリリーが15%の大幅高となり、バイオの
アムジェンは決算後から4日続伸。

 

一方格下げにより銀行株が軟調なほか、ダウ採用銘柄ではセールスフォースや
マイクロソフトやアマゾン、メタ、テスラなど主力ハイテク株も売られました。

 

 

 

◆米市場は下げのターン入り

 

(米10年債利回り-2年債利回りとS&P500指数の推移)

 

上図は過去に何度がご紹介したことのある2つの指数の値動きですが、
米国の10年債利回り-2年債利回り、いわゆる国債のイールドカーブを示した
もので足元では昨年7月から逆イールドと呼ばれる長短金利差逆転現象が継続
しています。

 

通常の金利は償還期限の長い年限の長期金利の方が高く、短期金利の方が低い
状態が金利の世界では正常な状況ですが、それが逆転しているということです。

 

そして青いチャートが上に行けば金利差縮小となり、正常な方向に向かうことを
示し、下に向かえば逆イールドが拡大していくことを意味します。

 

このイールドカーブとS&P500指数の値動きには相関性があり、イールドカーブが
正常な方向に向かう際、つまり上に向かえばS&P500は下落しやすくなっている
のが分かるかと思います。

 

直近でこの値動きが顕著に現れたのはことしの3月のシリコンバレーバンクの
破たんのときで、イールドカーブが上に向かう際にS&P500は大きく下落と
なりました。

 

足元では同じくイールドカーブが上に向かっている状況となっており、これが
下に向かう動きにならなければしばらく米国株は下げのターンに入るものと
思われます。

 

数カ月前から何度も6月~8月は鬼門の時間帯とお伝えしてきましたように
7月までは何事もありませんでしたが、今月に入り米債が格下げされたり、
今回の地銀を中心に中小の銀行が格下げされたりと米国発で暗雲が立ち込めて
きています。

 

(日経平均株価・日足チャート)

 

日経平均株価も現状は水色の2本の枠内で収まっており、かつ13週移動平均線
に支えられる形で踏ん張っている状況です。

 

この枠中で推移していくことができれば小幅な上下動をした後、もう一段高の
ステージに入ることができます。

 

しかし、米中で景気後退へのシグナルが強まってくると日本株も対岸の火事
とはならず、水色のラインを下抜けて30000円~31000円あたりまでの下落
となる可能性があり、非常に警戒感を持って取り組む時間帯となります。

 

特に多くのメディア、アナリストなどの予想では夏から秋に調整して
その後年末にかけてもう一段高していくとの予想が非常に多くなってきており、
相場というものは往々にして多くの人間が予想すればするほどその通りには
ならないことがほとんどです。

 

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