REPORTレポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価　33,036.76 +97.58
TOPIX　2,377.85 +4.12
マザーズ　768.79 +10.70
NYダウ　34,641.97 -195.74
ナスダック総合　14,020.95 -10.86
S&P500指数　4,496.83 -18.94

連休明けの米国市場は原油高によるインフレ再燃が警戒され3指数揃って
下落となりました。

サウジアラビアが9月までとしていた自主減産を年末まで延長することを
表明したことで原油需給の引き締まりから油価が上昇。

1バレル＝86ドル台に乗せたことでエネルギー価格の上昇から物価上昇に
圧力がかかるとの見方が広がり、米長期金利も4.3％弱まで再び上昇
したことから株価の重石となりました。

加えてゴールドマンサックスが今後12カ月で米景気後退する確率を
20％から15％へ5％引き下げたことから米景気の底堅さを裏付ける
材料としてはプラス材料ですが、反面FRBによる金融引き締めが
長期化するとの懸念も広がりました。

ダウは取引開始直後から小幅ではあるものの終始下落、ナスダックは
半導体関連が堅調に推移したことで小幅な下げにとどまりました。

個別銘柄ではS＆P500の構成銘柄の入れ替えにより宿泊サービス
プラットフォームを提供するエアビーアンドビーが今月末より
採用されることが決定したことから7％超の大幅高。

中国生産車の販売増が伝わった電気自動車のテスラは5％高となり、
原油価格の上昇からエネルギー関連のシェブロン、エクソンモービル
が上昇したほか、台湾の半導体TSMCやAMD、KLA、インテルなど
半導体関連の一角も堅調に推移しました。

一方で百貨店大手のコールズが▲5％下落したほか同業のノードストローム
も▲5％弱の下落。

住宅関連のDRホートン、レナーなども▲5％弱の下落と消費関連が
軟調な展開となっています。

◆やはり原油価格上昇が警戒される展開に

今月4日にお伝えしたようにマーケットでは油価の上昇が懸念材料として
扱われ米市場の下落となりました。

（WTI原油価格・日足チャート）

そのときにもお伝えしたようにWTI原油は上昇の強いサインであるカップ
ウィズハンドルを形成しており、上を目指していきそうな展開となっています。

ただ86ドル台半ばに重要な節目があり、ちょうど今がその水準にあたります。

ここで踏みとどまって再度下落となってくれれば問題はありませんが、いまの
86ドル台半ばをブレイクしてしまうと100ドルに向かって上昇する可能性が
高まります。

世界中でグリーンエネルギー化、再エネ需要が膨らんでいることから産油国は
代替エネルギーが活況になることは死活問題となります。

そのため減産で対抗するという手段に出てきています。

元々サウジは6月の石油輸出国機構（OPEC）プラスの会合で、7月に日量100万
バレルの自主的な追加減産をすると発表しましたが、8月も続けると表明し、
それが9月に延長されていました。

今回それが年末まで延長と朝令暮改となっており、果たして年末で減産が
終わるかどうか甚だ疑問です。

今後しばらくはこの原油価格の上下動にマーケットが振らされる展開になって
くると思われます。

一方で日本市場はきのうまでで7連騰となり、米金利の長期化懸念はドル円
相場を押し上げるきっかけとなり足元では1ドル＝147円台半ばまで上昇
しています。

再び150円を伺う展開となっており、円安は外需日本株にとって追い風のため
日経平均よりもTOPIXの方がアウトパフォームしているのはこの外需日本株
への物色動向が強いことがその理由です。

加えて東証、金融庁による低PBR銘柄への資本効率引き上げの大号令もあり、
自動車メーカーだけでなく、自動車部品メーカーなどで配当も出していて
PBRも1倍割れしているところなどにはまだまだ物色の矛先が向かうものと
思われます。

チャットワークにご参加されている受講生の方には厳選銘柄の中に
自動車部品メーカーも取り上げていますのでご参考にされてみてください。

また厳選ポートフォリオとは別で注目銘柄として8月頭に挙げた
アジャイルメディア【6573】ですが、365円→2199円とわずか1か月で
6倍の上昇となりました。

（アジャイルメディア・日足チャート）

買われていた方、おめでとうございます！

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