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REPORTレポート

◆FOMCを終えても市場はまだ年内利上げ打ち止めを想定

2023.09.21 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 33,023.78 -218.81
TOPIX 2,406.00 -24.30
マザーズ 732.04 -5.09
NYダウ 34,440.88 -76.85
ナスダック総合 13,469.13 -209.06
S&P500指数 4,402.20 -41.75

 

きのうの米国市場はFOMCの結果を受けて、タカ派的な内容だったことが
明らかになったことを受けて3死す揃って下落となりました。

 

注目された今回のFOMCでは利上げこそなかったものの、前回6月の
見通しからタカ派の内容となりました。

 

https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/fomcprojtabl20230920.pdf

(9月FOMC 経済見通し)

 

 

上図資料から分かったことは、FRBのGDP成長率と失業率が6月よりも上方修正され、
2023年は1.0%→2.1%成長、2024年は1.1%→1.5%成長となり、失業率においても
2023年は4.1%→3.8%、2024年は4.5%→4.1%とあまり失業率も上昇しないという
見通しに変更されたということです。

 

物価(PCE)に関しては6月から見通しにほとんど変更はなく緩やかなインフレの
落ち着きがみられる観測ですが、今回タカ派の見方を強めたのが経済成長が強い
がために、政策金利見通しが来年4回(5.6%→4.6%)の利下げ見通しから2回
(5.6%→5.1%)の利下げ見通しに変更されたということです。

 

この内容を受けてドル円は148円台半ば付近まで上昇、米長期金利も4.4%に乗せて
来たことから金利に敏感なハイテク株を中心に売り込まれナスダックは▲1.5%超
の下落となり、オールドエコノミーの多いダウは▲0.2%程度の下落と、どちらも
値下がりはしたもののその下げ幅に差が見られています。

 

個別銘柄ではインテル、先日上場のアームが▲4%超の下落となったほか、半導体の
エヌビディア、AMD、KLAなどが下落。

 

グーグル、アップル、メタ、マイクロソフト、アマゾンのハイテクビッグ5も総じて
値下がりし、ナスダックの下げをけん引しました。

 

一方で、ディフェンシブへの資金シフトでアムジェン、ユナイテッドヘルス、
アストラゼネカなどの医薬品が買われたほか、通信のAT&Tやベライゾンなど
も必要不可欠な生活インフラとしての業績安定感から逃避先として買われる
動きとなりました。

 

 

◆FOMCを終えても市場はまだ年内利上げ打ち止めを想定

 

今回のFOMCでは利上げは行われなかったことはコンセンサスと一致しましたが、
FRBはまだ年内あと1回の利上げの可能性をなくしてはいません。

 

(市場の金利見通し予測)

 

ただ市場は年内の利上げはもうないという見方が大勢であり、ここに一つ
GAPが生じている状態です。

 

今回のFOMC後のパウエル議長の記者会見でも「今後の金融政策はデータ次第」と
毎度お馴染みのコメントを残しており、次回11月のFOMCまでの間の米景気、
物価指標が注目点となります。

 

引き続き経済指標が強ければ利上げの可能性を高めるため株安、弱ければその
逆で株高という動きが続くものと思われます。

 

(ナスダック・日足チャート)

 

目先嫌な展開となってきたのが、日経平均株価と相関性の強いナスダック指数が
75日線を割り込んできたということです。

 

上昇トレンドは維持してはいますが、目先は利益確定売りに押されて黄色い水平
ラインの13100ポイントあたりまで下がってくる可能性があります。

 

(日経平均株価・日足チャート)

 

そうなれば、日経平均株価も先日フラッグを越えたところがブルトラップ(ダマシ)
となって、来週にかけて32000円あたりまで下落する可能性が高まります。

 

ただ10月半ば以降から再び勢いをつけて上昇していきやすい相場に
なってくるとみていますので、下押ししたところは喜び勇んで買いに
行きたいと思います。

 

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