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REPORTレポート

◆近くの戦争は売り、遠くの戦争は買い

2023.10.10 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 休場
TOPIX 休場
マザーズ 休場
NYダウ 33,604.65 +197.07
ナスダック総合 13,484.24 +52.90
S&P500指数 4,335.66 +27.16

週明けの米国市場は追加利上げ懸念が後退したことにより3指数揃って
続伸となりました。

 

ただこの週末色々と動きがあったため、振り返っていきたいと思います。

 

まずは先週末に発表された9月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が
予想17.0万人に対して結果は33.6万人と大幅に上回った一方で、
失業率は予想3.7%に対して 3.8%と0.1ポイント上昇。

 

平均時給の伸びは前月比で予想0.3%、結果は0.2%と0.1ポイント
と下回りました。

 

発表された直後は予想を大きく上回る雇用者数の増加により、米長期金利
が上昇、取引開始直後の米市場も下落での反応となりましたが、雇用者数
の詳細では正規雇用よりもパートタイマーの雇用者数の増加が顕著に
見られたことから賃金上昇への圧力は限定的との見方が広がり、取引
中盤から終盤にかけて下げ幅を縮小、3指数揃ってプラスに転じました。

 

また週明けは中東パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが
イスラエルに大規模攻撃を仕掛けたことに対しイスラエルも報復するなど
中東地域が戦争状態に陥ったことから地政学リスクが意識され週明けの
米市場はリスク回避から売りが先行。

 

原油が急騰しインフレ進行が意識されたことも株式相場の重石となり、ダウ
は一時150ドルほど下げる場面がありましたが、FRBののジェファーソン
副議長がこの日公開した講演の原稿で「FRBは金融政策を慎重に進むことが可能」
との認識を示したことが伝わると追加利上げ懸念が後退。

 

皮肉にもこの地政学リスクが台頭した子によりFRBは迂闊に利上げが出来ない
だろうとの見方が広がり、この日も朝方下げたものの中盤から持ち直し、
3指数は続伸となっています。

 

個別銘柄では、今回の一件で一時80ドル割れ目前まで来ていた原油価格が
急騰し、86ドルまで上昇したことからシェブロンやエクソンモービルなど
エネルギー関連が買われています。

 

また、防衛関連のノースロップ。グラマン、ロッキードマーティン、
RTX(旧レイセオン)といった防衛関連が株が軒並み上昇。

 

リスクオフから債券が買われたことで金利が4.6%台まで低下したこと
を受けてメタ、アップル、グーグル、マイクロソフトなどの主要ハイテク株
も上昇となりました。

 

 

◆近くの戦争は売り、遠くの戦争は買い

 

市場では「近くの戦争は売り、遠くの戦争は買い」という投資格言があります。

 

まさに今回は遠くの戦争であり、きのうの米市場は朝方はリスクオフから売られる
場面もありましたが、戦争はマイナス材料ばかりではなく防衛関連に特需が
生まれたり、昨今のように金利が上昇している場面では、質への逃避ということで
安全資産である債券が買われることで皮肉にも金利が低下し、ハイテク株などには
プラスにはたらくことになりました。

 

また当初のハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃は数千発のロケット弾が撃ち込まれ
る形で始まりましたが、すでにイスラエル側も応戦し、パレスチナ自治区ガザの
「完全包囲」を目的に銃撃戦に入っています。

 

この空爆→地上戦と遠いところからの攻撃が接近戦に進んでくると戦争は終わりを
迎えることが多いです。

 

そのため、戦争が始まった直後はリスクオフから市場では売りの材料となりますが、
始まりがあれば終わりがあるように、接近戦になると市場は落ち着いてきます。

 

まだロシアウクライナの紛争は続いていますが、これも空中戦からスタートし、
接近戦へと戦況が変わってくると市場は落ち着きを取り戻し、今やこれを材料
としてリスクオフなんて動きは債券市場でも株式市場でも起こっていないことは
周知の事実です。

 

そもそもがイスラエルとイスラム抵抗勢力軍のハマスは軍事力に雲泥の差が
あり、ハマスを支援するイランやカタールの肩入れがない限りは意外と早く
決着がつくように思えます。

 

厄介なのが周辺国がハマスを支援するような展開となれば長期戦となるおそれ
もあり、そうなれば市場は再びリスクオフに傾斜する可能性があります。

 

現状のハマス VS イスラエルのままなのか、ハマス+周辺国 VS イスラエルに
発展するのか、このあたりを国際ニュースなど観て、注視しておいてもらえれば
と思います。

 

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