TEL:03-6811-3246

10:00-19:00(土日祝も受付)
無料セミナーについて

REPORTレポート

◆逆業績相場をすっ飛ばす米市場に警戒

2023.12.04 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 33,431.51 -55.38
TOPIX 2,382.52 +7.59
グロース 700.75 -15.90
NYダウ 36,245.50 +294.61
ナスダック総合 14,305.03 +78.81
S&P500指数 4,594.63 +26.83

 

先週末の米国市場は米長期金利が低下したことから株式への資金流入が
続き、3指数揃って上昇となりました。

 

週末、パウエルFRB議長が大学のイベントで、「いつ金融緩和が行われるかを
推測するのは時期尚早だ」としたうえで、「適切だと判断すればさらなる
金融引き締めを行う用意がある」などと発言したものの、これまでの発言と
比べてタカ派的ではないとの受け止めが広がりました。

 

このことから利上げ局面の終了と来年1~3月にも利下げが実施されるとの
期待が高まり金利が低下し、株価の押し上げにつながりました。

 

またこの日発表されたISM製造業景況感指数が低調だったことも早期
利下げを想起させ、「バッドニュースはグッドニュース」の流れは続いて
います。

 

ダウはこれで4連騰となり連日で年初来高値を更新、S&P500もおよそ4カ月
ぶりに年初来高値を更新する運びとなりました。

 

個別銘柄では、年末商戦への期待から百貨店大手のメイシーズが8%の上昇。

 

また好決算を手掛かりにセールスフォースが続伸となり、アナリストが
投資判断を引き上げたジョンソン&ジョンソンが買われ、ホームデポや
ナイキなどの消費関連株、キャタピラーやボーイングなどの景気敏感株も
上昇。

 

また金利低下を好感して金価格が最高値更新し、産金大手のニューモントや
バリックゴールドが買われています。

 

一方、顕著な副作用がみられたとして経口肥満症治療薬の開発中止を発表
したファイザーが大幅安となったほか、PCのデルが第3四半期決算で売上高
が市場予想を下回ったことから大幅安となり、これを受けてインテルや
マイクロソフトなども連れ安するかたちとなりました。

 

 

◆逆業績相場をすっ飛ばす米市場に警戒

 

ついにNYダウに続いて、S&P500指数も終値ベースですが、年初来高値を
更新し、ナスダックもことし7月に付けた高値に肉薄するところまで
上昇しています。

 

マーケットは利上げ停止、そして利下げ開始を今や遅しと待ちわびて
耽溺する様相を呈しつつあります。

 

(4つの景気サイクル)

 

景気サイクルは上図、4つのサイクルから成り立っており、いまは逆金融
相場から逆業績相場への移行期間にあると考えています。

 

しかしながら、マーケットはこの逆業績相場を飛ばして、まだ利下げが
行われていないにもかかわらず、金融相場への移行、先食いをしている
状況にあるとみています。

 

これを如実に示しているのがISM景況指数とS&P500の推移です。

 

(ISM景況指数とS&P500の推移)

 

この2つの動きは過去からみても分かるように非常にパラレルに動くという
性質があり、足元ではこの乖離が顕著となってきています。

 

よもやこれはどちらかが間違えて進んでいることを示しており、過去を
振り返ると往々にして間違えるときというのはたいていマーケットで
あり、後にISMに追随する形で指数がシュリンクしていきます。

 

いまはまだバッドニュースをグッドニュースと捉える心理状況となって
いますが、これが素直にバッドニュース=バッドニュースと捉える
ようになってくる流れに早晩変わるタイミングが訪れるとみています。

 

早ければ年内から来年初頭にかけて、特に来週控える年内最後のFOMC後
から流れが変わる可能性もあるので警戒しておいた方が良いとみています。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

◆マナカブ公式ブログ
https://manakabu.com/news/

 

◆Twitter
https://twitter.com/manakabu

◆Facebook
https://www.facebook.com/manakabucom

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


一覧に戻る

ページトップへPAGE TOP