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REPORTレポート

◆日本株は円高が重石か

2023.12.08 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 32,858.31 -587.59
TOPIX 2,359.91 -27.29
グロース 682.28 -16.21
NYダウ 36,117.38 +62.95
ナスダック総合 14,339.99 +193.28
S&P500指数 4,585.59 +36.25

 

きのうの米国市場は週末発表される雇用統計でさらなる労働環境の
緩みを期待しての先回りの買いが優勢となり、3指数揃って反発となりました。

 

明日発表される11月の米雇用統計ではUAW(全米自動車労組)のストライキ
終結を受けて雇用者数の伸びが10月を上回るとみられる半面、賃金上昇率が
前年同月比で鈍化すると予想されており、労働市場の緩みがインフレ鈍化に
繋がって、24年前半にもFRBが利下げに動くとの見方が強まりました。

 

これを受けて米長期金利は前日に引き続き4.1%台で低空飛行を続け、
金利の低下を受けて、ハイテク株を中心に買われる動きとなりました。

 

加えてAIに関する材料で半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイスと
グーグルの親会社アルファベットが大幅高となったこともナスダックの
上昇をけん引しました。

 

個別銘柄では、AMDが新たなAI向けチップ「MI300」シリーズを
発表。

 

MI300の処理能力はエヌビディアの競合品よりも優れており、すでに
マイクロソフトやオラクル、メタなどが採用を決めているとの報道から
同社株が10%高と急伸。

 

またAMDは2027年のAI向け半導体の市場規模は従来見通しの2.7倍、
4000億ドル(約58兆円)を超える可能性があるとの見方を示したことも
材料視され、エヌビディアやインテル、アプライド・マテリアルズなどの
半導体関連株が軒並み高となりました。

 

 

◆日本株は円高が重石か

 

きのう、日銀の植田総裁は国会答弁で「年末から来年にかけて一段と
チャレンジングな状況になる」と発言。

 

この発言で、市場では早期の政策変更があるのではないかとの思惑が
台頭し、為替相場では一時ドル円が141円台半ばまで円高に振れる場面が
ありました。

 

日本でもインフレ圧力や賃上げの動きの広がりを背景に市場に早期の政策
正常化観測が浮上する中、前日6日には氷見野副総裁が大規模緩和からの
出口局面における家計や企業、金融機関への影響に言及しており、これに
追随する格好で植田総裁の今回の発言を受けて市場は動揺したものと
思われます。

 

「来年から」という発言ならまだしも「年末から来年にかけて」という内容
がポイントでことし最後の日銀会合が今月18、19日に控えており、為替
相場が株式市場への影響を大きくするイベントに変わりました。

 

この影響で日銀会合の結果が分かるまではドル円が輸出関連企業の株価の
重石となる可能性があります。

 

(日経平均株価・日足チャート)

 

先月後半より日経平均株価は上図矢印のように横ばいから年末高、
またはいったん下押ししてから年末高との見方をしていましたが、いまの
ところ後者のいったん下押しする展開となっており、上述したように
輸出関連は買いが敬遠されやすくなるものの円高メリット株である電力・ガス、
紙パルプ、空運など円高メリット株、為替の影響のない内需株などに資金が
向かいやすくなるとみています。

 

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