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REPORTレポート

◆日銀、現状維持で株高基調復活

2023.12.20 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 33,219.39 +460.41
TOPIX 2,333.81 +16.95
グロース 686.60 +13.72
NYダウ 37,557.92 +251.90
ナスダック総合 15,003.22 +98.03
S&P500指数 4,768.37 +27.81

 

きのうの米国市場は買い優勢で推移し、ダウは連日で過去最高値を更新、
ナスダックも連日で年初来高値を更新しました。

 

FOMCが終わり、ブラックアウト期間も過ぎたことで、再びFRB高官の発言が
目立つようになってきていますが、多くの高官の発言では市場の早期利下げ
期待をけん制する発言が相次いでいます。

 

この日はリッチモンド連銀のバーキン総裁が「予想通りインフレ率が低下
すればFRBは適切に対応する」と述べ、これが利下げを示唆していると捉え
られると米長期金利は低下し、株価の支援材料となりました。

 

加えて朝方発表された11月の米住宅着工件数(年率換算)が予想136.0万件
に対して、156.0万件と大幅に増えたことも買いの材料となりました。

 

セクター別では全11業種が上昇し、特にエネルギー、通信サービス、素材、
金融、工業などが上昇率上位で、個別銘柄では、建機のキャタピラーや
化学のダウ・インク、航空機のボーイングなどの景気敏感株が買われ
ダウ指数をけん引。

 

ゴールドマン・サックスやJPモルガンなどの金融株も上昇しています。

 

さらに、アップルやマクロソフト、グーグル、メタなどの主力ハイテク株も
堅調で、インテルやAMD、アプライド・マテリアルズなどの半導体の
一角も買われました。

 

一方で、きのう日本製鉄との買収合意で大幅高となっていたUSスチールは、
米労働組合に続き複数の共和党議員が買収に反対しており、買収実現に
懐疑的な見方が出ていることから▲2%の下落となりました。

 

 

◆日銀、現状維持で株高基調復活

 

きのうはことし最後の日銀金融政策決定会合でしたが、結果はお伝え
していた通り、現状維持となりました。

 

植田日銀総裁は経済、2%の物価安定目標へ向けて、安定的に推移するまで
現状の緩和策を続けると明言しており、必要であれば追加の緩和策も
辞さないと終始緩和策を当面続ける姿勢を見せました。

 

また記者から今月7日に国会で「年末から来年にかけて一段とチャレンジング
になる」と発言した意図を問われていましたが、総裁は、「国会でのやり取り
としては今後の仕事の取り組み一般について問われたものであり、総裁就任
2年目にかかるところで一段と気を引き締めてというつもりで発言した」と
述べ、早期の金融政策の修正を意味するものではないと完全に否定しています。

 

この「チャレンジング発言」も同様にマーケットが勝手に早期の引き締め策
への転換と勘違いしたものであったことが明白になりました。

 

日銀は2%の物価安定目標の持続的・安定的な実現を見通す上で必要なことに
ついて「賃金と物価の好循環が強まっていくか、確認することが重要だ」と
いう考えを継続しており、この内容が示唆するところは賃金が上昇していき、
それが物価、価格への波及が持続的に起こり、再び賃金上昇へと繋がっていくか、
という「インフレのスパイラル」が起こっていくのかを注目しているという
ことになります。

 

このことから最低でも来年の春闘以降、さらにデータを細かく確認していった
上で緩和策の終了ということになってくるため、個人的には来年の夏以降
でないと政策転換はないとみています。

 

きのうも会合後、後場から日本株は急上昇する展開となりましたが、年末
まで残り日数僅かですが不透明要因が完全に晴れたため米国市場に追随
して年末高になる可能性が出てきたとみています。

 

 

※本日の経済キーワード※

 

【米住宅着工件数】

 

米住宅着工件数は特定の月に建設が開始された新規建物の増減数を測定
するもので、商務省より発表される。

 

この指標は景気に大きく影響を及ぼす住宅分野の指標として注目されており、
新築住宅販売戸数や中古住宅販売戸数の先行指標となっている。

 

増加が見られれば活況、低下すれば不況と捉えられる。

 

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