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REPORTレポート

◆市場の3月利下げ期待は未だなお70%超

2024.01.12 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

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【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 35,049.86 +608.14
TOPIX 2,482.87 +38.39
グロース 706.19 -1.50
NYダウ 37,711.02 +15.29
ナスダック総合 14,970.19 +0.54
S&P500指数 4,780.24 -3.21

 

きのうの米国市場は12月の強いCPIの結果を受けて、ダウ、ナスダック
ともに取引時間中は大きく値を下げるものの終了間際には値を戻し
前日終値付近での着地となりました。

12月のCPIの結果は以下です。

・CPI総合(前月比)前回:0.1% 予想:0.2% 結果:0.3%
・CPI総合(前年同月比)前回:3.1% 予想:3.2% 結果:3.4%
・CPIコア(前月比)前回:0.3% 予想:0.3% 結果:0.3%
・CPIコア(前年同月比)前回:4.0% 予想:3.8% 結果:3.9%

 

市場ではインフレ鈍化が継続するとの見方が強まっていましたが、実際には
総合では前月からインフレ率が上昇するという結果となりました。

 

12月は住居費や電気代、自動車保険などが上昇。中古車は2か月連続の上昇と
なりました。

 

この結果を受けて米長期金利が上昇し、市場が期待している3月利下げ観測が
後退したことで株価も下落する展開となりました。

 

ただ下げた後は、ことしのFRBの金融政策は「利上げ停止→利下げ」という
方向性は不変との見方は根強く安くなったところはむしろ押し目買いも入り
取引終盤にかけて下げをすべて取り戻す展開となりました。

 

個別銘柄では、アナリストが投資判断と目標株価を引き上げた顧客情報管理
のセールスフォースが買われ、ダウを下支え。

 

半導体のエヌビディアが6日続伸となり連日で上場来高値を更新。
半導体製造装置のアプライド・マテリアルズやラムリサーチなども堅調でした。

 

一方でレンタカー大手のハーツが、維持費が高額になっていることを理由に
電気自動車約2万台を売却し、ガソリン車に戻すと発表したことを受けて提供して
いたテスラが▲3%弱の下落。

 

米連邦航空局(FAA)が離陸直後に側壁の一部が飛行中に吹き飛んだ事故を
受けて737MAX機の調査を開始すると発表し、航空機ボーイングも▲2%超の下落と
引き続き弱い展開でダウの足を引っ張りました。

 

 

 

◆市場の3月利下げ期待は未だなお70%超

 

きのうのCPIの発表を受けて、市場の3月利上げ期待は下がるとみていましたが、
実際には前日64.7%→73.2%とむしろ高まっており、インフレ率が上昇した
としても一過性とみられている節が強いことが示されました。

 

 

クリーブランド連銀のメスター総裁も「3月利下げは時期尚早」と発言している
にもかかわらず、それでもなお3月からの利下げ期待は落ちることなく、今後は
実際に3月の利下げが見送られた場合、見送られる可能性が高まった場合には
相場の下落要因になる可能性があることには注意が必要です。

 

さて、日本市場はきのうまで日経平均株価は4日連続高となり、連日の大幅高で
35049円と連日でバブル崩壊後の高値を更新し、34000円、35000円と節目を
優に突破しバブル期以降の高値となりました。

 

これで日経平均はこの4日間の上げ幅は1700円以上となっています。

 

(日経平均株価・週足チャート)

 

日経平均株価の週足チャートで見ると、コロナショック時の下落を除けば
大きな長期上昇相場の波に乗っており、過去の流れに倣えばこの上昇トレンド
の上限ライン(黄色い丸)まで上昇を果たした後はいったん調整を迎えやすく
なります。

 

逆にこの上限ラインを上にブレイクするような強い相場となれば、ことしは
年内にバブル期の高値を越えて史上最高値を越える可能性が強まるとみています。

 

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