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REPORTレポート

◆市場が織り込む年6回利下げはありえない

2024.02.01 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 36,286.71 +220.85
TOPIX 2,551.10 +24.17
グロース 712.04 -2.68
NYダウ 38,150.30 -317.01
ナスダック総合 15,164.01 -345.89
S&P500指数 4,845.65 -79.32

 

きのうの米国市場はFOMC後のパウエルFRB議長の発言を受けて、3指数揃って
下落する展開となりました。

 

注目されたFOMCでは、市場の予想通り政策金利を4会合連続で据え置くことを
決定。

会合後の議長の記者会見で「金利がピークに達した可能性が高い」との認識を
示したものの、他のFOMC参加メンバーから利下げの提案がなかったことを明かし
「3月利下げの可能性は高くない」と発言。

 

これにより、早期利下げ期待が後退し、米長期金利は3.9%台へと下落したものの
株も売り優勢となり下げ幅を拡大する展開となりました。

 

ダウは5日ぶりの反落となり、ナスダックも続落。

 

セクター別では全11業種が下落し、通信サービス、テクノロジー、エネルギー
などの下げが大きくなっています。

 

個別銘柄ではグーグルがさえない決算を機に売られていましたが、FOMCの結果
とパウエルFRB議長の会見を受け下げ幅を拡大し▲7%超の下落となったほか、
百貨店のコールズやITサービスのシスコシステムズなどが下落。

 

また地銀のニューヨーク・コミュニティ・バンコープが一時▲46%と急落。
この日発表された決算が予想外の赤字に転落し、配当を減額したことが
嫌気され売りが膨らみました。
これにより地銀の経営に対する警戒感が広がり他の地銀株も売られる展開。

 

一方、航空機のボーイングは売上、利益ともに予想を上回る決算を発表し、
5%超の上昇したほか、決算が好感されたクレジットカードのマスターカード
などが上昇となっています。

 

 

◆市場が織り込む年6回利下げはありえない

 

きのうのFOMCでパウエルFRB議長はことしの利下げに対して慎重な姿勢を
みせ、市場が期待していたものとはなりませんでしたが、声明文では利上げの
可能性を巡る言及が削除され、向こう数カ月の間に利下げが行われる可能性
は高まっています。

 

(市場が織り込む2024年の利下げ見通し)

 

今回のFOMCを受けて、市場が織り込む利下げ見通しにも変化があり、3月から
利下げが実施されるという見方は後退し、5月から利下げ開始、その後
FOMC会合ごとに毎回0.25%の利下げという見方となっています。

 

個人的にはこの見通しは結構乱暴で、市場の願望でしかないとみています。

 

もしこの通り5月から連続利下げが実施されるようなことになるには、大きな
景気後退が起こり、FRBはそれがハードランディングにらないため半ば
緊急的な利下げを実施しなければならないようなことにならない限りは
可能性は低いとみています。

 

これまでパウエルFRB議長は「インフレファイト、インフレファイト」と
インフレと闘う姿勢を見せていただけに、利下げを行うにしてもインフレが
再燃しないかどうかを定点観測しながら政策金利を変動させることに
なるはずです。

 

そのため、ことし利下げが行われたとしても昨年12月にFRBがことしの政策
金利見通しを出したように利下げ実施は2、3回程度になると思われます。

 

市場の期待は6回、FRBは3回となるとこの間にもまだ乖離が生じており、
今後もFOMCのたびに今回のようにマーケットでは失望を生み、下げを助長する
材料になると
みています。

 

何度も言うようにそもそも市場が「前のめり過ぎに利下げに期待しすぎている」
のが悪い点なのですが。

 

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