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REPORTレポート

◆マーケットはついに年6回から5回の利下げへ下方修正

2024.02.06 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 36,354.16 +196.14
TOPIX 2,556.71 +17.03
グロース 715.27 +8.40
NYダウ 38,380.12 -274.30
ナスダック総合 15,597.68 -31.28
S&P500指数 4,942.81 -15.80

 

きのうの米国市場は利下げ時期の後退により、売り優勢となり3指数揃って
下落となりました。

 

4日のCBSのインタビューで、パウエルFRB議長が利下げの時期に対して慎重
な姿勢を見せたことから3月利下げの可能性が低下。

 

マーケットでは3月利下げを少なからず期待していてそれを先食いした形
で株価が上昇していたこともあって、きのうは反落しました。

 

また前週末発表の1月の雇用統計に続ききのうは1月のISMサービス業景況感
指数が発表され、予想52.0に対して結果は53.4と上回る内容となりました。

 

(ISMサービス業景況指数・サブインデックス)

 

サブインデックスを確認すると、新規受注や雇用、輸出入が増えており、
そのコスト増を顧客に転嫁する形で価格も上昇している状態が分かること
からインフレはまだ当面続く可能性が高いとの見方が強まり、利下げ期待の
後退につながりました。

 

前週末にかけてダウやS&P500が過去最高値を更新していたこともあって
前半は利益確定の売りも出やすく、ダウの下げ幅は一時400ドルを越える
展開となりましたが、取引終盤にかけて半導体関連株の上昇が支えとなって、
下げ幅を縮小させる動きで取引を終えています。

 

個別銘柄ではゴールドマンサックスが目標株価を引き上げたことが好感され
エヌビディアが5%弱の上昇、これに影響を受けて半導体設計の英アームや
台湾のTSMC、KLA、アプライドマテリアルズなどその他半導体の一角も
買われ相場をけん引。

 

アップルやグーグルなど主要ハイテク株の一部も上昇した一方で、好決算と
初配当で上昇していたメタやマイクロソフトなどは下落となっています。

 

また決算を発表したマクドナルドは売上が市場予想を下回ったことが嫌気
されて4%弱の下落となりました。

 

 

 

◆マーケットはついに年6回から5回の利下げへ下方修正

 

先週のISM製造業景況指数に続き、きのうはサービス業景況指数が発表と
なりましたが、上述したように予想を大きく上回る結果となりました。

 

ISM製造業景況指数こそまだ好不況の節目とされる50を下回っている状況
ですが、徐々に底入れが近づいており早ければ2月ないし3月の結果では
50を上回る可能性もあるとみています。

 

(ISM景況指数とS&P500の推移)

 

ご覧のようにこのISM景況感指数とS&P500には強い相関がみられ、製造業
景況指数に関してはだいたい4年サイクルで底入れから上昇を繰り返して
いるのが分かるかと思います。

 

昨年がちょうど50を下回るその辛酸を舐める時期にあたっており、今年は
そこから復調していく可能性が高いとみています。

 

また4日のパウエルFRB議長のインタビューで利下げに対して慎重なコメントが
出たことから市場が織り込むことしの利下げ見通しにも変化が出てきて
います。

 

(市場が織り込む2024年の利下げ見通し)

 

少し前までは3月利下げ、そこから5月利下げに下方修正されましたが、
ついに6月から12月まで連続利下げで年5回という意見が多くなってきました。

 

ただこれでもまだ個人的には市場の利下げ回数は多いと感じており、パウエル
FRB議長のトーンから察するに一度利下げをして、再度インフレ再燃に火が付く
ことを非常に恐れており、拙速な利下げ実施には慎重なようです。

 

いつから利下げが実施されるかは分かりませんが、年内にインフレがさらに
落ち着きをみせてくれば、おそらく一度利下げを行っても連続利下げは実施
されず、いったんその金利水準で様子を見つつ、さらにインフレが低下傾向
を示せば追加の利下げという形で日進月歩で進めていくとみています。

 

日本株はこれにより為替相場で過度な円高に進みにくく、中国市場は色々と
株価対策でテコ入れがなされていますが、景気後退懸念が根強いということで
グローバルに投資を行うファンドからは敬遠されており、この二大大国の
漁夫の利を得る形で資金流入がコンスタントに入ってきています。

 

足元では上昇の過熱感はあるものの、下げたらすかさず買いの手が入る強い
相場となっており、対外マーケットがしばらくこの流れが続くようであれば、
日本株には追い風となってくるでしょう。

 

 

※本日の経済キーワード※

 

【ISM景況指数】

 

ISM景況指数は、全米の製造業の300人以上の購買・供給管理の役員に、
生産、新規受注、在庫、価格、雇用などの項目について、前月と比較し、
「良い」、「変わらず」、「悪い」から選択してもらい、結果をパーセンテージ
で表したもの。

 

製造業景況指数と、非製造業景況指数が毎月公表されており、50を上回れば
好況、下回っていれば不況と判断され、米国の景気先行指標として注目されている。

 

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