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REPORTレポート

◆今週はビッグイベント控え持ち高調整売りが出やすい展開

2024.03.18 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 38,707.64 -99.74
TOPIX 2,670.80 +9.21
グロース 721.48 -16.72
NYダウ 38,714.77 -190.89
ナスダック総合 15,973.17 -155.35
S&P500指数 5,117.09 -33.39

 

先週末の米国市場は3指数揃って下落となりました。

 

先週発表された2月の米CPI(消費者物価指数)、および2月のPPI(生産者物価指数)
では、前月、または予想を上回る結果が一部出たことからインフレ再燃の警戒感が
強まり、今週19,20日に予定されているFOMCでのことし、来年の政策金利見通しに
変化があるとの見方もあり、警戒感から持ち高調整の売りが出やすい一日となりました。

 

さらに、この日は四半期ごとに訪れる株価指数先物と株価指数オプション、個別株
オプションの満期日が集中する「トリプルウィッチング」に当たり、ボラティリティが
高まったことも要因でした。

 

(ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値)

 

15日に発表された3月のミシガン大学消費者信頼感指数は76.5と予想76.9を小幅ながら
下回る結果となり、前月の76.9からも低下しました。

 

インフレ再燃と消費者動向のデータが予想を下回ったことも相場の重石となった可能性
があります。

 

セクター別ではエネルギーや公共事業が上昇した一方で、情報技術、コミュニケーション、
一般消費財が下落となりました。

 

個別銘柄ではビットコインの好調さを受けて、投資目的でビットコインの保有量が多い
マイクロストラテジーが6%超の上昇となったほか、銅価格が足元で上昇したことを
背景に、銅関連のサザンカッパーも6%の上昇。フリーポートマクモランも3%の上昇
となりました。

 

またバイデン大統領が日本製鉄によるUSスチールの買収案について批判的と
のメディア報道を受けて、足元で大幅下落していたUSスチールが自律反発し、
1.5%の上昇となっています。

 

一方でこの日は半導体関連やハイテク株中心に売りが広がり、半導体の
STマイクロエレクトロニクスが▲3.5%、英半導体設計のアームが▲3%、
TSMCが▲2%弱の下落となり、アマゾン、マイクロソフト、メタ、グーグル、
アップルの主要ハイテク株も揃って下落となりました。

 

 

◆今週はビッグイベント控え持ち高調整売りが出やすい展開

 

今週は19日に日銀会合、20日にFOMCが予定されているビッグイベントの州となります。

 

ここで改めてFOMCについて解説をしておきたいと思います。

 

「FOMC」というのは、米国の中央銀行にあたるFRBが今後の金融政策についての会議を
するイベントで、年に8回行われています。

 

このFOMCの会合に出席できるメンバーに19人が選任されており、そこからさらに
政策金利の決定権を持つ「投票メンバー」に選任される要人はその中から12名が
選任されています。

 

その12人はパウエルFRB議長をはじめ、副議長、5人の理事、5人の連銀総裁で
構成されており、5人の連銀総裁は毎年入れ替わる輪番制となっています。

 

厳密にはNY連銀総裁は常任で、4人の連銀総裁が輪番制となっており、ことしの
投票権を持つ連銀総裁は常任のNY連銀(ウィリアムズ総裁)をはじめ、
サンフランシスコ連銀(デイリー総裁)、リッチモンド(バーキン総裁)、
クリーブランド連銀(メスター総裁)、アトランタ連銀(ボスティック総裁)
が金利決定権を持つ投票メンバーです。

 

彼ら12人が投票を持って多数決で利上げ(下げ)、据え置きを決めています。

 

そして、金利決定とは別に四半期に一度、FOMCでは経済と金利見通しが公表
されます。

 

その中で市場参加者が注目しているのがドットチャートと呼ばれる今後の
金利見通しです。

 

(ドットチャート)

 

上図がドットチャートと呼ばれるもので、●の数を数えると各年19個あるのが
分かります。

 

この19個というのは、上述したFOMC全メンバー(投票権を持たない要人も含む)
の考えている金利水準はどの程度が妥当かを集計したものになります。

 

現行の米国の政策金利が5.25-5.50%で設定してあるので、上図赤枠で囲った
ところの数が6個と他の水準よりも多いことから「ことしは3回の利下げを
FRBは見込んでいる」ということが分かるようになっています。

 

そして、足元でマーケットが警戒しているのがインフレ指標で再び予想を
上回るような数字が出てきていることから、3回から2回など利下げペースの見直しが
行われるのではないかという点に注目が集まりつつあります。

 

 

このようなイメージです。

 

もし仮にドットチャートの利下げ見通しが3回から2回などに修正されれば、
利下げを期待して前のめりになっていたマーケットに冷や水を浴びせることとなり、
金利上昇→株安という展開になる可能性が非常に高まるとみています。

 

マーケットではことしの利下げ見通しを6月、9月、12月と年3回を予想していますが
少し前までは年5回や6回を期待していました。

 

以前より「年内に5回、6回の利下げはあり得ない」とお伝えしてきましたが、
ようやくマーケットも目を覚まし現実を受け入れるようになったと感じています。

 

目先は今週のFOMCでの金利見通し発表、国内では19日に日銀会合でマイナス金利解除が
ほぼ決定というヘッドラインが流れていることもあって、イベント前には日米市場共に
持ち高調整の売りが出やすい時間帯になるとみています。

 

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