◆年度末でボラタイルな展開だが、方向性は変わらず 2024.03.26 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価　40,414.12 -474.31
TOPIX　2,777.64 -35.58
グロース　750.24 -4.98
NYダウ　39,313.64 -162.26
ナスダック総合　16,384.47 -44.35
S&P500指数　5,218.19 -15.99

週明けの米国市場は3指数揃って下落となりました。

前週に主要株価指数の最高値更新が続き、高値警戒感から主力株に利益確定売りが
目立ち、一部の大型ハイテク銘柄は欧州の規制強化への懸念が株価の重石となりました。

ダウ平均は前週に761ドル上昇し、心理的節目の4万ドルに接近する場面がみられ、
四半期末を控えていることもあり、主力株には機関投資家のリバランスによる利益確定や
持ち高調整の売りが出やすい一日となりました。

欧州連合（EU）の欧州委員会は25日、巨大IT（情報技術）企業を規制するデジタル
市場法（DMA）に違反した疑いでアップルとアルファベット、メタプラットフォームズに
ついて調査を始めたと発表。

この規制により収益が圧迫されるとの見方が広がり、下落したことでセンチメント悪化に
つながりました。

ただ年内のFRBの利下げは年3回が予定されており、年央にも利下げを始め、米経済の
成長が続くとの楽観から下値も限定的で、FRBのクック理事は25日の講演で
「注意深く政策調整を進めれば労働市場の強さを維持することに努めながらインフレ率を
2％に戻すことができる」との認識を改めて示しています。

経済指標では住宅や製造業関連の指標が予想を下回る中、長期金利は上昇。
セクター別では、自動車・自動車部品、半導体・同製造装置が上昇した一方、不動産、
ソフトウエア・サービスが下落しています。

個別銘柄では主要ハイテク株が下落する一方で、ビットコインが再び4％超の上昇となり、
7万ドルを回復したことからビットコインを資産として大量保有するマイクロストラテジー
が21％の大幅高し、最高値を更新。

加えてマイニング業者のCLSKも20％弱の上昇、RIOTも9％の上昇となりました。

中国が政府使用のパソコンについて、マイクロソフトの基本ソフト「ウインドウズ」に
続き、インテルやＡＭＤの半導体製品を排除する方針を打ち出したことで、
インテルやＡＭＤが下げ、マイクロソフトも下落しました。

◆年度末でボラタイルな展開だが、方向性は変わらず

日経平均株価は年度末特有の年金基金を中心に評価額の上がった株を売り、
評価額の下がった債券や他のコモディティに投資資金を移すリバランスの
持ち高調整が行われたことできのう500円弱の下落となりました。

加えてきのうもお伝えしたように今週27日はは3月決算企業の配当権利付き
最終日、そして翌28日には落ち日を迎えることもあり、ボラタイルな展開と
なりやすい時間帯となります。

それを分かっていなくてこの乱高下に一喜一憂しポジションをガチャガチャと
動かす人が多いですが、感情や勝手な思惑での取引となっていてたいていうまくは
行きません。

取引ルールにぶつかっていなければ何もポジションを動かす必要はありませんし、
4月に入れば、新年度相場ということでニューマネーも入りやすく、さらに
株が上がりやすい時間帯へと突入してきます。

日経平均株価のPERは17倍台へ突入し、「過去平均の14倍～16倍を越えているので
割高な水準に来ている」とコメントしているマーケットメディアが出てきて
いますが、それはまったくの間違いと考えています。

東証が株価、資本コストを意識した経営改革を要請していることを頭に入れて
おらず、なのか都合が悪いのでそれをなしに考えているのか真意は分かりませんが、
ROE（株主資本利益率）の向上はPERを押し上げます。

よって日本株も変革の時代へと突入しており、今後の平均PERレンジも切り上がり、
18倍～20倍で推移するというようなことになってくるとみています。

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