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REPORTレポート

◆為替介入受けて、先物市場も乱高下

2024.04.30 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 37,934.76 +306.28
TOPIX 2,686.48 +22.95
グロース 644.61 +4.49
NYダウ 38,386.09 +146.43
ナスダック総合 15,983.08 +55.18
S&P500指数 5,116.17 +16.21

 

週明けの米国市場は3指数揃って続伸しました。

 

米長期金利が高止まりしているものの、グーグル、メタ、マイクロソフトなど
主要ハイテク株は冴えない展開の中、中国での自動運転ソフトウエア展開に向けた
規制上の重要なハードルを幾つかクリアしたとしてEVのテスラが15%超の上昇、
オープンAIの人工知能(AI)技術利用について協議を再開したとの報道を受け、
アナリストが投資判断を引き上げたことから上昇し、上昇のけん引役となりました。

 

ただ30日にはアマゾンの決算、5月2日にはアップルの決算が控えており、1日には
FOMCもあることから、今後の金融政策の動向を見極めたいとして、上昇は
限定的となりました。

 

その他の銘柄ではクラウドサービスのスーパーマイクロコンピュータが4%弱の
上昇、先日格下げを受けたボーイングも3日続伸。

 

産金関連のフリーポートマクモランや、銅関連のサザンカッパー、アルミ大手
アルコアなどの資源関連も堅調でした。

 

一方で、25日に決算を迎えたグーグルは売上利益ともに市場予想を上回る結果
となり、翌日上昇となりましたが利益確定売りに押されてこの日は▲3%の
反落。

 

インテルは決算と同時に、第2四半期の見通しがPCチップの需要低迷で
下方修正を発表したことが嫌気されて決算後2日続落、モルガンスタンレーや、
バンカメ、ウェルズファーゴなど金融株の一角も小幅ながら下げました。

 

 

◆為替介入受けて、先物市場も乱高下

 

日本はきのう、祝日で休場でしたが先週金曜日の日銀会合で現状維持、植田
総裁の会見でもタカ派の内容が見られなかったことから、為替相場では
一気に円売りが加速する動きが強まりました。

 

特にきのうは祝日ということもあって、商いの細い日本時間にドル高円安が
進行し、一時160円台まで円安が進んだとたん、今度は一気にドル円は下落
し、154円台半ばまで5円50銭円高となる動きが見られました。

 

市場では「為替介入があったのではないか」との声が上がっていますが、
神田財務官はノーコメントとしており、ことの真意は明らかとなっていません。

 

この最中、祝日取引が行われていた225先物市場ではドル円が160円台に進む
中では38740円まで上昇する場面があり、先週末の日経平均株価から約1000円
上昇。

 

その後、為替介入?により円高に進む流れの中で38320円でクローズとなって
います。

 

(225先物とドル円・15分足チャート)

 

過去2回にわたり、為替介入を行ってきた政府日銀ですが、ドル売り円買いの
介入は円売りドル買いの介入とは違って、保有するドルを売ることになるため、
ドルが枯渇すれば、介入は出来なくなってしまいます。

 

いずれ枯渇することになることを市場では見透かされており、日米の金融政策に
大きな転機が訪れないことには、介入は焼け石に水であり、一過性の対症療法
でしかありません。

 

5月1日にはFOMCが予定されており、ここで年3回の利下げ見通しが年1,2回に
下方修正されれば、再びドル円は上昇する可能性が非常に高まってくると
思われます。

 

そうなれば、それは株式市場にも影響があり利下げ期待の後退、失望から
米長期金利は足元では4.6%前半で高止まりしていますが、再び4.7%、それ
以上となって金利高から金利に敏感なハイテク企業を中心に売られやすい地合い
となってくるところは注意が必要です。

 

日本株、特に外需関連には円安はプラス材料とされていますが、過度な円安
となると今度は海外現地での設備投資を行う企業にとっては、費用がかさみ、
利益を圧迫するという状態にもなりつつあり、諸刃の剣となってきていますので
160円よりもさらに円安が加速してしまいますと、一概に円安=外需買いとは
なりにくい相場となってくる可能性もあるとみています。

 

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