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◆何となく安いだろう、まだ上がるだろうで株は買うな
2015.05.26 -
こんにちは、株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
本日は売買のアドバイスです。
多くの株初心者、株で失敗している人が、株が安いと判断する根拠はチャートを見て、なんとなく安いと考える場合がほとんどです。
株価がどんどん下落していく、その過程を見てさすがにこれは安いだろうと思って買ってしまう。
その逆で、目の前で勢いよく上昇している株価を見て、乗り遅れないようにと焦って買ってしまう。しかし、冷静に考えるとわかると思いますが株価だけを材料に高いか安いかなんて判断できるわけがありません。
たとえば、5,000円のA社の株価が3,000円になった。
安い!今のうちだ!
さて、その根拠はどこにあるのでしょう?そもそも5,000円が高過ぎたのであって、3,000円でもまだ高いかもしれません・・・。
実際、そこからさらに下がって、半値の1,500円まで下落。。。
このようなことはよくあります。株をやっている人の中に上記の「なんとなく」という感覚で売買している人が多く存在します。
実は株価やテクニカル分析だけで高安は判断出来ません。
(そんなことを教えている本やスクールもあるようですが)1週間から1ヶ月程度の持越しを前提とした短期売買においても企業価値、つまりファンダメンタル(企業の実態)を意識すること、これ大事です。
そうすることで目先の株価の動きに惑わされることはなくなります。
とはいっても、
企業価値を正確に算出することは確かに簡単なことではありません。細かく正確に算出していくためには貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書など、財務諸表を隅々まで読み解いていかなければいけません。
こんなこと言い出したら、挫折する人も出てきそうですが(笑)はっきり言ってここまでやって適正株価を算出するのはかなり時間も労力もかかります。
少なくとも2,3日で出来るものではありません。
しかし、大事なことは、「あなたの知りたいのは正確な企業価値ですか?」ってことです。それが目的なら何も言いません。
がんばってください。
でも違いますよね。
目的はこれから上がりそうな銘柄を見つけることだと思います。
ですから、適正価格を求めることに極端なまでの正確さを求める必要はありません。生徒さんたちによく話すことなのですが、牛乳1リットルはだいたい200円くらいです。
この200円で売っている牛乳が、1,000円で売っているとしたら高いですか?安いですか?ってことなんです。
逆に、30円で売っていたらどうですか?ってことなんです。
これがわかれば自ずとどちらのときに買えばいいのかが分かってくると思います。
スーパーで売っている牛乳の価値が分かるのであれば、それを株に落とし込めばいいだけ。ごくごく当たり前なことをやるだけで、割高株を掴むことなく、割安な銘柄を見つけることができるわけです。
もちろん、財務諸表や有価証券報告書などを熟読することに越したことはありませんが、必ずしもそれをやらないと割安株を見つけることができないというわけではありません。見るポイントがいくつかあるわけですが、そこを押さえればいいのです。
そのポイントの見極め方さえ身に着ければ誰でもチャートでなんとなく安いと感じる“感覚”的なものではなく、A社の銘柄が今現在高いのか安いのかが判断できるようになるのです。僕はこの当たり前なところに軸足を置いてトレードを淡々とやっているだけなのです。
そして、その手法を余すことなくスクールで生徒たちに教えているわけです。
これを読んでくれた個人投資家の皆さんへ
「自分がやっていることは感覚的な売買だな~」と思った方はこの内容を参考にして、なんとなく安そうだから買うというやり方から抜け出し、業績や資本政策をチェックしてみるところから始めるといいと思います。
参考になれば幸いです。
僕がやっている体験勉強会はこちらです
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。