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◆日経平均は高値更新で20952円。そして注目銘柄を公開!
2015.06.24 -
こんにちは、株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
6月18日に日経平均は19990円の2万円割れをしましたが、あっという間に押し目を拾う買いが溢れてその後4日続伸となりました。
そして続伸4日目となる本日、20952円の高値を付ける展開となりました。
この大幅上昇の背景には、FOMC後のイエレンさんの会見とギリシャの債務問題が大きな要因でした。
◆米国利上げ、年内のスタンスは変えず緩やかに、あくまでもファンダメンタルズ重視で
16,17日に開かれたFOMC(連邦公開市場委員会)では、
米国経済は緩やかに回復しており、雇用の増加ペースも加速。
ただ消費の伸びに関してはまだ緩やかな向きがあるが、住宅市場は改善傾向にあり、このまま安定的に上向いてくれば物価上昇は中期的に2%に向けて上昇すると予想という見解が示されました。
また具体的な利上げの時期についての発言はありませんでしたが、経済の進展次第であり具体的には労働市場のさらなる改善を確認、中期的にインフレ率が2%目標に向かって戻るとの合理的な確信が持てたときにFF金利(政策金利)誘導目標レンジを引きあげることが適切になるという内容でした。
簡単にまとめると、別に利上げは急いでないよ、急いでないけど経済状況が改善されれば否応なく利上げに踏み切るよ、というものです。
通常利上げは株式市場にマイナスにはたらく要因になる蓋然性が高いのですが、経済が回復してくれば仮に9月に利上げが起きても金融引き締め(緩和の逆)ではなく、「金融正常化」と、経済活動にとって景気が上向けば金利が引き上げられるのは当たり前だと捉えられており、徐々に利上げについても前向きに考える投資家も増えてきているということを示しているようです。
これが足元のダウ上昇のきっかけとなりました。
◆ギリシャの債務問題進展へ
またもう一つの要因として、ギリシャの債務問題です。
2月末に支援プログラムが期限を迎えるということで、これを最大4カ月間延長していたわけですが、その期限の今月、EU各国にギリシャが改善策を提示したことが好感されて相場を押し上げる要因となりました。
ギリシャが示した改革案には、定年退職年齢を段階的に67歳に引き上げる案や、早期退職抑制策などが盛り込まれていますが、年金受給額の削減や電力課税など強い反発が予想される分野までには踏み込んでいないということで、一部反発の意見もあるようです。
本日24日、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁、国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事らと会談を行い、ユーロ圏財務相会合での合意を目指す模様です。
上記2つの要因がリスクオンムードに駆り立て相場を押し上げました。
ただ、冷静に見てみると6月18日に日経平均は20000円を割れて19990円を付けたところから本日20942円の高値をつけており、わずか4日間で1000円近い上昇となっています。
これはどう考えても急過ぎる上昇であり、一昨年の2013年5月23日の暴落前を思い起こさせます。
ここからはあくまでも僕の憶測になりますが、目先ギリシャ問題が解決合意することは市場ではすでに織り込まれており、合意をきっかけに材料出尽くしとなり反落する可能性もあるかもしれません。
◆次の注目銘柄はTPP関連のN銘柄【4●●●】
先日、日本商業開発【3252】をブログでご紹介させていただき、がっつりと利益を得られた方おめでとうございます。
その後、やはり目標株価に到達したので勢いなくなりましたね。
そして、日本商業開発に続き、いま僕が注目している銘柄を出そうか迷いましたが、個人投資家の方には本気で稼いでもらいたいと思っていますので公開します。
現在1200円弱のN【4●●●】ですが、本日軽く動意づいて上値を試す動きがみられていますが、まだまだ激安な銘柄です。
TPP関連として注目しているこのN銘柄ですが、TPP交渉妥結の必須用件と目されるTPA(大統領貿易促進権限)法案が本日上院で採決される可能性が高まっており、上院で可決されれば下院での採決が可能になります。
先日16日に下院での再投票の予定でしたが、これが最長で7月末まで延期されるとのことでいったん暗礁に乗り上げていましたが、これが進展する可能性があるということでいま注目しています。
TPA(大統領貿易促進権限)とは、米国で大統領の責任において行政府が通商交渉するための権限のことです。
議会が承認して一度取得すれば、交渉の途中経過を議会に報告する必要がなくなり、交渉を進めやすくなるというものです。
まぁ簡単に言えば、議会の承認を得た大統領が通商交渉を独断的に進めていける権限のことで、TPPを推進するオバマ政権にとって、早期妥結の“秘策”ともいえる権限ということです。
直近では2007年夏にこれが失効しており、オバマ政権は再取得のための手続きを現在進めている状態というわけです。
これで多くの投資家に注目されるのが農業です。
TPPで関税が低くなれば農業はダメージを受けるといわれていますが、逆に日本の家電がブランド化され、インバウンド消費を喚起するように、日本産というブランドで輸出増加が期待できることも考えられます。
そこで注目したのがこのN銘柄なのです。
このN銘柄、海外の売上高比率が5割弱あり、そのうちトップの輸出先がアメリカです。
輸出関連企業のため為替が業績に影響を与えてくるわけですが、輸出関連企業においては円安に振れるほど為替差益が増えることになります。
何が凄いかというと、今期の会社が想定している為替レートは1ドル=110円なのです。
この110円で見積もった会社の今期の売上は610億円、営業利益は96億円、経常利益予想は91億円です。
しかし、
これは現在の実効レート(123円~124円)と比べるとかなり円高にして見積もっており、このまま今期を迎えればほぼ間違いなく上方修正されてくる銘柄であるということです。
12日に発売された四季報夏号をお持ちの方や証券口座を開設している方は、ぜひN銘柄の企業情報をチェックしてみてください。ちゃんと書いてありますから。
もともと、上方修正の常連さんで、2011年から今年まで5年連続で上ブレ修正を出してきており、今年もすでに一度上方修正をしています。
参照:N銘柄のHPへアクセス→IR情報→IRニュース
つまりこのN銘柄ですが、別にTPPやらTPAやらの特段の材料がなくても個別要因としての材料を内包しているわけです。
気になるN銘柄と目標株価は、、、
僕がやっている体験勉強会はこちらです
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。