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◆ルールとメンタル

2015.08.01

こんにちは、株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

先日、夏季休暇をいただいて北海道を5日間かけて十勝・帯広~洞爺まで横断していました。

 

洞爺に宿泊した際のことですが、そのホテルの屋上には露天風呂があり、洞爺湖が一望できます。
そこで夕方のんびり露天風呂に浸かっていた際に、屋上の露天風呂ですから虫も飛んできます。

 

そのうちの一匹の虫が湯船に浸かって死んでいるのを見つけました。

 

この死んだ虫を見てあることを感じました。

 

それは「相場と一緒である」ということです。

 

おそらくこの湯船に浸かってしまって息絶えた虫は死にたくなかったはずなんです。

 

でも、湯船に浸かることの危険性を知らずして近づき過ぎてしまったことで、誤って浸かってしまったためにその命を落としてしまったのです。

 

もしこの虫に湯船の温度、水質、お湯に浸かるという行為が自分にとってどれほど危険なことなのかを予め知ることが出来ていれば、わざわざ屋上まで羽をばたつかせて飛んでくることもなかったのかもしれません。
これは本当に株式投資に臨む初心者にも言えることです。

 

株式投資は証券会社に口座開設を申し込んで入金すれば誰でもすぐに始めることができます。

 

虫の世界で言えば世の中のことをまだ知らない成虫になりたての状態です。

 

成虫になった時には生みの親はいませんし、誰もエサの取り方なんて教えてはくれません。

 

実地試験を繰り返して徐々に経験値を積むことで毎日のご飯にありつくことが出来るようになります。

 

また危機管理能力においても実地試験を繰り返してあれは危険なことだ、これは近づくとヤバいということを学んでいくものだと思います。

 

しかし温泉の湯船に浸かってしまえば一発で死してしまうのです。

 

株で言えば、無知の状態で口座だけを作ってルールもないままスタートし、資金を吹き飛ばしてしまうことと同じな気がします。

 

また、旅行に行く前に友人から誘われたパーティでこんな話を聞きました。
「僕の友人でお医者さん兼FXトレーダーの人がいるんです」と。

 

そのトレーダーの方は、FXで数億円の資産を築きながらも週に2,3回医師としての仕事をされているようです。
もちろんそんな凄腕トレーダーの方ですから、周りの友人・知人から勝てるやり方を教えてくれとの依頼がたくさんあるらしいのですが、そのトレーダーの方の返した言葉が何とも秀逸で印象に残りました。

 

「教えても良いですが、おそらくやっても勝てないですよ」

 

「僕のやり方を100人に教えたとしてもおそらく出来る人は1人か2人でしょうね」と。

 

これが何を意味するか分かりますか?

 

僕はすぐに分かりました。

 

よく売買ルールというものを組み立ててトレードに臨むようにということが巷でごまんと出ている投資系の書籍に書いてあると思います。
もちろんそれなりに稼いだ方が書いた書籍ですから間違えたことを言っていることはあまりありません(たまに偽物も混ざっていますが)
しかし、それを学んだところで同じことが出来るかと言われればそれはNOなのです。

 

稼いだやり方が書いてあるなら、その通りにやれば出来るはずと単純に思うかもしれません。
もちろんその通りにやれれば稼げると思います。

 

しかし、これがなかなか出来ないものなのです。

 

何故か?

 

 

それは、「与えられた売買ルール」と「自分のメンタル」の関係性にあるのです。

 

誰かに教えてもらうということは、その人のやっているやり方を再現していくということになります。
しかし、教えられた人は教えた人とは別人格ですので、その教えを忠実に守れるかというところが課題となります。

 

つまり、その稼げるやり方を教わったとしても、そのやり方が自分に合うかどうかというのはまったく別次元のお話なのです。
上記のFXトレーダーの言葉の意味が少しは理解いただけましたでしょうか?

 

 

つまり、「ルールだけではなくそれを守り抜くメンタルも同じにしないと、僕のやり方は出来ませんよ」ということを暗に示唆しているわけです。
これは僕が株を始めて1年目にいろんな書籍を読んで勝てる手法を模索しているときに気づいたことです。

 

よく株式投資の書籍を本屋さんなどで数冊手に取るとほぼ間違いなく「損小利大」という言葉が出てきます。

 

これはその言葉のままで負けるときは小さく、利益が出るときは大きく利食うという意味です。

 

いろんな本にこの言葉が書いてありましたので、僕も株を始めた頃は、「なるほど、これが株で勝つための正攻法なんだ!」と頷いた記憶があります。

 

そしていざ、その本に書いてあるように損小利大で取引に臨むわけですが、まぁこれが出来ないわけです。

 

損小利大のルールというものは、たとえば買値よりマイナス2%下げてしまったら手仕舞いし、買値から利益が乗ってきたらそれを10%上昇するまで保有していく、そんなルールです。

 

これをやっていくと勝つ確率と負ける確率、どっちが多くなると思いますか?

 

もちろん、負ける確率が非常に多くなります。

 

多くの人は1回あたりの負け額は小さくても負ける数が多くなると不安になります。

 

そうすると、

 

「本当にこのやり方で大丈夫なのか」

 

「こんなに負けてて勝ちが出たときに今までの負けた分を取り戻せるのだろうか」

 

こんな余計なことを考え出してしまい、ルール通りできなくなるのです。

 

そして終いにはマイナス2%で損切りしなければならないポイントに来ているのに、
「連続で負けが続いているから、ちょっとこの銘柄だけはイレギュラーとしてマイナス3%にしてみよう」

 

とか

 

負けが連続して続いた後にようやく勝ちが出てきて利益が乗ってきた場合でも

 

勝ちだしたら利益を伸ばさなければならないのに、「直近5回連続で負けたから今回は負けたくない、せめて勝ちで終わりたい」と、勝ちで終わることに拘る己が出てきて

 

「10%はちょっと欲張りすぎだろうから、5%でいいや」とルールを変えてしまうのです。
株式投資の経験者の方の中にはこれを読んで「分かる、分かる、自分もそうだ」と思ってくれると思います。
ですので、おそらく僕が上記のFXトレーダーの手法をやろうとしても出来ないと思います。

 

ルールは理解できてもメンタルが追いつかないからです。
僕の中では損小利大は過去の箴言となりました。

 

僕は損小利大ではやっていません。

 

やっていないというよりも、より正確にお答えすると「損小利大のルールは自分には精神衛生上合わなかった(出来なかった)」から止めたのです。

 

そこで本に書かれているルールから逸脱して自分流のルールを組み立てました。
そして生まれたのが「損少利大」です。

 

読み方は同じでも意味は全然違います。
つまり、負ける可能性を極力排除しています。

 

具体的に言えば勝てそうなときにしか乗らないということです。

 

そのため日次ベースでみると勝率が非常に高いです。

 

勝率で言えば8割を超えます。
さらに“利大”と書いてあるように利益もちゃんと追及していきます。

 

勝率を上げるために買値から1%上がったら売るとかそんなことはしません。

 

これは普通に株取引やっている方からするとあり得ない数字です。

 

でもこれをあり得る数字にするために必要なことが銘柄選びなのです。

 

株価(テクニカル)だけで勝負するのではなく、その銘柄の顕在価値、潜在価値(ファンダメンタルズ)で勝負していくのです。

 

株価で勝負するとどうしても日計りの値動きにメンタルがブレますが、価値で勝負すると日計りの値動きに一喜一憂する必要はありません。
需給により多少の値幅調整があらかじめ起きることも前提としてエントリーをしていくということです。

 

そのためには「自分で銘柄選びが出来る目」を養わなければなりません。
「良い銘柄を見つけるにはまだ誰もが知らない情報を先に知っておかないと」とお思いになるかもしれませんが、それは逆です。

 

なぜか?

 

 

株が上がるためには需給で動いている以上「より多くの他人が買ってくれるか?」ということが大前提になります。
つまり、自分だけが知っている情報というのは一見すると凄いことのように思えますが、株式投資においては不要なことなのです。

 

他の人がその情報、材料に気づかなければ買われない、つまり上がらないといことになります。
なので四季報、決算短信、日々のニュースなどディスクローズされている情報から探すことが重要なのです。

 

これが出来るようになれば日計りの値動きに一喜一憂することなく、無駄なロスカットもなくなり
、上昇していく銘柄を探すことが出来るようになるのです。

 

ルールとメンタルのお話に戻ると、売買ルールにおいて重要なことって何だと思いますか?
この質問をするとだいたいの人が

 

「勝てるルールでやること」

 

と答えちゃいます。

 

「じゃあ本に書いてある損小利大でやって下さい」と返すしかありません。

 

しかし、それが守れないわけですよね?

 

つまり、売買ルールにおいて重要視することは勝てるルールでやることではなく、

 

“自分にとって守りやすいルール”であるかどうかが重要なのです。

 

いくら勝てるルールを学んだとしてもそれが自分にとって守ることが厳しい、居心地の悪いルールでは続かないのです。
これって職場環境と一緒だとも思うんです。

 

 

今はどうか分かりませんが、新卒者の離職率が高いということが少し前よく言われていましたが、これも同じではないでしょうか。

 

つまり働いてみて「何だか自分が思っていた職場と違った」と居心地が悪いだけで離職してしまう。

 

職場環境と売買ルールって非常に似てると思うんです。

 

つまり、人間と言うものは弱い生き物であるが故に、自分にとって居心地が悪ければどれだけ素晴らしいやり方であってもやり続けられないのです。

 

頭では「これでやればいつかは報われる・・・」と分かっていても心がついていけないのです。

 

 

本日受講を終えられたKさんの感想文にも文章は少ないですが切れ味の鋭いところを付いた内容が書いてあります。

1

 「精神的に不安の少ない」

これが大事なのです。

 

逆にこれが分かっていないばかりに、多くの個人投資家は損小利大に耐え切れずに負けているのです。

それは自分が悪いわけではありません。

 

単純に、学んだ手法、教えられた手法が自分にとって居心地の悪いものだっただけの話しなのです。

 

であればルールを変えてみて居心地のいいもの、自分にとって精神衛生上守りやすいルールに変えればいいだけの話しなのです。
今回は株初心者というよりも、経験者の方にとって参考になればと思います。

 

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