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◆不動産投資やFXではなく、なぜ株式投資なのか?
2015.10.28 -
こんにちは、株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
たまに受講生やセミナーにいらっしゃる方からこういう質問を受けます。
「FXはやらないんですか?」
「不動産投資ってどう思いますか?」
僕は株式投資しかやっていません。
その理由は以下です。
◆FXをやらない理由
FXの魅力と言えば
①ハイレバレッジがかけられる(元金の25倍の運用が可能)
②通貨ペア(ドル円やユーロ円)が少ないのでチェックが楽
③24時間いつでも取引が出来る
と言ったところでしょうか。
実はですね、僕も以前はFXをやっていた時期があるんです。
しかし、3ヶ月で辞めました。
やり始めた理由は上記に魅力を感じたからに他なりませんが、これが僕にはデメリットでしかありませんでした。
①ハイレバレッジがかけられる(元金の25倍の運用が可能)
これは資金管理が出来ている上であれば魅力ですが、資金管理が出来ないままやってしまうとすぐに強制ロスカットとなり資金は一気に目減りします。
当時の僕は資金管理の「し」の字も知らなかったため強制ロスカットの連続で資金が一気にぶっ飛びました。
②通貨ペア(ドル円やユーロ円)が少ないのでチェックが楽
これは確かにそうです。チャートチェックも数える程度で済みますし楽です。しかし、通貨ペアが少ないと手がけるタイミングも少なくなります。
つまりチャンスを逃してしまうとまた次のチャンス到来まで待たなければなりません。
1日数回チェックできる方はタイミングを逃すことは少ないかもしれませんが、仕事をしながら行っていく場合、タイミングを逃したことがストレスとなります。
③24時間いつでも取引が出来る
FXを始めるきっかけとしては実はこれが一番大きかったです。
FXの口座を開設したときの気持ちとしては、株の場合は平日9時~15時のため、これが終わった後に今度はFXでも稼ごう!という感覚でした。
しかし、この24時間いつでも取引できることがデメリットでした。
FXではエントリーした後、24時間動いていますので何をやっていても気になって仕方なくなりました。
仕事の打ち合わせ中、友人と飲んでいる席、映画や趣味の時間に使っている間、どんなときでもチェックしないと気が済まなくなりました。
挙句の果てには夜、寝室で横になりながらPCをつけっ放しにして横目でチャートを四六時中眺め、動き出したらベッドから起き上がりPCに向かう。。。
これで寝不足になり体調を崩しました。
④そもそも投資ではない
FXは通貨の交換で差益を狙うものです。
これは投資ではありません。国レベルで見ればその国の通貨を買うということですから「投資」かもしれませんが、そもそもFXをやっている人でその国のために投資をしようと考えて通貨を買っている人はまずいないと思います。
僕のポリシーからしてみれば投資はある程度身近なところにあるべきですし、株で言えば投資した会社にとって資本を投下させていただき、少しでもその会社に成長してもらいたいという気持ちが大前提にあります。
「自分の利益のためだけ」、つまりこの考え方が嫌いです。
上記の理由からFXは自分には合わないと感じすぐに見切りをつけました。
◆不動産投資をやらない理由
不動産投資の魅力は不労所得、安定収入かと思いますが、やらない理由は以下3つです。
①物件の目利き出来る人間が多く優良物件に対しての競争率が激しい
不動産は情報戦です。良い物件はすぐに押さえられてしまいますし、特段のコネクションなどがない限りスタートして間もない自分にはそんな情報は入ってこない。
「情報の非対称性」という言葉をご存知でしょうか。
だいたいが営業マンの上手い口車に乗せられて不良物件を掴まされます。
②空室率の増加
参照:http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2013/tokubetu.htm
http://toushi.homes.co.jp/owner/
空室率が上昇している理由は少子高齢化と節税対策での新築物件の乱立により需給バランスが崩れてしまっていることに他なりません。
僕の携帯にもだいたい1週間に2、3回(どこから情報を仕入れたのか?かなり迷惑ですが)「投資用マンションのご案内です」という営業電話がかかってきます。
ヒマなときは電話のみですが、話を聞いてみたりしますが(買うつもりゼロです)だいたいの営業トークが利回り、そしてこの節税対策の話を持ち出してきます。
知らない方もいらっしゃるかもしれませんが、不動産は人に貸すことで、相続税の課税対象の評価額を下げさせることができます。つまり節税対策になりますので、資産家の人で相続税で取られるくらいならばと不動産を持つのです。
これが、新築物件の増加につながり需給悪化をもたらします。
つまり節税対策というメリットが物件増を助長し、競争率を高めており、自分がオーナーになれば魑魅魍魎の猛者たちと戦わなければならないということです。
そんな競争率の激しいところに自ら突っ込んでいくなんて正気の沙汰とは思えません。
空室率は今後も減ることはなく増える一方です。
③利回りの割りに管理が大変すぎる
実は僕の実家では資金援助をしてあげて親がアパート経営をしています。
始めた頃はよかったのですが不動産というのは経年劣化とは切っても切れない縁ですから見ていると修繕や入居者の募集などの管理がけっこう大変なのです。
また基本的に地代が上がるようなところ以外では、建てたときが一番ピークで値下がりしていく一方です。
株での運用益と比較すると不動産投資は利回りの割りに管理が大変という印象しかありません。
以上がFX、不動産投資をやらない理由です。
「投資」と呼ばれるものはどんな形にせよリスクがあり、その裏返しにリターンがあるということです。
大事なことは自分のライフスタイル、自分がその市場で勝てるのかを自己分析したうえで自分に合ったものを選択することだと思います。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。