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◆日銀によるゼロ回答で日経平均は500円安、しかし23万円の利益確定

2016.05.02

こんにちは、株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

G.Wさなかの立会日となった本日、日経平均株価は先週の日銀会合で追加緩和なしということが嫌気されてしまい、もう一段下落するという展開になりました。

 

先週の木曜日が600円を超える下落だったので、この2日間で1100円以上の下落をしたということになります。

個人投資家の皆さん大丈夫でしょうか?

 

直近の上げ相場で調子に乗り信用目一杯で取り組んでいた人は追い証の煽りを受けて休日も気が気ではないかもしれませんね。

 

休むも相場という言葉がありますが、適材適所な売買をやっていかなければ今年のようにボラタイルな相場では利益を上げることは難しいです。

国内外含め多くのファンドがマイナスのパフォーマンスを出しているので、「プロでさえも負けているからしょうがない」と匙を投げるのではなく、個人であるからこそ機動的に乗り切れると考えて、勝てる強みを見出していくことが大事です。

 

こんな乱高下の中でも僕はプラスで利益を出せています。

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(クリックで画像拡大)

 

素人の個人投資家がやりがちなパターンが、名うての有名企業でポートフォリオを組むということです。

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上図は、本日の東証1部大型株、中型株指数とジャスダック指数、マザーズ指数の騰落率です。

マザーズは+0.08%、ジャスダックは▲0.55%

これに比べて

東証1部大型株は▲2.89%、中型株は▲3.39%とその動きがまったく違うものであるということが分かります。

 

いかに、有名企業でポートフォリオを組んだら痛い目に遭うかが分かりますね。

 

 

 

また安値に落ちた優良な銘柄はこの下落の最中、拾わせていただきました。

理由は今回の下落は限定的とみているからです。

 

相場で勝つためには「2つの目」が必要です。

一つは大衆と同じ(銘柄選び)、

 

そしてもう一つは大衆とは異なる(売り買いのタイミング)です。

 

大衆と同じ目線でもって銘柄を見極めて、大衆とは異なる目で売買を行う。

 

マナカブ生にはこの言っている意味がはっきりと分かるんじゃないかと思いますが、これに尽きます。

 

 

◆裁定買い残が膨らんでいないことが下落限定的の要因

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先週発表された裁定買い残の状況は2兆円強と、先週の1.8兆円からやや膨らみましたが、過去の3兆円超えしていた頃と比較すると大きな買いが足元では起きていません。

 

これが仮に今回の日銀の追加緩和なしという失望から売られ、裁定買い残が減少したとしてもその下げは限定的だとみている理由です。

 

裁定買い残についての基礎知識ですが、これは主に外国人投資家による日経平均先物の投機的な売買動向を表しています。

 

外国人投資家が先物を買うと、先物が現物に対し一時的に割高になるので、裁定業者(主に証券会社)が、先物売り(ショート)・現物買い(ロング)の裁定取引を実行します。すると、裁定買い残高が増えます。

 

つまり、外国人投資家から先物買いが入ると裁定買い残高が増加します。

一方で外国人投資家が日経平均先物を売ると、先物が現物に対し一時的に割安になるので、裁定業者が割安になった先物を買って現物を売り裁定取引を解消します。

すると、裁定買い残高が減少します。

 

したがって、裁定買い残高がピークをつける(増加から減少に転じる)時、日経平均は上昇から下落に転じ、裁定買い残高がボトムをつける(減少から増加に転じる)時、日経平均は下落から上昇に転じることが多くなっています。

これは上図を見れば一目瞭然です。

 

今回は日経平均は4月底値から2000円以上上げたにもかかわらず裁定買い残は膨らんでいませんでしたので特に過熱感もなく、足元で2000億円の買い残が増えていますがこれが売りに転じたとしてもタカが知れてるというわけです。

 

◆空売り比率も40.0%まで急上昇

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つづいて、上図は昨年10月から本日までの空売り比率の推移ですが、足元の空売り比率は40.0%まで上昇してきており、これも同様にここからさらにショートポジションを積み増すという手口はやりづらいと考えられます。

仮に空売りの持ち高が増加したとしても41~42%まででしょう。

 

 

また、今回日銀による追加緩和がなかったわけですが、仮にあったとしてもそれが中途半端な(市場の期待に応えられない)内容となっていれば、同じような展開になっていたと思いますし、むしろやらなかったことで6月半ばの次回会合にカードを残せた、市場への期待を持ち越せたという意味でもありますから、短期筋にとってここからさらに売りを浴びせるようなことはやりにくい展開だとみています。

 

日経平均PERは4月初旬に14.06倍で底打ちをし、反転しました。

足元の予想1株利益は1092.14円と直近で最低水準まで利益が減少していますが、本日の終値ベースで日経平均PERを算出すると

16147.38円÷1092.14円=14.78倍(PER)となります。

 

仮に再び14.06倍まで売られるとするならば、15355円です。

 

まぁさして今回はここまでは下げないでしょう。

そのため、6日以降16000円を割り込む水準は積極的な仕込み場とみて良いでしょう。

 

 

その理由は、今月下旬に伊勢志摩サミットを控え、金融政策だけでは日本株の上昇は海外勢にそろそろ見限られてきていますので、10兆円規模の財政出動、中長期的なデフレ脱却の道しるべ、消費増税の延期、または中止、はたまた減税という3つのサプライズの期待とともに5月下旬はふたたび上を目指す展開になるものとみています。

 

 

 

 

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【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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