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◆ひとまず田植えの時期は過ぎた

2016.07.15

こんばんは、株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

日経平均株価は今週珍しく月曜から今日まで1週間すべて上昇となりました。

背景にはブレグジットショックが落ち着きを見せ始めたタイミングで7/8に発表された6月の米国雇用統計の堅調さが確認できたこと、また英国の国民投票でEU離脱を選んだことによりFRBは利上げに慎重にならざるを得なくなったことで米国株は上昇、米国株式市場が始まって以来ダウは史上最高値を連日で更新する展開となりました。

 

ちょうどこのタイミングで日本では参院選が7/10に行われましたが、ここでも一強他弱であったこともあって与党の圧勝となり、改憲勢力が3分の2を占めることも報道され、一瞬「安倍政権はこれでアベノミクスよりも憲法改正に力を入れていくのでは」という心配もありました。

しかし、参院選後すぐさま安倍さんが会見に臨み「アベノミクスの信任を国民から得たことにより、今後加速させていく」と明言したことで改憲に力を注ぐという僕の思惑は杞憂に終わったわけでマーケットには今後の経済対策への期待も後押しし相場の押し上げ材料になりました。

 

具体的には今月末までに政府による経済対策の取りまとめが出てくる予定ですが、一過性の政策ではなく将来の経済成長が見込める財政拡張路線を明確に打ち出すことが重要となってきます。

 

 

◆ひとまず田植えの時期は過ぎた

225per0715上図を見てもらえれば分かるように日経平均株価の下落が止まる水準は過去バラバラなのに対して企業の収益率を示すPERは総じて13倍前半~13倍半ば(レッドゾーン)の割安感が台頭したところで下落が止まっていることが分かります。

 

これはチャートだけをじっと眺めてみたり、トレンドラインを引いただけの杜撰なテクニカル分析で売買を行う素人トレーダーには一生見えてこない「相場の裏の顔」です。

 

 

つまり、PER水準がこのレッドゾーンにあるとき(時代や政策転換、金融政策によってこのレッドゾーンは変わるものではあるが)が絶好の仕込み場になるわけですが、足元ではこの田植えの時期にあたるレッドゾーンを上放れて上昇基調に入っています。

 

メルマガを以前から読んでいる方はブレグジット直後に僕が散々仕込み場であるということをお伝えしていたのでここで勇気を出して仕込みに回られた方は短期的な田植えからの収穫が出来ていることかと思います。

 

 

マナカブ生の方も直近悲観的に売られたこの時期に授業で教えているやり方で銘柄探しを行うとイヤと言うほど優良銘柄が出ていたことは記憶に新しいことかと思います。

 

これをテクニカル指標などでトレンドフォロー(トレンドが形成されてからエントリーを始めること)で臨んでいくと、一歩も二歩も出遅れたところから買いに行くことになりますので、すでに田植えの時期でない「季節外れ」のところで買い始めることになるわけです。
そりゃ夏野菜を夏に種まきし始めても遅いって話しです。

 

 

だから次のマクロ的なファンダメンタルズの変化や個別企業(決算発表、業績修正)などのミクロ的なファンダメンタルズの変化の「波」が襲ってきてヤラれるのです。

 

 

分かりやすく言えば、「『チャートがこの形になったら買い』と本に書いてあったのにその通りに買ってみたらダマしに遭った。。。」というようなことになるわけです。

 

 

そんなダマしに毎回遭っていたらそれこそ博打の株取引、一番厄介なのが「ダマしに遭ったらしょうがない、早期にロスカットすれば良い」とダマしに遭うこと自体の理由を追求せずにしょうがないで片づけてしまっている、自分が博打な取引をしていることにすらまったく気づていないまま売買を繰り返している個人投資家が多いということです。

 

 

マナカブ生の中にも「過去の自分はそうだったかもしれないけれども今は違う」と言える経験者の方ばかりだと思いますので学んだ自分の勝ちパターンを確固たるものにして取引をしていってもらえればと思います。

 

今は水やり~収穫の時期が近づいてきていますので足元で蒔いた種をしっかりと豊作になるよう売買ルールに則って大きくしていってもらえればと思います。

 

 

 

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【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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