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◆経験者に多い年間通してプラマイトントン、そこから脱却する方法
2016.09.14 -
こんにちは、株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
本日はトレードの技術的なお話をしたいと思います。
株を初めて多くの個人投資家の方は初期のころはマイナスで終わります。
多少ビギナーズラックがあったとしても継続的に利益を出せるのはほんの一握りの方でしょう。
漏れなく僕もそうでした。
そこから検証や勉強を重ねて徐々に上達していくのですが、次の壁は「年間プラマイトントンの壁」が立ちはだかっています。
利益は出せるようになった、しかし同じくらい損失も食らってしまって結局年間通してプラスマイナストントンくらいで毎年終わっているというような人です。
このような方は、もちろん株初心者の頃から比べると大きく成長しているのです。
しかしなかなか年間のパフォーマンスは改善しなくて、証券会社にお布施(手数料)だけを支払ってばっかりだという方にはぜひ読んでいただきたいと思います。
このような方はチャンスの時はしっかりとモノにできるのですが、その後が問題なのです。
チャンスの時にはモノにできるのですが、その後に訪れる下落でヤラれてしまって利益分を全て吐き出してしまう、これが大きな要因です。
上図に具体的な売買を付け加えると、
①で仕込んだ株が上昇し、利益につなげることはできます。
しかし、③で利益が出たことを良いことに「よし次はどの銘柄を狙ってやろうか」と息巻いて相場は高値圏にあるにもかかわらず別の新たな銘柄を仕込むことで、せっかく②で出た利益を相殺させてしまうのです。
相場の格言に「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、まさに木ばかりを追いかけて全体相場(森)が今どのようなトレンドになろうとしているのかを見ていないがために、全体相場の流れに押されて下げてしまう局面で②で出した利益を吐き出してしまうのです。
そして毎回毎回同じことを繰り返し資産が増えていかないということを続けることになるのです。
これを防ぐために先人はこのような格言も残しました。
それが「休むも相場」です。
上図のように、②で利益が出て資金が遊んでいる状態になりますがそこで、全体相場が高値圏であればぐっと③での新たな仕込みを堪えて休むのです。
ここはメンタルが試されます。
人間と言うのは欲深い生き物ですから利益が出たら、「今の自分は調子が良い」と勘違いしてまたトレードにチャレンジしてしまうんです。
リオ五輪で安倍さんがマリオに扮して閉会式に登場しましたが、まさにマリオのスター(無敵)状態と勘違いしてしまうんですよね。。。
そこで調子に乗って仕込むから下落相場に流れが変わった際に高値で仕込んだ銘柄でヤラれてしまうのです。
相場は需給で動いていますので上げ下げが起こります。
この「相場の呼吸」を意識するようにしてもらえれば、下落局面でのムダなロスを防ぐことが出来るようになると思います。
またさらに上達すればこの下落局面を利益に変えることだって出来ます。
このように、相場の呼吸に合わせて上昇時は買いで臨み、下落に転じる局面では空売りを仕掛けることでどちらに動いても利益に変えることが出来るようになります。
大事なことは売買で利益が出たときにいったん冷静になって、木(個別銘柄)と森(全体相場)の両方を見て、今の相場がどのような局面であるかを見極め、適材適所のトレードを行っていくことです。
当然目先に重要なイベントなどが控えていて分からないときもあると思います。
そんなときは無理してポジションを増やすのではなく「休む」時間を持つことでパフォーマンスは改善されると思います。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。