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◆やはり訪れた日経平均300円を超える大暴落
2016.11.02 -
こんにちは、株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
ブログではお伝えしていませんでしたが、それとなく、、、
「リスクヘッジとしての金投資」
https://manakabu.com/post-5781/などをテーマに挙げてヒントは出していたつもりですが、やはりその日は早速訪れました。
本日、米国の大統領選挙を目前に再び不透明感が台頭し、ダウが久しぶりの100ドルを超える下落、これに伴いリスクオフの動きが強まり、安全資産の円が買われ、1ドル=103円台半ばまで急落する展開となりました。
これを受けて日本株も円高が重石となり、大統領選挙の舞台である米国市場の下落幅を超える下げとなりました。
きのうのダウの値下がりが▲0.58%、日経平均の値下がり率は一時▲2.0%越え。
米株と比較するとおよそ4倍の下落となったわけですが、メルマガでは事前に「そろそろ危険である」ということをお伝えしておりました。
本日は10/26に配信したメルマガの内容を公開したいと思います。
◆年末に向けて上昇トレンド回帰だが、過熱感も高まっている
<メルマガ抜粋>
日銀が発表した7-9月の日銀短観の製造業の業績見通しの前提となる2016年度の為替想定レートは1ドル=107.92ドルですが、この時期の3月決算企業の中間決算のタイミングで輸出企業らは想定外のドル円の
円高進行によりレートの見直しを余儀なくされています。内閣府が今年2月に発表した企業へのアンケート調査での円採算レートは103.2円です。
足元のドル円はこの採算レートは上回っていますので、この水準が続けば海外の短期筋やペンションファンド(年金ファンド)などの実需運用の資金が日本株に流入してくる可能性が高くなります。特に短期筋の手口は日本株を買う際に円売りを重ねながら日本株を買ってくるペアトレードを行う傾向があり、9/27には68,892枚まで膨らませていた円先物ポジションの買い越し額も先週18日時点では
36,991枚とおよそ半分まで買いポジションを落としてきています。上図を見てもらえれば分かるように投機筋の円買いポジション(逆目盛)が膨らめば円高が進行しますので日経平均は下落し、買いポジションを減らせば円安に動くので株価上昇がパラレルに展開していることが分かるかと思います。
足元大きく円買いポジションを膨らませていたものが内部外部のマクロファンダメンタルズの改善、不透明感の払しょくで霧が晴れてきつつあるため安全資産の円からリスク資産へのマネーの転換が起き始めているということです。
相場は年末に向けて上昇回帰に入りつつありますが、短期的に見れば過熱感も台頭しておりこのまま素直に上昇していくかはここのところ何度もお伝えしていますが危ないと思っています。
値上がり銘柄数と値下がり銘柄数から計算される騰落レシオをみてみるときのう(10/25)の時点で146.57まで高まっており、これは過去から見てもかなり高い水準です。
騰落レシオが高まれば買いがそれだけ膨らんでいますのでちょっとした悪材料が出るとそれに過敏に反応し売りが売りを呼ぶ展開で大幅安になることがよくあります。
昨年12月から始まった大暴落のときも騰落レシオはその手前の11/5に140を超えており、ここから約1か月後、12/1の高値で日経20000円超えをつけてから暴落がスタートしました。
(2015年11/5の騰落レシオ)
今の相場も薄商いの中での騰落率の上昇ですので、多少時間差を作っての下げが起きる可能性があり、今から1か月以内は注意が必要であるとみています。
<メルマガここまで>
ちなみに足元の騰落レシオをご紹介すると、上図のように10/25にピークの146.57をつけて過熱感は下がってきていましたが、株価はその後も小幅ながら小じっかりと上昇していました。
そのため、日経平均株価だけをみていくと「何となくこのまま上昇していき18000円までいくのでは?」と思ってしまいついつい買っていた方は高値掴みとなって本日の下げは気が気じゃないと思います。
本日14時過ぎ時点での東証1部銘柄の値上がり銘柄数は146銘柄(全体の7%)、値下がり銘柄数1805銘柄(全体の90%)の全面安の展開ですので上昇を見込んで買いを進めていた方はヤラれてしまいます。
今の相場は短期的にはこれまで上でダラダラと屁理屈を述べてきたように過熱感が高まっていることを警戒しなければならないタイミングです。
そこまで言うならお前はどうなんだ?と思われるかもしれませんので現在のポートフォリオを公開すると、こちらになります。
ブログでも書いていた金投資に資金を回していたりしたこともあって本日もプラスで推移しています。
NEXT NOTES 日経・TOCOM 金 ダブル・ブル ETN【2036】
知識を高めて多面的に相場を分析し一つ先を読み解く力をつけていってもらえればどんな相場も恐れるに足らないようになってくると思います。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。