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◆買い手主役が変化した年末の東京マーケット

2017.12.27

こんにちは、株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

週末、クリスマスを迎えたと思えばもう花屋さんからはポインセチアがなくなり、門松へバトンタッチ。

店頭に並んでいる花の変化がまさに師走という言葉を物語っているような気がします。

 

さて、日本のマーケットの約7割の売買シェアを持つ外国人投資家は外為市場でみれば、12月初旬からポジションがほとんど動いていないことを考えるとすでにクリスマス休暇、ニューイヤー休暇に多くのディーラーが入ったことが窺えます。

上図は、CFTC(米商品先物取引委員会)が公表する投機筋の円先物ポジションの動向ですが、12月5日に▲11.4万枚の円売りポジションを抱えたままその後3週にわたりほとんど持ち高に変化がありません。

 

為替は先日米国の税制改革法案が無事上下院で年内可決となり、長期債は下落、金利は上昇しているのにも関わらず円ポジションに変化がないということは休暇に入ったということでしょう。

 

日経平均株価はちょうど一昨日、終値ベースで年初来高値を更新する展開となりました。

しかし、当の外国人投資家はこの間売り越しに転じてきています。

上図は外国人投資家の日本株(現物・先物)のポジション動向ですが、現物は11月3週目より5週連続の売り越し、先物合計でみれば6週連続の売り越しで1.5兆円日本株の持ち高を減らしています。

 

基本的に彼らが買えば株は上がり、売れば下がるという展開になりやすい日本のマーケットですが、足元の数週間をみれば、ご覧のように持ち高を減らしているにもかかわらず、株価は堅調な推移を示していることが分かります。

 

これは今日本株を買っている投資家は外国人投資家ではなくほかの人間が買っているということを意味します。

それはいったいだれなのか、、、?

 

それは国内の機関投資家、個人投資家です。

信託銀行、投信、個人の売買動向を見てみると、11月3週目から12月2週目までこの5週間で7500億円買い越しに転じてきており、明らかに外国人が売っている株を買っている構図が伺えます。

また個人投資家は手前4週は売っているように見えますが、信用取引だけで見てみれば、約6500億円の買い越しです。

 

これは以前メルマガでお伝えしたことですが、10月に異例の16連騰を記録したことで早々に買い建てで持っていた信用のポジションを利益確定売りで手仕舞いしてしまったため、手元のキャッシュ比率が大きくなって下がったところを買おうとしていたがなかなか押し目らしい押し目が表れないことにシビレを切らして高いところで買い始めたことの証左でしょう。

 

上図グラフで日経平均の動きと国内投資家の売買動向を合わせてみればわかりやすいですが、青丸を付けたところが積極的に国内投資家が売っているところですが、このときの株価は上昇していることが分かります。

逆に下げているときに賢く安値を拾っているということが伺えます。

 

しかし、足元で見れば株価は下がってもないのに買い越しているわけです。

 

外国人投資家は足元で1.5兆円の売り越しに転じており、国内勢は7500億円の買い越し、残りは誰が買っているのか??というと日銀が買っているわけです。

ちょうどこの5週間(11/13~12-15)の日銀のETF買いの動向を見てもらえればわかりますが、この間に8850億円のETF買いを行っていたことが分かります。

個人的には巨額の機関投資家の買い支えとなり、これまでもブログで日銀の買い支えがあれば下げるべきときにちゃんと下げないからマーケットが歪められるためあまり賛同できる政策ではないし、あまりにボラが発生しなければ外国人投資家の資金が逃げてしまうと警鐘を鳴らしています。

 

それでもなお日銀は量的質的金融緩和の一環として年6兆円のETF買いを敢行しており、足元日経平均株価は22000円を越えているにも関わらず、粛々と買いを継続しているというわけです。

 

先日の日銀金融政策決定会合後の黒田総裁も「強力な金融緩和を継続していく」と述べていることから来年もこの動きは継続され、日銀が保有するETF保有額は12月時点で17兆円を超えていますが、来年同じく年6兆円の買い支えを行えば日銀は23兆円、日本市場の時価総額のおよそ3.5%にあたる株を保有することになります。

 

国内投資家の動向に話を戻すと、信用取引で買い越している個人が多いと述べましたが、これにより足元の信用買い残が急激に膨らんできており、久しぶりに3兆円を超える水準に到達してきています。

 

これはやや危険な香りがします。

というのも上図でも何となくわかりますが、信用買い残が膨らめばそれだけ将来の売り圧力が高まることになりますので信用の買い残が膨らんだ後は必ずどこかで下落局面を迎えやすくなります。

 

信用倍率で見てもこれは同じで、信用買いが膨らむことで株高が醸成されれば信用倍率も3倍を越える水準まで到達してきています。

昨年以前の6倍などから考えるとまだかわいいものですが、今年に入ってからは3倍を超えるところでいったん調整局面を迎えやすい展開になっていることがお分かりいただけるかと思います。

 

これらの各種データから年末年始の相場展開の参考材料にしていただければと思います。

 

調子に乗ったり、感情が邪魔をして決めていたルールと違うことをやり出したときに市場は牙を剝いてきますからね。くれぐれもご注意を。

 

 

 

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