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◆バイデンが大統領選で勝利すれば、ハイテク株が下がる

2020.10.27

おはようございます。マナカブ.com講師の中山です。

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 23,494.34円 -22.25
NYダウ 27,685.38ドル -650.19
ナスダック総合 11,358.94 -189.34
S&P500指数 3,400.97 -64.42

週明けの米国市場は3指数揃って大幅な下げとなりました。

下げの要因となったのが、新型コロナの感染再拡大による景気悪化への懸念が意識されました。

 

欧州ではすでにコロナ再拡大によりスペインは25日より非常事態を宣言し、夜間の外出が禁止され、イタリアでも映画館や劇場、スポーツジムなどが26日から閉鎖され事実上の再ロックダウンが実施されます。

(欧州圏のコロナ感染状況)

 

欧州の広い地域でことしの8月より感染再拡大がはじまり、23日までの週ごとの10万人あたりの感染者数がドイツ以外では100人を超えており、そのペースも拡大傾向にあります。

 

加えて、米国でも感染者数が増えている中で政争の具と化した追加経済対策が決まらないこともセンチメントを悪化させる材料となっています。

 

きのう公表された9月の米新築住宅販売件数も前月比で▲3.5%と市場予想の1.3%から大きくマイナスとなったことも追加経済対策の遅れが物語っているものと思われます。

 

(中古・新築住宅販売件数とS&P500の推移)

◆コロナの再拡大はマザーズ銘柄に追い風だが、、、

足元の日本株をみると、きのうまでの3日間でマザーズが▲10%近い下落となっています。

 

これはマザーズ市場に限った話ではなく、米国でもGAFAMと呼ばれる主要ハイテク5社を含め、ナスダックも足元では調整が起こっています。

(日米主要指数とGAFAMの年初来パフォーマンス)

 

コロナの再拡大が巻き起これば追加経済対策もそうですが、金融政策面でもさらなる緩和期待が膨らむことや、巣篭もり、ワークフロムホームの需要からITサービス分野への物色は起こりやすくなります。

 

しかしながら、先の大統領選で民主党のバイデン氏が勝利し、新大統領誕生、そして連邦議会でも上下院が民主党となるトリプルブルー(ブルーウェーブ)となれば、バイデン氏が掲げる所得格差の是正という観点から、ことしの7月に下院の公聴会にGAFAのCEOたちが反トラスト法(独占禁止法)違反の嫌疑で呼び出されたことからも「GAFAM叩き」がより一層厳しいものとなり、これが嫌気されてこれらの銘柄が売られることでNASDAQが調整を迎えやすくなります。

 

日本はあまり関係ないようにも見えますが、マイクロソフトのクラウドサービスやアマゾンのAWSの導入をサポートしている企業などもありますので、それにつられて下落しやすい展開になりやすくなることには注意が必要です。

 

日本株も欧米株が下落したことや大統領選挙が近いことから本日も軟調な展開がみられると思われますが、追加経済対策に関して言えば、最終的には選挙後には発動されますので、選挙直後に下押しするような場面があれば、それこそ仕込み場になってくるとみています。

 

※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。

また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を負いません。投資に関する最終的な決定は、利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。

 


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【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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