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◆円高=株安は消えて今後は円安=株安へとつながる恐れも

2020.12.11

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 26,756.24 -61.70
TOPIX 1,776.21 -3.21
マザーズ 1,156.97 -13.46
NYダウ 29,999.26 -69.55
ナスダック総合 12,405.81 +66.86
S&P500指数 3,668.10 -4.72

きのうの米国市場は指数まちまちの展開となりました。

ダウは終始マイナス圏での小動きとなったものの、ナスダックはこの日に
上場したエアビーアンドビーに買いが膨らみマイナス圏でのスタートとなり
ましたが、徐々に上げ幅を拡大する動きとなりました。

 

エアビーアンドビーの初値は146ドルで公開価格の2倍をつけて、初値ベースの
時価総額は872億ドルに達しました。

 

米国では新規の感染者数が1日あたりで平均20万人を超える日が続いており、
ワクチン期待はあるものの、英国でのアレルギー反応が出た懸念や追加の経済
対策協議も規模縮小にもなりつつあることから上値を追う力はありませんでした。

(米国のコロナ感染状況)

 

◆米国でもファイザーのコロナワクチン承認へ

米ファイザーとドイツのビオンテックが開発したコロナワクチンは、8日に英国で
承認され、すでに接種が始まりましたが、その後9日にはカナダ、そして10日にも
FDA(米食品医薬品局)で有効性の評価を得られたことから10日に開催が予定される
政府の諮問委員会の議論を経て、承認される見通しとなっています。

 

ワクチン接種開始の期待はあるものの、マーケットではすでにこれを織り込んで上昇
してきた節が多分にあるため、今後は副作用問題、接種率問題に視点が移っており、
ここで思いのほか期待通りの結果とならなければ、この期待が失望へと変わる恐れも
あり、警戒はしておいた方が良いかと思います。杞憂で終わればそれが一番ですが。

 

◆円高=株安は消えて今後は円安=株安へとつながる恐れも

きのうはECB理事会が行われましたが、そこでパンデミック緊急購入プログラム
(PEPP)の全体的な規模を1兆8500億ユーロに5000億ユーロ拡大するほか、期間を
2022年3月まで9カ月間延長することを決定しました。

 

ただ内容的には補足的な緩和となったことで、マーケットが期待していたほどの緩和策
が実施されなかったことから、会合前まで売り込まれていたユーロが他通貨に対して
買われる展開となっています。

来週はFOMCが予定されており、上述したように感染者数も増えていることから一定
程度の緩和期待がくすぶっています。

 

そのため、FOMCでも市場の期待通りの緩和策が実施されなければ、ドルの買い戻しが
起こり、それが株式市場へのかく乱要因になることにも注意が必要です。

(投機筋の円ポジション(対ドル))

 

こちらは米先物取引委員会(CFTC)が集計している為替市場での投機筋の円ポジション
ですが、足元でだいぶ円が買われている(ドルが売られている)状態です。

 

ドルが売られている背景にあるのは大規模な緩和策により、金利が抑えられている
ことに加えて、新興国へのリスクマネーが向かっているためです。

 

日本では2000年以降あたりから「円高=株安」と教科書的に覚えさせられてきた方も
いると思いますが、実はそれまでは「円高=株高、円安=株安」で動いていました。

もしかするとこの時代が再び到来するかもしれません。

足元でドル円が104円台と円高水準にあるにもかかわらず株が下げないのはリスクマネー
として日本にも投資資金が向かっているからに他なりません。

 

つまり、今の相場は「円高=株安」というロジックで動いているわけではなく、
「円高=株高」で動いているような状況にあり、FOMCでの追加緩和の期待が剥落
すれば、ドルが急激に買い戻されて、新興国からの投資マネーが引き上げられると
同時に新興国通貨安、円安、株安というアンワインドが巻き起こる可能性もあることに
注意をしておいていただきたいと思います。

 

来週は14日に選挙人選挙、16日にFOMCが予定されていますのでこのあたりから流れが
変わりやすいかもしれません。

 

※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、利用者ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


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