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◆乖離する供給サイドと需要サイド

2021.01.27

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 28,546.18 -276.11
TOPIX 1,848.00 -14.00
マザーズ 1,270.50 -30.62
NYダウ 30,937.04 -22.96
ナスダック総合 13,626.07 -9.92
S&P500指数 3,849.62 -5.74

きのうの米国市場は3指数揃ってFOMCを控えて様子見ムードの強い一日
となりました。3指数は下げたものの下げ幅は小さなものとなっています。

 

IMF(国際通貨基金)が21年の世界の経済成長率見通しを発表しましたが、
世界成長は5.5%と昨年10月に公表した予測から0.3%上方修正となりました。

IMFHは主要国で2021年夏までにワクチンが広く普及する前提での試算と
したうえで、欧州でワクチン供給が足元で遅れているなどの懸念は残るが、
21年から22年にかけて日本や米国の追加経済対策が世界経済を一段と
下支えするとの考えを示しています。

また2022年の世界経済成長予測は4.2%のプラス成長となっています。

国別で見ると日本は20年12月に40兆円の追加財政出動が採決されたこと
もあって、21年に3.1%の成長と前回から0.8%上方修正され、20年の
▲5.1%から大きく回復する見通しとなっています。

(各国の経済見通し【IMF】)

◆乖離する供給サイドと需要サイド

きのうは1月の消費者信頼感指数(コンファレンスボード)が公表されました。

この指標は株かとの相関も高く、個人的に信頼している指標です。

(消費者信頼感指数とS&P500の推移)

21年1月は89.3と落ち込んでしまったものの株価はご周知の通り最高値更新を続けて
います。

これはそれぞれを前年同月比で比較しても同じ傾向が見て取れます。

(CB(yoy) vs sp500(yoy))

コロナ前まではどちらを見てもリンケージして動いていたものが、コロナ後から
この2つには大きな乖離が見られるようになりました。

ただもうこれには驚くことはなくなりました。金融と財政によってマーケット、
経済に流動性が供給されているため、資産インフレが起こることは自然な流れです。

ただ一つ気になるのが、株価との乖離だけではなく需要サイド(消費者)と供給サイド
(サプライヤー・企業)にも乖離が見られ始めてきたことです。

(ISM景況指数とS&P500の推移)

 

上図は米国の景況感の先行となるISMの製造業(PMI)と非製造業(NMI)とS&P500を
比較したものですがこちらも株価との相関性が高い指標となります。

 

ただ、注目すべきはそこではなくISMは製造業で60.2、非製造業で57.2と好不況の
節目となる50を超えて非常に好調であるのに先の消費者信頼感は落ち込んだまま
停滞気味であるということです。

株価と実態が乖離することは金融政策などによって起こることはよくありますが、
サプライサイドとディマンドサイド間でその相関が崩れてきている点には注目を
しておきたいと思います。

 

需要が戻らなければいずれサプライサイドは供給過多となり、企業は在庫抱えて
減産するということになるでしょう。

一方で、ワクチンの供給によりペントアップディマンドが喚起されれば、今後は
消費の拡大が供給に追いついてくることにもなってきます。

 

本日までFOMCが行われますが、あまりマーケットへの影響は少なく現状維持に
なるとみています。

バイデン新政権に拠る追加の経済対策が大規模なものになったときに財政拡張に
よる国債増発→金利上昇懸念となってきた際におそらくFRBは量的緩和の規模を
拡大するなどして金利の上昇を食い止めにかかるとみています。

それまでは温存です。

 

FOMCが無事すぎると市場は再び決算発表へと目が向いて日米ともに「サプライスで」
好決算を発表したとこには買いが向かいますし、すでに好決算や上方修正が
出てくるだろうと見越されているセクターは警戒も必要かとみています。
特に半導体関連、機械関連です。

 

※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、利用者ご自身の判断でなさるように
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