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◆FOMCを無事通過し、日経平均は31000円を目指す

2021.03.18

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 29,914.33 -6.76
TOPIX 1,984.03 +2.53
マザーズ 1,232.66 +18.98
NYダウ 33,015.37 +189.42
ナスダック総合 13,525.20 +53.63
S&P500指数 3,974.12 +11.41

きのうの米国市場は3指数揃って上昇となりました。
注目されていたFOMCでは、FRBは経済見通しを上方修正したものの、
コロナパンデミックにより、サービス業などのセクターではまだ
回復は鈍く、インフレ率がFRBが目標とする2%を下回っていること
からしばらくは現行政策のゼロ金利の維持と、少なくとも月額
800億ドルの財務省証券(国債)の購入と月額400億ドルMBS
(不動産担保証券)の購入の継続を続けることを決定しました。

(FRBのGDP成長見通しの中央値)

 

前回昨年12月の成長見通しでは2021年が4.2%だったところを6.5%
と上方修正、2022年においても0.1ポイント上方修正しています。

 

経済成長が上方修正されたにもかかわらず、金融政策を維持すると
決定したことから早期利上げに対する警戒感が後退し、債券が
売られ金利は上昇するも株高にもつながる展開となりました。

 

米長期金利がコロナ後最高値の1.68%まで上昇したことで、ハイテク
株の多いナスダックは取引開始直後は売り優勢の展開でしたが、
取引終了間際に向けて買い直されプラス引けとなっています。

 

また市場参加者が注目していた将来の政策金利見通しを示すドット
チャートでも前回同様に2023年まで金利の上昇はないとみるFOMC
メンバーが多かったことも安心感につながった模様です。

(FOMC参加者による将来の政策金利見通し・ドットチャート)

◆2023年までゼロ金利維持はいずれ是正される

今回のFOMCでは2023年まで政策金利見通しが現状のゼロ金利になる
としていますが、個人的にはこれがもう少し早い段階で利上げ、
少なくとも月額1200億ドルの資産購入は縮小されるとみています。

 

先日可決されたバイデン政権に拠る1.9兆ドルの追加経済対策で
財政出動で直接給付が行われるようになり、これまでのプロセス
では量的金融緩和だけでしたが、この金融緩和は国民へ直接的な
影響は軽微で金融市場の中でお金が回りやすい仕組みでした。

 

*量的金融緩和のお金の流れ
政府が国債を発行→民間銀行が購入→FRBが購入→民間銀行へ
お金が回る→株や債券で運用

 

しかし、政府が財政出動となると
政府が国民へ直接給付→国民の資産が増加→消費、金融市場へ
お金が回る

と、これまでのフェーズとはまったく異なり、国民の金融資産が
ダイレクトに増えることになります。

 

バイデン大統領は今月11日にテレビ演説でワクチン接種が進めば、
7月4日にはCOVID-19から「独立できる」可能性があると述べており、
少なくとも5月1日までに国内の全成人がワクチンを受けられるよう、
各州に要請するつもりだと話しています。

現在、米国でのワクチン接種率は33%でこれは米国民の1億人に相当
します。

(各国のコロナワクチン接種率)

政治的な部分で全成人が摂取するというのはかなり非現実的ですが
それでもバイデン大統領が掲げる5月までに成人の接種が今後も
増えていけば経済正常化が進み、これまでのような感染の再拡大も
防げる可能性が高まるでしょう。

 

正常化が進むにはもう少し時間はかかりますが、経済回復が顕著
になればなるほど今度は金融政策ではテーパリング(緩和縮小)、
財政政策では増税の議論が出てくることになり、そのタイミングが
日米株価のピークを迎えるタイミングとなってくるはずです。

 

無事FOMCを通過しましたので目先の話でいけば日経平均は
31000円の高値更新の可能性もみえてくると思います。

 

※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、利用者ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


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