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◆FOMC議事要旨は緩和維持

2021.04.08

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 29,730.79 +34.16
TOPIX 1,967.43 +13.09
マザーズ 1,228.01 +2.35
NYダウ 33,446.26 +16.02
ナスダック総合 13,688.84 -9.54
S&P500指数 4,079.95 +6.01

きのうの米国市場は、3指数ともに終始小動きでした。

FOMC議事要旨(3月16、17日開催)の発表では米経済はFRBが見据える2%の
物価目標達成には程遠く、資産購入額を縮小する条件を満たすにはしばらく
時間がかかるとの認識が示され、緩和を続けることが明示されました。

https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/fomcminutes20210317.pdf
(FOMC議事要旨全文)

 

あまり注目度は高くない経済指標ですが、個人的にプラス材料だと思った
のは、上記のFOMC議事要旨発表後にFRBから公表された2月の消費者信用残高
です。

(米消費者信用残高の推移)

 

これは米国の消費者信用残高(個人向け信用供与の残高)のことをいい、
月毎の消費者の負債の増減を測定する指標です。
クレジットカードやローンに関するこの指標は数値が上がると、消費者の
購買意欲の高まりから、景気向上とされます。

きのう発表された2月の数字は市場予想が50.0億ドルに対して275.8億ドルと
大きく上振れしており、2月は特にテキサス州をはじめ南部の方で大寒波が
襲来したタイミングの中でも非常に大きく伸びていたことを示します。

 

(景気動向指数と日経平均株価の推移)

またきのうは国内でも景気動向指数(速報値)が公表されましたが、投資家
の注目度の高い先行指数CIは99.7と昨年2月以来のコロナショック後から最高値
をマークしています。

 

きのうの日本株はこの影響もあってか、指数自体は大きく上昇とはならなかった
一方で、東証1部の値上がり銘柄数が8割、大型株に比べて中小型株が買われる
動きが顕著で、「中身の伴った上昇」がみられました。

 

足元ではアルケゴス問題や国内での感染者数の増加、なかなか進まないワクチン
接種などの諸問題がありますが、逆の見方をすればこれらの上値を重くする材料
があっても下値は堅く、これらが晴れたときに買われるであろう銘柄には資金が
流れていることを考えると、晴れたときには大きく上昇するエネルギーを内包
していることを示唆しているとみています。

 

ただ米長期金利が1.7%台で安定していることもあって、先日お伝えしたように
バリュー株物色から再びグロース株物色へと流れが変わりつつもあり、業績
相場で見られる循環物色の色彩が決算発表が近づくとともに出始めるとみて
います。

※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、利用者ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。

 


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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