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◆毎年の強気相場4月とは少し色彩が違う!?

2021.04.09

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 29,708.98 -21.81
TOPIX 1,951.86 -15.57
マザーズ 1,224.39 -3.62
NYダウ 33,503.57 +57.31
ナスダック総合 13,829.31 +140.47
S&P500指数 4,097.17 +17.22

きのうの米国市場は3指数揃って上昇となりました。
S&P500は連日の最高値更新となり、米長期金利が低下したことでアップル
やマイクロソフトなどハイテク大手が買われたほか、ウェブ会議の
ズームやツイッター、スナップチャットなどのデジタルコミュニケーション
関連がそれぞれ2.5%~5%弱の上昇が目立つ一日となりました。

 

前日に3月に行われたFOMCの議事要旨が公表されましたが、内容的には
「現状政策の維持」が述べられているだけで新味に欠けるものでしたが、
8日、パウエルFRB議長はIMF(国際通貨基金)のバーチャルセミナーの
討議に参加し、そこで「経済再開に伴うインフレ上昇は一時的なものになる」
との見通しを改めて示しました。

 

またそのうえで「米金融当局にはいかなる物価上昇圧力も抑制する手段がある」
とも明言しており、マーケットに安心感が広がり買われる動きとなりました。

ここでパウエルFRB議長の言う「いかなる物価上昇圧力も抑制できる」という
手段で思いつくのは資産買い入れの縮小(テーパリング)による市中に流すマネーの
量の調整、そして利上げと金融引き締めが思いつくところですが、この
常套手段を使わずに別の手立てで物価上昇圧力を抑制できる何かアイデア
を持っているような含みをにおわせています。

 

そんなことが本当に出来るのか、単なるリップサービスなのかは今のところ
分かりませんが、FBRの掲げるKGIは「雇用の最大化」と「物価の安定」です。

上記の古参の手段は一見するとマーケットにはネガティブなものとなりますが、
物価が恒常的かつ安定的に緩やかに上昇することは実体経済にとって
ポジティブなこととなりますので、そこを好感した格好となりました。

 

◆クレディスイスがヘッジファンド向け融資を厳格化

スイスのクレディスイスグループはアルケゴスキャピタルマネジメントの
レバレッジをかけた取引により47億ドル(約5100億円)の減損を計上した
ことを踏まえ、今後はヘッジファンドトファミリーオフィス向けの融資条件
を厳格化することを決定しました。

具体的には、固定型の証拠金を変動型にシフトして、市場のボラが大きくなり、
潜在的リスクが増大した際には顧客に対してより多くの担保差し入れを求める
ことができるように変更するとのことです。

分かりやすいたとえで言うと、ボラが増幅した際には増し担保規制が全銘柄に
かかるというようなイメージです。

これにより顧客であるヘッジファンド、ファミリーオフィスは市場の変動
次第ではこれまで以上に証拠金を積まなければならない可能性があり、同行と
ともに収益の減少が懸念されます。

 

またこれまでアルケゴス同様にハイレバレッジで取り組んでいた運用会社も
この証拠金の変動に対応するために事前にある程度ポジションを調整して
備えるところも出てくる可能性があり、目先は株価上昇の阻害要因と
なってくるかなとみています。

 

◆毎年の強気相場4月とは少し色彩が違う!?

毎年の4月新年度相場というものは、国内外からのファンドからの資金流入が
あり、上がりやすい相場つきなのですが、ことしは今のところそうなっていない
というのが現状です。

(海外勢の4月の売買状況)

上図を見ても分かるように4月は海外勢が日本株を買い向かう特異月です。

さすがに昨年4月はコロナの影響で売り越しとなりましたが、直近20年でみると
売り越しは昨年だけで19年は買い越しという日銀のETF買いにも似た図ったか
のような買い方をしてきます。

 

しかしながらことしここまでの4月相場を振り返ると日経平均株価はまたも
4/6の30208円の高値を付けて、30000円を越えてくると頭打ちとさせられて
いる状況です。

 

テクニカル面からみても2/16高値30714円、3/18高値30485円、そして今回の
4/6高値30208円と徐々に高値も切り下がっているところが嫌な展開です。

(日経平均株価)

これまではコロナからの復活という「期待」で上昇してきたところが多分にあり、
目先は安川電機を皮切りに大手の製造業が決算発表ラッシュとなってくるため、
今後の業績見通し、つまり期待ではなく「実績」を見極めたいとする動きから
上値が重い展開です。

 

ただ、個人的には米国のFRBをはじめとする各国中央銀行の金融緩和、財政出動
で流動性がある以上は、資産インフレが起こりやすい環境下であることは
しばらく変わることはなく、業績の回復が決算発表とともに見えてくると
また買われる動きになってくるとみています。

そのため、ファンドのリバランスに拠る需給要因や金利上昇など短期的に
相場を切り取ってみると軟調な日もあるかと思いますが、基本スタンスは
「安くなれば買い」です。

 

※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、利用者ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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