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◆リスクマネーはロングに傾倒
2021.04.21 -
おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 29,100.38 -584.99
TOPIX 1,926.25 -30.31
マザーズ 1,244.79 -12.37
NYダウ 33,821.30 -256.33
ナスダック総合 13,786.27 -128.49
S&P500指数 4,134.94 -28.34きのうの米国市場は3指数揃って続落となりました。
世界中でのコロナ感染再拡大が景気回復への懸念材料となり、終日売られる
展開となりました。決算発表が本格化で様子見ムードが広がる中、1-3月期決算を発表した
ネットフリックスは新規会員が市場予想を大幅に下回る結果となり、
時間外取引で▲8.5%の下落となっています。その他個別銘柄ではこれまで景気回復への期待から買われていた航空機大手
のボーイングやナイキがともに▲4.1%、建機大手のキャタピラーも▲2%超
の下落となりました。日本のみならず、コロナの感染が拡がっているのがインドです。
インドは現在、米国に次ぐ感染者数が世界で2番目に多い国ですが、足元では
一日当たりの感染者数も死者数も爆発的に増加してきています。インド政府は、19日朝にかけての24時間に確認された新型コロナの感染者数は
27万人を突破。首都ニューデリーは同日夜から1週間のロックダウン
(都市封鎖)に入り、拡大が続けば全土封鎖に発展する可能性も浮上している
状況です。◆リスクマネーはロングに傾倒
特に怖いのが需給面です。
米国ではSPAC(特別買収目的会社)へリスクマネーが大量に流れており、
今年だけでも300社以上のSPACが合計で1000億ドル超を調達し、SEC
(米証券取引委員会)が規制をかけてくる可能性があります。またこのSPAC自体も個人的にはリーマンショックのときにサブプライム
ローンを混ぜ込んだCDO(債務担保証券)と同工異曲であるとみています。さらには数カ月前に起こったロビンフッダーによるヘッジファンドへの
ショートスクィーズでゲームストップ株などの小型株が踏まれたように、
一部のヘッジファンドはこの二の舞を恐れショートポジションを捨てて、
ロングに傾倒しています。そのため何か問題が起こると、一気にこれらロングポジションがアン
ワインド(ポジションの巻き戻し)されて相場の急落をもたらすおそれが
あるとみています。ちょっと今非常に危険な状況にあると考えています。
そういった意味で少しポジションを落としてしばらく取り組む姿勢が
安全かと思います。※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、利用者ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。