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◆物価の上昇はこの先落ち着いてくる

2021.05.18

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 27,824.83 -259.64
TOPIX 1,878.86 -4.56
マザーズ 1,042.82 -41.72
NYダウ 34,327.79 -54.34
ナスダック総合 13,379.05 -50.93
S&P500指数 4,163.29 -10.56

週明けの米国市場は3日ぶりの反落となりました。
この日は、FRBのクラリダ副議長が、米経済は「極めて流動的な時期にあり、
インフレ見通しに上昇圧力がかかる恐れがあるもののテーパリング(金融緩和
縮小)の議論をするにはまだ早い」との認識を示しました。

またアトランタ地区連銀のボスティック総裁も、「現在はFRBの極めて緩和的
なスタンスを変える時期ではない」と述べています。

しかしながら足元の強い経済指標を背景にマーケットではいつFRBがテーパリング
の議論を始めるかを警戒していて不安定な動きが続いています。

きのう公表されたニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想23.7に対して
24.3と前月からはやや低下したものの予想を上回る結果となりました。

(ニューヨーク連銀製造業景況指数とS&P500指数の推移)

 

この指標はISM製造業景況指数という重要な指標がありますが、それよりも約2週間
早く出るため参考指標になりやすく注目です。

また株価との連動性も非常に強く、指数が上昇すると株価にもプラスにはたらきます。

もう少し詳しく見ると過去を見ても30を越えるようなことはほとんどなく20後半が天井です。

ちょうどいま頭打ちの状況にありこのあたりで横場ってくると株価の上値も重く
なっていき、そして下落となります。

(2017年後半~2018年3月ごろ)
(2018年6月~2018年下旬)

直近だとこのあたりです。
ことしだと9月、10月あたりから警戒が必要かとみています。

 

(価格指数)

参照:https://www.newyorkfed.org/medialibrary/media/survey/empire/empire2021/esms_2021_05.pdf?la=en

個人的に注目したのがニューヨーク連銀製造業景況指数の中で発表される
価格指数です。

足元は資源、エネルギー価格の上昇により支払い価格も受け取り価格も上昇基調
にありますが、6か月先の見通しではこの価格上昇に鈍化がみられます。

製造業景況指数は名前の通り受注や在庫のはけ具合といった足元の受注状況を
熟知した製造業者に直接アンケートを行い調査をしているため信頼性の高い指標です。

 

つまり今は価格は上昇しているけれど先行きの価格は落ち着くという見方を
しているということです。

 

先日のCPI(消費者物価指数)のように少しインフレの指標で高い数字が出ると
マーケットでは「このままどんどんインフレが加速していくのではないか」という
見方が強まりそれが警戒感となってリスクオフにつながりましたが、今回発表
された見通しの通りであれば、FRBが言うようにインフレは一過性、テーパリング
には時期尚早と言っていることが正しいことになります。

 

特に4月から6月にかけての物価関連の指標は昨年がコロナで大きく打撃を受けた
時期になりますので前年同月比で考えると非常に強い数字が出やすいタイミングです。

そのため眉唾で数字をみておかなければミスリーディングしてしまうことに
なります。

個人的にはこの時期の数字よりも重要なのは少しコロナが落ち着いてきた昨年
7-9月の数字がどうなるか、FRBがもし動くとしたらここの数字を見てからに
なると思います。

それまではFOMCメンバーなどの要人はタカ派で知られるダラス連銀のカプラン
総裁以外は早期のテーパリング議論には言及してこないとみています。

 

※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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