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◆金融正常化の初期段階は株高
2021.12.17 マーケットニュース -
おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。 【相場概況】 ◆きのうの日米株価指数終値 日経平均株価 29,066.32 +606.60 TOPIX 2,013.08 +28.98 マザーズ 1,000.87 +1.07 NYダウ 35,897.64 -29.79 ナスダック総合 15,180.44 -385.14 S&P500指数 3,766.32 -168.14 きのうの米国市場ではハイテク株が大きく売られ、
相場全体を押し下げる 要因となりました。 ことし最後のFOMCでFRBはテーパリング(量的緩和縮小) の加速を決定、さらに 来年3回の政策金利の引き上げを見込み、 発表当日のリアクションとしては、 市場の想定内の内容だったことから3指数ともに上昇となりました 。 しかし一夜明けて来年以降で金利先高観が意識されるとこれまで株 高の原動力 となっていたハイテク株ですが、 割高なバリュエーションから利上げにより 投資妙味が低下するとの見方が広がり、下げ幅を拡大。 またBOE(イングランド中央銀行) が予想外の利上げを実施したことや、 ECB(欧州中央銀行) もテーパリングを決定するなど米国に追随する形で 欧州エリアでも金融正常化の動きが強まったこともハイテク株売り へと つながりました。 3指数で見ると、 金利上昇期待からゴールドマンサックスやJPモルガンなど 金融株やグロースからバリューシフトによる建機大手のキャタピラ ーや化学 のダウなど景気敏感株の上昇によりダウが下げ幅が最も小さくハイ テクや 半導体関連が売られたことでナスダックは▲2.7% と大幅安となりました。 ◆金融正常化の初期段階は株高 一般的に株式と金利は逆相関の関係を示します。 株式はリスク資産、 国債などにつく付利は安全資産であることから、 市場の金利が上昇していけば、 当然ながらリスク資産を持つインセンティブが 薄れ、株式は売られやすくなります。 しかしながら、過去の中央銀行による金融正常化の初期段階では、 金利上昇 と株高はパラレルに動きやすい環境となります。 これは換言すれば金融相場から業績相場への移行時期とも言われ、 実体経済 が良好なことから禁輸正常化を行うのであって経済成長を金利上昇 が上回ら なければ共存することが可能です。 きのうは欧州圏でも金融正常化の動きが一気に出たことや年末クリ スマス休暇 を前に持ち高を調整する動きが出やすいタイミングでもあることか ら急落 しましたが、一時的なものにとどまるとみています。 相場全体の需給面で見てもきのうのように日経平均株価が600円 高とも なってくるとこれまでは空売り比率が上昇するような動きがみられ ていました が、海外勢が休んでいるということもあると思いますが、 上を叩こうという 動きが弱まってきています。 つまり、売り屋が不在の状況であり、割安である日本株を買い方が 強気で買い向かえば素直に上がりやすい環境にあるということです 。 今日は残念ながらきのうの600円高から反落を強いられるでしょ うけど、 来週オミクロンや中国、 ロシアの地政学リスクなどのネガティブな横槍が 入らなければ、再び上昇し、 日経平均株価は29000円で値固めをして、年末 29500円まで回復する可能性は十分にあると思います。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━ ◆12/16(木) ・マナカブトレードで利益確定した銘柄 ミンカブ・ジ・インフォノイド【4436】 12/15 エントリー 12/16 利食い +3.6% 今仙電機製作所【7266】 12/3 エントリー 12/16 利食い +3.0% アオイ電子【6832】 12/7 エントリー 12/16 利食い +3.1% ・ロスカット銘柄 ※昨日の利食い・LC無し ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。