-
◆ステルステーパリング
2022.01.18 日米相場概況 -
おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値 日経平均株価 28,333.52 +209.24 TOPIX 1,986.71 +9.05 マザーズ 832.06 -12.72 NYダウ 休場 ナスダック総合 休場 S&P500指数 休場 きのうの米国市場はマーティン・ルーサー・
キング牧師生誕祭の祝日のため 休場でした。 本日の経済指標イベントとしては国内ではことし初めての日銀金融 政策決定 会合、そしてその後黒田総裁の会見が予定されています。 このところFOMCばかりが注目されていましたが、 今回は日銀会合も注目の イベントとなりそうです。 というのも日銀が物価目標としている2% に到達していなくても金融正常化 へ走るのでは?と一部報道があるこから、 この部分について何らかの動きが あるかもしれません。 物価目標に関しては2016年9月の日銀会合で日銀が新たに導入 した政策 枠組みとして「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」 の柱のひとつで、 日銀が物価安定の目標とする消費者物価指数の前年比上昇率が2% を一時的に 上回ってもすぐに金融緩和政策をやめるのではなく、 同実績値が安定的に 2%を超えるまでマネタリーベース(資金供給量) の拡大を継続することを 決定しました。 これを「オーバーシュート型コミットメント」と呼びますが、 この内容が 変わるかもしれません。 仮にも2%の物価目標が到達していなくても量的緩和を縮小、 つまり米国と 同様にテーパリングに走ることとなれば、 株式市場にはネガティブな 反応となってくる可能性があり、本日の日銀会合での政策動向には 注目が集まります。 (日銀の国債、CP、社債の保有残高と増加率) 上図は毎週日銀が公表する国債等の保有残高の推移ですが、 足元で国債は 520兆円、コマーシャルペーパーが約3兆円、 社債が約8兆円とその額は 莫大ですがその増加率を見てみてると昨年の9月ごろをピークに減 少してきて います。 コマーシャルペーパーにおいては前年比で▲30%超減少、 国債に関しても 昨年10月から前年比で増加率がマイナスに転じてきています。 そして時を同じくしてそのマイナスが10月以降恒常的になってき てから 日本株の上値が重くなってきたことを考えると一つの要因かと思わ れます。 海外勢からすれば「日銀はステルステーパリングを行っている」 という ように見えているかもしれません。 (世界のマネタリーベースと株価指数・コモディティ) 加えて上図は世界全体でのマネタリーベースと各主要紙指数の推移 ですが、 2005年以降、 マネタリーベースが前年同月比でマイナスとなったのは 赤枠で囲ったところしかありません。 このときは米中貿易摩擦という地政学リスクもあったとは思います が、 日経平均は年間でマイナスのパフォーマンスとなった年でもありま した。 つまりこれを日本国内だけで置き換えてみてみると国内ではマネタ リー ベースがマイナス→株式市場は? というように見ていくと良いと思います。 きのう28500円回復、 オミクロンの感染が落ち着けば29000円もとお伝え しましたが、 その後はどんどん右肩上がりで上昇するということはあまり 期待できず、 ことしは年通しでみれば腹八分目で利確が奏功する相場展開 になるとみています。 ※本日の経済キーワード※ 【マネタリーベース】 マネタリーベースとは、日銀が供給する通貨のこと。具体的には、 市中に 出回っているお金である流通現金(「日本銀行券発行高」+「 貨幣流通高」) と「日銀当座預金」の合計値。 マネタリーベース=「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」+「 日銀当座預金」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━ ◆1/17(月) ・マナカブトレードで利益確定した銘柄 HOYA【7741】 1/14 エントリー 1/17 利食い +3.4%
・ロスカット銘柄 LC無し
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━ ◆Twitter https://twitter.com/mamekabu_
kun ◆Facebook https://www.facebook.com/ manakabucom 代表講師 中山まさかず ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━ ※内容については万全を期しておりますが、 その内容を保証するものではあり ません。また、 当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を 負いません。投資に関する最終的な決定は、 ご自身の判断でなさるように お願いいたします。
-
【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。