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◆軍事衝突が起これば、さらなるインフレ、利上げ加速懸念から株安へ
2022.02.18 マーケットニュース -
おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値 日経平均株価 27,232.87 -227.53 TOPIX 1,931.24 -15.39 マザーズ 710.17 -24.51 NYダウ 34,312.03 -622.24 ナスダック総合 13,716.72 -407.38 S&P500指数 4,380.26 -94.75 きのうの米国市場は3指数揃って大幅下落となりました。 バイデン米大統領やブリンケン米国務長官が17日、
ロシアがウクライナに 侵攻する可能性が高いことを指摘、バイデン大統領は「 数日内に起きる 恐れがある」 と発言したことをきっかけにリスク回避の動きが強まり 幅広い銘柄に売りが出る一日となりました。 この日発表された週間の失業保険申請件数、1月の住宅着工件数、 2月の フィラデルフィア製造業景況指数がいずれも弱い内容だったことも 相場の 重石となっています。 (新規失業保険申請件数) 2月12日の週の新規失業保険申請件数は24,8万件となり、 事前予想の21.9万件 を上回りました。 住宅着工件数も前月比で▲4.1%と、 人手不足の影響やインフレによる住宅価格 上昇の影響もあって、1年4か月ぶりの減少となりました。 ただ年率換算でみれば、163.8万件と高水準を維持しており、 建設許可件数 は189.9万件と事前予想の175万件を上回る結果となり、 建築許可件数の増加は 住宅建設が向こう数カ月にわたって堅調に推移する可能性を示して います。 (米住宅着工件数・年率換算) (米建設許可件数・年率換算) ウクライナ情勢もさることながら、 米国では供給制約に拠るインフレが 続いており、今月10日に発表されたCPI(消費者物価指数) は前年同月比で7.5%と 1992年2月以来の高い伸びを示しています。 先日公表された1月のFOMCの議事要旨では3月のFOMCで一 気に50ベーシス(0.5%) の利上げが行われるかどうかは明らかとなりませんでしたが、 FOMC後に今回の CPIが発表されているだけに、 1月のFOMC開催時点ではこの7.5%のCPIはまだ 織り込まれていません。 足元では3月のFOMCでの利上げ確率は 25ベーシス(0.25%)の利上げ 63.4% 50ベーシス(0.50%)の利上げ 36.6% となっており、1週間前の2月10日時点では90% 超あった50ベーシスの利上げ確率は 3分の1まで低下しています。 (利上げ確率の推移) ◆軍事衝突が起これば、さらなるインフレ、 利上げ加速懸念から株安へ ただロシア・ウクライナで緊張状態は続いており、 仮にも軍事衝突が起これば 原油をはじめとした商品価格が上昇し、 インフレが加速する懸念から再び0.5%の 利上げ確率が上昇となれば、 リスク回避の動きからこれまで市場をけん引して きたハイテクや半導体関連を中心に売り込まれる可能性があります 。 特にウクライナ情勢においては、 米国やロシアの情報発信に大きな相違があり、 それによって相場が右往左往させられている状態が続いています。 こういうときは無理してポジションを取りに行く必要はなく、 取ったとしても 資金少な目で取り組むのが得策かと考えます。 ※本日の経済キーワード※ 【住宅着工件数】 住宅着工件数は、 対象となる月中に工事が開始された新築住宅の戸数を集計した 経済指標。 建設許可件数と同様に季節調整済みの年率換算ベースで発表される 。 住宅着工件数は新築住宅販売件数や中古住宅販売件数に先立って毎 月発表される 経済指標の1つであり、 景気動向に敏感な新築住宅販売件数や中古住宅販売件数 以上に景気動向に敏感であるため、景気の先行指標となる。 新築住宅が1軒立つと、 それに合わせて家具や電気製品などの耐久消費財の 需要が増加するため、個人や家庭の消費動向にも影響する。 住宅着工件数の統計は、 公営住宅を覗いた一戸建てと集合住宅に分かれて 集計され、 統計上では一戸建てが全体の約8割を占めることもあって、 日本の住宅以上に消費全般へ幅広く影響を及ぼすとされる。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━ ◆2/17(木) ・マナカブトレードで利益確定した銘柄
日本ピラー工業 【6490】 2/16 エントリー 2/17 利食い +3.1% レオパレス21【8848】 2/16 エントリー 2/17 利食い +6.9% JMC【5704】 2/16 エントリー 2/17 利食い +11.1%
・ロスカット銘柄 LC無し ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。