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◆強い雇用指標が出てもまずは0.25%の利上げ
2022.03.04 マーケットニュース -
おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値 日経平均株価 26,577.27 +184.24 TOPIX 1,881.80 +21.86 マザーズ 755.86 -13.17 NYダウ 33,794.66 -96.69 ナスダック総合 13,537.94 -214.08 S&P500指数 4,363.49 -23.05
きのうの米国市場は前日反発していた半導体やハイテク株が再び売
られ、 3指数揃って反落となりました。 3日に行わた2回目のウクライナとロシアの停戦交渉の期待もあり 、その 期待から上昇でスタートしました。 2回目の停戦交渉では、民間人を避難させるための「人道回廊」 の設置で 合意はしたものの、ウクライナ側は期待した成果がなったとし、 プーチン 大統領が「 いかなる場合でもウクライナでの軍事作戦の目的は遂行される」 と強硬姿勢を改めて表明したことが嫌気されて反落する展開となり ました。 ただダウはことし1月5日の高値36952ドルから2月24日付 けた安値32272ドル まで▲12.6%の下落となっており、 きのうの下げ幅は前日比で▲0.29%と 浅いものになっています。 (ダウチャート) ロシアの軍事侵攻の制裁として欧米を中心にSWIFT( 国際銀行間通信協会) からのロシアの一部銀行の排除が取られ経済への悪影響が叫ばれて いますが、 19年時点で米国にとってロシアは26番目の貿易相手国であり、 米国の ロシアとウクライナ両国との直接的な貿易額は、米国内総生産( GDP)の 1% も満たないことから米国にとって影響は極めて軽微ということにな ります。 ただ資源を持たない国においては油価の上昇によるインフレ圧力を うまく 売値に転嫁できなければ、 利益を圧迫して業績への懸念が出てくることに なります。 特に日本ではデフレがこれまでずっと続いていて、 消費者も安いものを求める という習慣が染みついているため、 企業サイドもなかなか値上げに対して 慎重になりがちです。 国内企業は3月決算企業が7割とほとんどで今月で今期が終わりま すが、インフレ の影響は今下期、 そして来期の企業業績に影響してくるものと思われます。 今期から来期にかけての営業利益の伸び率の変化でうまくインフレ に対応 出来たところと出来なかったところが顕著に表れてくると思われま す。 授業でも教えている「業績の見方」 のところを注目していただければと思います。 ◆強い雇用指標が出てもまずは0.25%の利上げ さて、今晩は米国では2月の雇用統計が発表されます。 きのうもお伝えしたように雇用者数は事前予想では前月比で+ 40.0万人と強気の 見通しとなっています。 足元ではオミクロン株の感染も落ち着きを見せ、 労働市場にも改善が見られて きており、26日の週の新規失業保険申請件数は21. 5万件と前の週の23.3万件から 18000件減少となりました。 (新規失業保険申請件数) 今週頭にパウエルFRB議長が議会証言で「利上げはするも0. 25%の利上げを支持」と 発言しているように足元の株価下落もあって、 強い雇用指標が出たとしてもまずは 0.25%の利上げになるものと思われます。 (米消費者物価指数・前年同月比) 以前にもお伝えしたように米国のCPI(消費者物価指数) は昨年4月から 伸びが顕著になってきたことから、 ことしの5月初旬に発表される4月の CPIの前年同月比から落ち着きが見られるようになると思います 。 相場は事実よりも先に動くことが往々にしてあるため実際の5月初 旬に 発表されるCPIの前からインフレの落ち着きを好感して戻り歩調 に入ってくる と思われます。 もちろんウクライナ情勢による細かな乱高下はまだ続くと思われま すが、 停戦交渉に入ったこともあって、 普通に考えれば今以上に状況が悪化する 可能性はゼロではありませんが、 時間と共に低下しやすい状況に入ったと みています。 そのため、スタンスとしては変わらず3月初旬~ FOMCが開かれる3月半ばが 仕込み時であると考えています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━ ◆3/3(木) ・マナカブトレードで利益確定した銘柄
デジタルアーツ【2326】 1/24 エントリー 3/1 利食い +13.3% 3/3 利食い +5.9% 三菱製鋼【5632】 2/28 エントリー 3/3 利食い +6.9%
・ロスカット銘柄 LC無し
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。