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REPORTレポート

◆逆イールド発生が起これば、株価の調整局面が訪れる

2022.03.22 レポート

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

 

【相場概況】

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 26,827.43 +174.54
TOPIX 1,909.27 +10.26
マザーズ 740.14 +25.90
NYダウ 34,552.99 -201.94
ナスダック総合 13,838.46 -55.38
S&P500指数 4,461.18 -1.94

 

週明けの米国市場はFRB議長のタカ派発言が嫌気されダウは6日ぶりに
反落、ナスダックも5日ぶりの反落となりました。

 

先週、米国市場は両指数とも反発する展開でしたが、週明けは、中国での
ボーイング737型の旅客機が墜落したことを受けて、同社株が下落し相場
の重石となりました。

 

またパウエルFRB議長は講演で「インフレを鈍化させるために通常よりも
大きな幅での利上げを実施する」可能性に言及。

 

リッチモンド連銀のバーキン総裁も「経済は、もはや積極的なFRBの支援
必要ない」としたほか、「インフレは依然、サプライチェーン問題やコロナ、
戦争による影響を受けている」と言及。

 

経済を抑制する水準には程遠く、インフレ抑制で50ベーシスポイントの利上げ
が可能との見解を示したことで米10年債が売られ米長期金利が一段高。

 

2年債と10年債の利回り差が一段と縮小し、3年債の利回りが10年債を上回る
「逆イールド」(景気後退を暗示すると言われる長短金利の逆転現象)と
なったことも投資家心理を悪化させました。

 

◆逆イールド発生が起これば、株価の調整局面が訪れる

 

今回は、3年債と10年債の逆イールド発生ということでしたが、一般的には
政策金利に連動する短期金利(2年債)と将来の景気動向を見越して動く
長期金利(10年債)とのスプレッドが意識されます。

 


(10年債-2年債のイールドスプレッドとS&P500指数の推移)

上図を見ると、直近では2019年の8月下旬に逆イールドが発生して、その約
半年後の2021年初頭に中国の武漢から新型コロナウイルスが世界中に蔓延
していき経済を混乱させ、リセッション(景気後退)を引き起こしました。

 

 

その前は2008年9月のリーマンショックのときですが、このときもその前に
逆イールドが発生してリセッション入りしています。
さらにその前では2001年のITバブルのときも同じく逆イールドが発生後に
リセッション入りしました。

 

そのため、「逆イールド発生=リセッション入り」と恐怖の指数とマーケット
では見られています。

 

ただこの発生からリセッション入りするまでのタイミングですが、逆イールド
が発生してすぐにリセッション入りするわけではなく、発生後から半年~1年
半後経過してからリセッションが起こっています。

 

足元ではこのイールドスプレッドが0.18%までシュリンクしており、今後
インフレが高止まりを続け、それを抑制するためにFRBが拙速な利上げを
行えば、短期金利に上昇圧力がかかり、さらに利回り格差は縮小し年内に
逆イールドが発生する可能性もあるとみています。

 

そうなれば、早ければ半年後、遅くとも1年半後あたりまでに米国経済は
リセッション入りする可能性が高いとみています。

 

※本日の経済キーワード※

 

【逆イールド】

 

逆イールドとは、短期金利が長期金利の水準を上回る状態(長短金利の逆転現象)
を指す。
期間が長くなるほど金利が低下する減少であり、「短期金利>長期金利」
となっている経済状況を指す。

 

通常の経済状況では「順イールド」金利は期間が長くなればなるほ
高いのが正常な状態。
しかし目先のインフレ懸念が強かったり、中央銀行の過度な利上げにより
短期金利が急騰することで逆イールドが発生しやすくなる。
そしてその発生後は景気後退が訪れるケースや株価が調整に転じるシグナル
とされている。

 

 

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