-
◆日本株は米株高、円安で続伸期待
2022.04.14 マーケットニュース -
おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 26,843.49 +508.51
TOPIX 1,890.06 +26.43
マザーズ 785.65 +31.51
NYダウ 34,564.59 +344.23
ナスダック総合 13,643.59 +272.02
S&P500指数 4,446.59 +49.14きのうの米国市場は3指数揃って反発となりました。
きのう公表された3月の卸売物価指数(PPI)の前年同月比の伸びが事前予想
の10.6%に対して、結果11.2%と上回り過去最大を記録したため、寄り付き後は
下落。その一方で高進していたインフレがピークに近いとの見解が強まり、金利が
低下に転じるとその安心感から買戻しが強まり上昇に転じる一日となりました。グラフを見ても分かるように、2011年以降でも過去に類を見ないような伸びに
なっています。こちらは先日12日に公表された3月のCPI(消費者物価指数)ですが、卸売物価指数
の方がCPIよりも高いということはこの差分(8.5%-11.2%=-2.7%)が企業の生産
するうえでのコストアップにつながっていて、利益を押し下げることを意味します。もちろん単純計算で示したものになるので、ここからのプラスマイナスはあれど、
この差が広がれば広がるほど企業利益を圧迫することには変わりません。今晩は米国で3月の小売売上高が公表されますが、インフレ更新による小売全体の
売上がどうなったのかに注目しています。FRBはパンデミック以降、政府の支援策も加わり世帯の貯蓄が膨らんでいるため
今後も消費の伸びに期待できると自信を持っているようですが、消費が落ち込んで
いなければ、マーケットの安心材料となってくるでしょう。一方で消費に陰りが見えてくるようだと市場に不安心理が立ち込めることになる
可能性もあります。幸いにも小売売上高は足元2月時点では前月比で0.31%の伸びとなっており、
額面では月間で6561億ドル(約82兆円)と過去最高額をマークしています。3月のFOMCでFRBは政策金利を0.25%引き上げましたので、この利上げの影響
が今後どう消費動向に影響を及ぼしてくるか注目です。◆日本株は米株高、円安で続伸期待
きのうの日経平均株価は508円高(+1.93%)の26843円と大幅高となりました。
前日の3月の米CPIが前年同月比8.5%と高い伸びを記録。
これを受けて積極的な金融引締めへの警戒感が高まり、米国市場は下落
していましたが、日経平均株価は前日までの2日間で650円下げていたことも
あって自律反発の動きが出やすかったと思われます。また為替相場でも約20年ぶりに126円まで上昇するなど日米金利差から円安が
進行したこともあって精密、電機、機械、自動車など外需関連を中心に
買い直される動きがみられました。本日も米株高、円安の流れを引き継いで日本株は続伸の期待が高まります。
ただ今月後半になってくるときのうもお伝えしたように3月決算企業を中心
に決算発表ラッシュとなりますので、ウクライナ情勢の長期化懸念、インフレ
の動向、FRBの利上げなどさまざまなところで変化が起こっていますので、
23年3月期の見通しが各企業によって玉虫色の予想になってくると思われます。基本的にはコロナ禍からの立ち直りで前期比でプラスの予想となる企業が
多くなるとはみていますが、地政学リスクや金融政策の変化による経済動向
など不透明要因が強いため、見通しをコンサバティブに出すところも出てきて
それを真に受けた決算プレイでの乱高下には注意が必要です。個別ではきのう本決算を発表した復活株のエルテス【3967】が22年2月期
実績も上振れての着地、23年2月期予想も黒字と非常に好決算を発表して
いることから、朝から大きく買いが膨らんでいます。※本日の経済キーワード※
【米国生産者(卸売)物価指数/PPI】
米労働省が毎月発表する経済指標で、「PPI(Producer Price Index)」、
「卸売物価指数」とも呼ばれる。
個人が購入する商品やサービスの原材料や中間財など、売り手側の価格の
変動を指数化したもので一般的に消費者物価指数よりも卸売物価指数のほうが
景気を反映させるのが早いといわれ、先行指標として注目される。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆マナカブ公式ブログ
https://manakabu.com/news/◆Twitter
https://twitter.com/manakabu◆Facebook
https://www.facebook.com/manakabucom━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
-
【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。