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Marketマーケットニュース

◆円安はプラス評価は変わっていない

2022.04.19 マーケットニュース

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 26,799.71 -293.48
TOPIX 1,880.08 -16.23
マザーズ 751.61 -14.12
NYダウ 34,411.69 -39.54
ナスダック総合 13,332.36 -18.72
S&P500指数 4,391.69 -0.90

 

きのうの米国市場は取引時間中に上下するも方向感なく3指数揃って小幅
続落となりました。

 

金融引き締めによる金利先高観から長期金利が一時2.88%と2018年12月
以来の高水準を付けたことなどを追い風に金融株に買いが入ったほか、
原油高を好感してエネルギー株が上昇。

 

また原油価格も続伸し、1バレル109ドル台後半まで上昇したことをきっかけ
にエネルギー関連株が買われました。
その一方でガソリン高が消費を冷やすとの見方から小売株や旅行・レジャー
関連銘柄が下落。
決算発表シーズンを迎えて様子見ムードも強く、医薬品株や日用品株など
も軟調な展開となりました。

 

米長期金利が上昇した背景として、セントルイス連銀のブラード総裁
が18日、改めて「米国のインフレ率はあまりにも高すぎる」とし、
インフレ抑制のためには年内に3.5%まで政策金利を引き上げるとの
見方を示したことが要因です。

 

これを受けて為替相場でもドル買い円売りが進み、127円を超えました。

 

きのう発表された中国の3月の小売売上高は前年同月比で市場予想▲1.6%
に対して結果は▲3.5%と予想を大きく下回る結果となり、米長期金利の
上昇に加えてきのうの日本株の重石となりました。

 

◆円安はプラス評価は変わっていない

 

昨日、衆院・決算行政監視委に出席した黒田日銀総裁は質疑応答で
「最近の円安はかなり急速な為替変動」、「円安のマイナス面も考慮
しなければならい」と発言。

 

これを受けて市場は一時的に円買いに動く場面もみられました。

 

しかしこれらの発言は質疑応答の中で「円安が急激なこと」を指摘した
ことへの回答で、この部分がトリミングされて報道されました。

 

そのため、円安のデメリットとして懸念される物価上昇による家計
の負担増や中小企業への悪影響などについては注意は必要である
ものの、ネットベースで見れば日本経済にとって円安はプラスという
評価を日銀は変えていないようです。

 

本日は米国市場は小動きだったものの円安容認発言も出たことで
反発しやすい展開と思われます。

 

上手くいけば日経平均株価は27000円台回復となり、その後の上昇に
おいては決算次第といったところでしょう。

 

今週は日本電産【6594】の本決算発表を皮切りに半導体のディスコ
【6146】、長期投資銘柄の代表格、DX関連のオービック【4684】
などが決算発表を迎えます。

 

その他指標としては本日19日にIMF(国際通貨基金)が世界経済見通しを
発表します。

 


(IMF世界経済見通し・1月発表分)

 

以前に「4月の世界経済見通しは下方修正される」とお伝えしていた
ように昨今のウクライナ情勢の長期化や欧米の金融正常化の動きを
みれば誰が見ても上方修正なんて考えていないのは火を見るよりも
明らかです。

 

どれほどの下方修正になるかはなかなか読めないところですが、下方修正
を織り込んで足元軟調な動きになっていることは確かです。

 

よって「Buy the rumor,Sell the fact(噂で買って事実で売れ)」
という相場格言もあるように世界経済見通しで下方修正が発表された
からとて機械的な売買で売られるということはあっても、これを契機に
改めて下値を模索しに行くような売りにはつながらないとみています。

 

上値も重く、円安が支えとなり下値も堅い、しかし決算前ということも
あって積極的には動きづらいため方向感も出にくい、、、そんな地合いが
目先は続きそうです。

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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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