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Market日米相場概況

◆日本株は決算出揃い、今期減益見通し

2022.05.17 日米相場概況

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 26,547.05 +119.40
TOPIX 1,863.26 -0.94
マザーズ 205.345 -0.465
NYダウ 32,223.42 +26.76
ナスダック総合 11,662.79 -142.21
S&P500指数 4,008.01 -15.88

 

きのうの米国市場は指数まちまちの動きでした。
金融株が下げた一方で、医薬品関係が買われダウは上昇、またハイテク株
の一角も売られナスダックは下落する展開でした。

 

朝方公表された5月のニューヨーク連銀製造業景況指数が予想17.0に
対して▲11.6と大幅なマイナスとなったことで景気減速懸念が台頭し、
朝方はマイナスからスタート。

 

取引中盤から原油価格が上昇したことを手掛かりにエネルギー関連
シェブロンが上昇したことや景気動向の影響を受けにくい医薬品の
アムジェンやメルクなどが買われダウはプラス圏に持ち直しました

 


(ニューヨーク連銀製造業景況指数とS&P500指数の推移)

 

NY連銀製造業景況指数とS&P500指数の推移を見ると、
非常にリンケージして動いているのが分かるかと思います。

 

この指標はニューヨークエリアに絞った製造業の景況指数ですが、
毎月初旬に発表される投資家が注目するISM製造業景況指数
の前哨戦ともされ、注目度の高い指標です。

 

そのためこの指標が悪化すると大抵の場合、ISM製造業景況指数
も低下しやすい傾向にありますので、米国市場の重石になりやすい
状況です。

 

◆日本株は決算出揃い、今期減益見通し

 

5月半ばまでで3月決算企業の決算が出揃いました。
日経平均株価に採用の225銘柄の1株当たりの純利益見通しは
2009円と決算前の2080円あたりからおよそ▲3.4%減少し、
今期は期初の見通し段階では前期比減益となります。

 

「業績=株価」という側面の強い株式市場全体においては
この見通しはネガティブですが、個別銘柄ごとでみると減益
増益見通しが分かれている分、投資対象が絞りやすいという側面
もあります。

 

また日本企業の多くは期初の予想ではコンサバティブな予想を公表
しておいて後に上方修正を発表するという企業も多く、製造業を
中心に足元円安が進んでいることなどは為替差益が膨らみやすい
環境でもあり、追い風となります。

 

このような好悪入り混じる経済環境は相場の乱高下を作りやすく
BBトレード銘柄にとってはトレードチャンスが広がりますので
受講生の方は、相場の値動きを利益に変えていってもらえれば
と思います。

 

今晩は米国市場で4月の小売売上高が発表されます。

 


(3月の米小売売上高)

 

3月の小売売上高は6657億ドルと過去最高の売上額となったものの
前月比0.5%の伸びと伸び率は緩慢です。

 

懸念材料としてインフレ率がまだ高水準にあることや、金利の
先高観の影響できのうお伝えしたミシガン大学消費者態度指数が
大幅に低下したことで小売売上高にも悪影響が出てくる可能性が
あります。

 

金利先高観により消費が抑制されて、インフレ率が低下すれば、
長い目で見ればプラス材料となりますが、短期的には消費が鈍化
することで景気減速懸念が意識されてマーケットはネガティブに
反応しやすいところは注意が必要です。

 

※本日の経済キーワード※

 

【ニューヨーク連銀製造業景況指数】

 

米国の地区連邦銀行のひとつであるニューヨーク連邦銀行が発表す
ニューヨーク地区の製造業の景況感を示す経済指標。

 

景況指数はアンケート調査の結果を指数化した指標で、なかでも製造業
景況指数は今後の景気動向を占う「先行指標」とされています。

 

こうした中、ニューヨーク連銀製造業景気指数は、基本的に毎月15日に
発表され、フィラデルフィア連銀製造業景況指数、ISM製造業・
非製造業景気指数など他の景況指数より発表が早いため、他指数の
予測をするのに用いられます。

 

参照:https://www.newyorkfed.org/survey/empire/empiresurvey_overview

 

 

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負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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