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Market日米相場概況

◆小売関連の売上高と利益に対する市場のミスリード

2022.05.19 日米相場概況

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 26,911.20 +251.45
TOPIX 1,884.69 +17.98
マザーズ 656.37 +10.91
NYダウ 31,490.07 -1,164.52
ナスダック総合 11,418.15 -566.37
S&P500指数 3,923.68 -165.17

 

きのうの米国市場は、3指数揃って大幅反落となりました。
ダウは前日比1164ドル(3.6%)安の31490ドルで年初来安値を更新し、
ことし最大の下げ幅となっています。

 

長引くインフレから目先の金融引き締めが続く見通しの中、センチメント
(投資家心理)が弱まっているタイミングできのう決算を迎えた小売り
大手のターゲットの第1四半期(2-4月期)決算が発表されました。

 

内容は燃料価格の高騰や輸送コストの増加で純利益が前年同期比で
▲52%の10億1000万ドルとなったことで同社株が一日で約25%の
下落となりました。

 

また前日決算発表した小売り最大手のウォルマートも2-4月期決算では
コスト高で大幅減益となり、利益見通しを下方修正したことが嫌気されて
決算後▲15%以上の下落となっています。

 

売り込まれた銘柄は消費関連にとどまらず、ハイテク株も下げていて、
アマゾンやネットフリックスは▲7%超の下落。
テスラも7%近い下げとなり、アップルやメタ(フェイスブック)も
▲5%超の下げとなりました。

 

加えて足元で上昇していた半導体関連のエヌビディアやAMD、ラムリサーチ
などが揃って▲6%超の下げとなり、半導体株で構成されるSOX指数
(フィラデルフィア半導体株指数)も▲5.17%となり、前日の+5%上昇を
すべて吐き出す展開となりました。

 


(投資家心理指数)

 

CNNが公表する投資家心理を示す指数は足元で悲観的な状況が続いており
ターゲットの決算を契機にダムが決壊したかのように売りが売りを呼ぶ
展開になったのではないかとみています。

 

◆小売関連の売上高と利益に対する市場のミスリード

 

先日米国では4月の小売売上高が公表されました。

 


(小売売上高とS&P500指数の推移)

 

内容は前月比0.9%の伸びととなり、売上高も6771億ドルと過去最高額を
マークしたことをきっかけにマーケットでは「インフレでも消費は堅調」
という認識が出来上がっていました。

 

しかしそこにターゲットやウォルマートのさえない決算が出て、その中身
を見ると両社ともに増収となったものの、長期化するインフレを背景に
商品を仕入れる際の燃料費や輸送コスト、人件費などが増加したことに
より大幅な減益となりました。

 

つまり、売上高の伸びはあれどインフレを背景としたコスト増が企業
利益を圧迫している実態が浮き彫りにとなって、売り込まれる展開に
なったものと思われます。

 

これをきっかけに小売関連を中心に売りが広がり、その売りは小売関連
にとどまらずセンチメントが悪化していたこともあって、市場全体へと
波及したものと考えています。

 


(日経平均株価・日足チャート)

 

さて日経平均株価はきのう75日線を突破し、上値を追う準備が整いつつ
ありましたが、きのうの米国市場の下げによってお預けを喰らう恰好
となります。

 

白線で示したように高値と安値を切り下げながら右肩下がりの下降トレンド
を形成中です。

 

しかし幸いなことにプライスレンジは下げ方向ではあるものの、タイム
レンジは上げ下げともに大差はありません。

 


(プライスレンジとタイムレンジ)

 

通常トレンドが発生するとプライスレンジもタイムレンジも下げ相場の
ときは上図のようになりがちですが、日経平均株価はこの典型パターン
にはなっていません。

 

日経日足チャートの「右肩上がりの白線」が示すように下落しても
このラインを下回らなければ、再度上値を試す展開になってきます。

 

タイムレンジを考えるといまはその可能性の方が高いです。

 

しかしながら、このラインを下抜けしてしまうと再び25000円を割れて
24500円まで下落していくことも考えられます。

 

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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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