-
◆上海ではロックダウン解除
2022.05.31 マーケットニュース -
おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 27,369.43 +587.75
TOPIX 1,922.44 +35.14
マザーズ 677.26 +32.15
NYダウ 休場
ナスダック総合 休場
S&P500指数 休場きのうの米国市場はメモリアルデーの祝日のため休場でした。
きのう発表された5月の独・消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比
+7.9%と予想の7.6%を上回る結果となり、米国同様にインフレが
高止まりするとの観測が台頭。これを受けて上げ幅をやや縮小させる場面もみられましたが、取引終了
にかけて値を戻す展開でドイツの主要指数DAXは+113ポイント上昇の
14,575.98となりました。ECB(欧州中央銀行)は6月9日に会合を控えており、7月から約10年
ぶりの利上げに踏み切る予定です。◆上海ではロックダウン解除
中国上海では30日、都市封鎖(ロックダウン)を6月1日に事実上、解除
すると発表し、中国景気の先行き懸念が和らぐことは日本株にとって
追い風です。6月10日より日本では添乗員付きツアーに限り、観光客の受け入れが
約2年ぶりに再開されます。
これに先立って1日当たりの入国者上限を6月1日から2万人に引き上げる
と発表していて、足元で円安も進んでいることから再び東京の銀座や
浅草では外国人観光客を見る機会が増えてくるでしょう。米国市場が休場でしたので、材料が乏しくきのうの日経平均株価は
600円近く上昇する展開となったこともあって、利益確定売りが
出やすい展開になるものと思われます。また米長期金利が独のCPI(消費者物価指数)の予想を上回る伸びを
示したことが影響し再び2.8%まで上昇してきていることも相場には
マイナス要因となります。さらに本日の終値でグローバル株式指数でもあるMSCIの採用銘柄の
定期見直しによる銘柄入れ替えが行われ、「ジャパンスタンダード」
からは日本株が22銘柄除外(新規採用ゼロ)されます。
その資金流出額は約2600億円と予想されており、該当銘柄が売られる
ことで相場の重石となります。本日は日本の立会時間中に中・製造業PMI、非製造業PMI(5月)が
公表されます。
また明日は米ISM製造業景況感指数(5月)、ベージュブック
(地区連銀経済報告)が公表されます。4月のISM製造業景況指数と非製造業景況指数はそれぞれ55.4、57.1で、
好不況の節目とされる50を上回ってはいるものの、ご覧のように昨年
秋口をピークに低下傾向が続いており、2,3か月後には50を割り込む
可能性もあると思われます。S&P500もそれを事前に織り込むかのように下落してきており、ISMと
S&P500はパラレルに動きやすいのが特徴です。これら重要指標を控えていることから日本株、今晩の米国市場では
様子見ムードの展開になりやすいでしょう。※本日の経済キーワード※
【ISM製造業景況指数】
全米供給管理協会(ISM)が算出する製造業の景況感を示す指数のひとつ。
米国の景気先行指標として注目されている。製造業(300社以上)の購買・供給管理責任者を対象に、各企業の受注や
生産、価格など10項目についてアンケート調査を実施。「良くなっている」、
「同じ」、「悪くなっている」の三者択一の回答結果を集計し、季節調整を
加えた新規受注・生産・雇用・入荷遅延・在庫の5つの指数をもとに、
ISM製造業景況感の総合指数を算出する。ISM製造業景況感指数は0から100までのパーセンテージで表す。
50%を景気の拡大・後退の分岐点とし、50%を上回ると景気拡大、
50%を下回ると景気後退を示す。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆マナカブ公式ブログ
https://manakabu.com/news/◆Twitter
https://twitter.com/manakabu◆Facebook
https://www.facebook.com/manakabucom━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
-
【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。