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◆米国市場は八方塞がり?

2022.06.02 レポート

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 27,457.89 +178.09
TOPIX  1,938.64 +25.97
マザーズ 675.33 +4.08
NYダウ 32,813.23 -176.89
ナスダック総合 11,994.46 -86.93
S&P500指数 4,101.23 -30.92

 

きのうの米国市場は市場は、良好な経済指標を背景に米長期金利が上昇
したことが重石となり、ダウ、ナスダックともに続落となりました。

 

前日、2-4月期の決算を発表したソフトウエア大手セールスフォースは
売上高が前年同期比24%増と市場予想を上回る好決算を発表。
これを受けて大幅高で始まり、EUがロシア産石油の一部禁輸で合意した
ことを受けて、原油価格が上昇し、エネルギー関連株などが物色され
朝方は反発でのスタートとなりました。

 

しかしその後に発表された注目指標である5月のISM製造業景況指数が
54.5の予想に対して、56.1と上回ったことで金融引き締めへの警戒感
が再燃、株価はマイナスへと転じました。

 

また、FOMCで投票権を持つメンバーの中で最もタカ派のセントルイス
連銀のブラード総裁が年内に3.5%の利上げを支持(現在は1.0%)
しています。

 


(FOMCメンバー タカ派、ハト派)

 

FOMCの投票メンバーは12名でうちの7名はFRBの理事で残り5名は米国の
地区連銀の総裁で構成されます。
連邦銀行総裁のうち1名はニューヨーク連邦銀行総裁が固定で務める
ことになっていて、残りの4名は他の連邦銀行総裁が持ち回りをします。

 

上図青がハト派、赤がタカ派を示していますが、もともとブラード総裁は
タカ派の人間であるので利上げを進めようとするのは当然のことです。

 

むしろ上図のハト派、または中立、かつ投票権を持つメンバー(太字の
人たち)がタカ派よりの発言をすると最も市場にネガティブインパクトを
与えます。

 

◆米国市場は八方塞がり?

 

きのう公表されたISM製造業景況指数は56.1%を記録し、4月の55.4%
から0.7%ポイント上昇しました。
特に新規受注に関しては55.1%となり、4月53.5%よりも1.6ポイント
高くなっています。
また物価を示す価格指数は82.2%を記録し、4月の84.6%からこちらも
2.4%ポイント低下したことはプラス材料です。

 

一方で雇用指数は49.6%で4月の50.9%より1.3%ポイントとなり、
9ヵ月ぶりの低下となりました。

 


(ISM景況指数とS&P500指数の推移)

 

ISM景況指数は改善を示していることはマーケットにとってはプラス
材料ですが、難しいのがいまの米国市場にとって「良好な経済指標が
出てくると利上げの機運が高まりやすい」という点です。

 

シンプルに考えれば「経済好調=株価上昇」となるはずがそうは
問屋が卸してくれません。

 

一方で先日からの小売業を代表する企業決算の悪化などには素直に
ネガティブに反応して下落するように悪いものは素直に悪いと受け止め
られて売られる展開となっています。

 


(S&P500・日足チャート)

 

S&P500は1のトレンドラインが抵抗となっていてここを超えきれ
なければ再度下方向を模索することになります。

 

また2の水平ラインでも前回の2月下旬~3月初旬の安値まで戻ってきた
こともあって、戻り待ちの売りが出やすい状況でここも抵抗ライン
となっています。

 

目先のイベントとして今月よりFRBは月間で475億ドルの保有国債を中心
とする資産の売却を進め始めます。
国債を売って市場から現金を吸い上げる策となりますので米国市場に
とってネガティブにはたらいてきます。
これがいまもっとも相場の重石、投資家の懸念材料となってくるでしょう。

 

ただ日本では金融緩和継続、外国人の受け入れ人数拡大で経済再開、
上海のロックダウン解除などポジティブな材料が足元で出てきている
ため、米国市場が下げてもつれ安することが少なくなるのではないかと
みています。

 

※本日の経済キーワード※

 

【ISM製造業景況指数】

 

全米供給管理協会(ISM)が算出する製造業の景況感を示す指数のひとつ。
米国の景気先行指標として注目されている。

 

製造業(300社以上)の購買・供給管理責任者を対象に、各企業の受注や
生産、価格など10項目についてアンケート調査を実施。「良くなっている」、
「同じ」、「悪くなっている」の三者択一の回答結果を集計し、季節調整を
加えた新規受注・生産・雇用・入荷遅延・在庫の5つの指数をもとに、
ISM製造業景況感の総合指数を算出する。

 

ISM製造業景況感指数は0から100までのパーセンテージで表す。
50%を景気の拡大・後退の分岐点とし、50%を上回ると景気拡大、
50%を下回ると景気後退を示す。

 

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