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◆テスラ好決算で大幅高、S&P500をけん引
2022.07.22 マーケットニュース -
おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 27,803.00 +122.74
TOPIX 1,950.59 +4.15
マザーズ 714.67 +19.40
NYダウ 32,036.90 +162.06
ナスダック総合 12,059.61 +161.96
S&P500指数 3,998.95 +39.05きのうの米国市場は3指数揃って続伸となりました。
きのう日銀、そしてECB(欧州中央銀行)の金融政策会合がありましたが、
日銀は現状維持、そしてECBは50ベーシス(0.5%)の利上げとなり、
ECBに関しては、予想25ベーシスの利上げだったところ、それを上回る
利上げ決定となりました。これを受けて欧州株が下落、また取引開始前に公表された7月のフィラデル
フィア連銀製造業景況指数もマイナス12.3と前月のマイナス3.3から大幅
に悪化。7月16日の週の新規失業保険申請件数も25.1万人と前の週や予想を上回って
失業者が増えたことを受けて、ダウは一時300ドル以上の下落となりました。しかし先のフィラデルフィアの景況指数の中で企業の支払い価格指数が
低下傾向していてインフレが徐々に緩和傾向にあることで、米長期金利
が3%台から2.8%台へ急低下したこともあって、金利に敏感なハイテク株
の多いナスダックがプラスに転じるとそれに追随するかのようにダウも
取引終盤にかけてプラス転換となりました。◆テスラ好決算で大幅高、S&P500をけん引
20日に20(4-6月期)決算を発表したテスラですが、コロナ感染再拡大に
より中国工場の閉鎖などが影響し、売上高は169億3000万ドルと、前年
同期比の187億6000万ドルからは落ちたものの、利益が市場予想を
上回ったことや、今期の業績に強気の姿勢を見せたマスク氏の会見を
受けて同社株は10%近い上昇となりました。その他個別銘柄ではアップルやセールスフォースが2%弱の上昇、
マイクロソフトなども買われ、ハイテク株がけん引した1日でした。S&P500の日足チャートでは、下降トレンドが終了する可能性を示すトレンド
が出始めました。これまで上図青枠(チャネル)で示したトレンドで下落してきましたが、
ここを上抜けてきて6月初旬にこう着していた4150ポイントあたりまで値を
戻す可能性も出てきています。S&P500指数はその名の通り、米市場に上場する500銘柄から構成されて
いて、その中でも時価総額の大きい銘柄の株価の動きを受けやすくなります。今回決算を機に買われたテスラですが、2020年のコロナ直後の株価は
安値で70ドルほどでしたが、昨年11月には1200ドルを越えるほどまでに
上昇しました。それゆえ今ではS&P500採用銘柄の時価総額はトップ10入りするほどに
なっています。以前はハイテクビッグ5と言えば、上図にあるアップル、マイクロソフト、
アマゾン、アルファベット(グーグル)、メタ(フェイスブック)の5社
で、各社の頭文字を取って「GAFAM」と呼ばれていました。しかし足元ではメタの株価が冴えず、テスラが上ってきたことで7月21日
時点ではグーグルさえも抜いてしまっています。それゆえ、GAFAM改め、「GATAM」や「GAMAT」と呼ばれるようになりつつ
あります。実際にチャートを見てもきのうのS&P500上昇のけん引役となったのは
テスラが買われたことが大きな要因です。ECBの0.5%の利上げには驚きでしたが、それでもきのうの米市場の上昇を
受けて、本日の日本株も7連騰の期待が高まります。しかしながら短期的な過熱感は高まっており、早ければ来週どこかで調整を
迎える展開になるのではとみています。
27日のFOMC前後あたりは警戒しています。※本日の経済キーワード※
【フィラデルフィア連銀製造業景況感指数】
米国の地区連邦銀行のひとつであるフィラデルフィア連邦銀行が、毎月
第3木曜日に発表するペンシルベニア、ニュージャージー、デラウェア州の
製造業の景況感を示す経済指標。なかでも製造業景況指数は今後の景気動向を占う「先行指標」とされています。
ニューヨーク連銀製造業景気指数やISM製造業・非製造業景気指数とともに
米国を代表する景況指数で、ISM製造業景気指数と相関が高く、フィラデルフィア
地区(ペンシルバニア州、ニュージャージー州、デラウエア州)の製造業の
景況感や経済活動を示す景況感は、米国のラストベルトに位置する米国の中
でも製造業で発展してきたど真ん中の地区で、日本の自動車メーカーなども
たくさん工場を持っています。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。