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Market日米相場概況

◆CPIと休場控え持ち高調整で上値重いか

2022.08.10 日米相場概況

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 27,999.96 -249.28
TOPIX 1,937.02 -14.39
マザーズ 730.60 +10.13
NYダウ 32,774.41 -58.13
ナスダック総合 12,493.93 -150.53
S&P500指数 4,122.47 -17.59

 

きのうの米国市場は3指数揃ってマイナスとなりました。
今晩発表される7月の米CPI(消費者物価指数)の発表を控えて様子見姿勢
が強くダウは3日ぶりの反落。
ナスダックはきのうのエヌビディアの下方修正の影響で半導体関連が売られ
3日続落となりました。

 

半導体の一角でもあるマイクロン・テクノロジーが業績見通しを下方修正。
半導体大手が相次いで見通しを引き下げたことからハイテク株中心に
売られる展開となりました。

 

ただ、きのうエヌビディアの下方修正の影響で下げたアップルやマイクロ
ソフトなどがプラスに転じたことや金利が再び上昇していることで金融株が
買われたこともあってダウ指数を押し上げ小幅な下落となっています。

 

個別銘柄では、先の半導体マイクロン・テクノロジーが売られたことで
ラムリサーチやアプライド・マテリアルズ、KLA、ASMLなどの半導体関連株が
三角5%以上の下落となり、ナスダックの足を引っ張る形となりました。

 

一方でその他個別銘柄では金融のJPモルガンやゴールドマン、エネルギー
のシェブロンなどが上昇し、ダウを下支えしました。

 

米市場で半導体関連が売られたことから日本株も225採用の東京エレクトロン、
信越化学工業、SUMCOを中心にレーザーテックなど半導体関連に売りが
出やすい展開になる可能性があります。

 

◆CPIと休場控え持ち高調整で上値重いか

 

今晩は7月の米CPIが何と言っても注目材料となります。
事前予想では前年同月比で8.7%の予想と6月の9.1%から物価上昇は
落ち着きを見せる予想となっているものの、価格変動の激しい食品と
エネルギーを除いたコアCPIは6.1%(前月5.9%)と上昇する見込みと
なっています。

 

事前予想よりも同じか低い数字であればさほど株価へのマイナス影響
も少ないと思いますが、上回る数字が出てしまうと先週の雇用指標が
良好なだけにFRBによる積極的な利上げが続くと解釈されて金利が上昇、
株は売られやすい展開になると思われます。

 

先週3日に発表されたトルコの7月CPIは79.6%と予想よりは下回った
ものの6月からさらにインフレが加速していてこの%を見るだけでも
驚異的な物価上昇であることがお分かりいただけると思います。

 

きのうはメキシコのCPIの発表がありましたがこちらも6月7.99%から
7月8.15%と上昇に歯止めがかかっていない状況です。

 

FRBは景気よりもインフレ抑制を最優先する方針であるため、良好な
雇用指標が出たことは利上げを正当化させるには好材料となります。

 

市場では来年から利下げという観測が出ていますが、インフレがまだ
落ち着く兆しが見えていないため、来年にかけて利上げを続ける方針
に思惑が変われば足元のサマーラリーによる株価上昇は踵を返して
下げに転じることになります。

 


(S&P500・日足チャート)

 

きのうもご紹介したS&P500指数はことし反発をみせてもそこから下げに
転じた際に安値を更新しているだけに何かをきっかけに下げに転じた
場合、市場心理的には再び安値更新が意識されやすい環境にあります。

 

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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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