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REPORTレポート

◆英国の7月CPIは前年同月比10.1%を記録

2022.08.18 レポート

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 29,222.77 +353.86
TOPIX 2,006.99 +25.03
マザーズ 761.92 +11.71
NYダウ 33,980.32 -171.69
ナスダック総合 12,938.12 -164.43
S&P500指数 4,274.04 -31.16

 

きのうの米国市場は3指数揃って下落となりました。
ダウは前日までで5日続伸となって1300ドル以上の上昇となっていた
こともあって短期的な過熱感から朝から利益確定売りが出やすい展開で
スタートしました。

 

朝方発表された7月の米小売売上高が発表されましたが、前月比で0.0%
の伸びとなり、事前予想の0.1%の伸びを下回る結果となりましたが、
それほど株価には影響はありませんでしたが、小売り大手ターゲットの
5‐7月期決算では大幅減益となったことが嫌気されて同社株が売られた
ことでその他の消費関連にも売りが波及しやすい一日でした。

 


(米小売売上高)

 

きのうは前回7月のFOMCの議事要旨が公表されましたが、FRBによると
「どこかの時点で利上げを減速することが適切になる」と判断している
ことが示唆されこれを受けて、一時相場全体が買い直される場面も
みられましたが、その上昇は一時的で取引終了にかけて再び下げ幅を
拡大させる動きとなりました。

 

また個別銘柄ではアナリストにより業績見通しの下振れを指摘された
半導体のエヌビディアが▲3%弱の下落となり、この影響でその他の
半導体関連のテキサスインスツルメンツやマイクロンテクノロジー、
NXPセミコンダクターなどが売られ半導体指数SOXが▲2.7%の下落
となっています。

 

国内でも東京エレクトロンの冴えない4-6月期決算や高周波利用設備
を電波法の許可を受けずに設置していたことを理由に行政指導を
受けており、8日の決算発表以降、上値の重い展開となっています。

 

◆英国の7月CPIは前年同月比10.1%を記録

 

先週公表された米国のCPI(消費者物価指数)は前年同月比で8.5%と
6月の9.1%から伸びが鈍化したことから株高基調となりましたが、
きのう公表された英国の7月CPIは10.1%と6月の9.4%から物価上昇
圧力は高まっています。

 

変動の激しい食品、エネルギーを除くCPIコア指数も5.8%から
6.2%と上昇しており、欧米でもインフレの方向性は定まっておらず
この影響もあって再び米長期金利が上昇する運びとなっています。

 

少し前まで米長期金利は2.6%台で推移していましたが、足元では
再び2.9%台に急上昇してきており、2.8%以上で米長期金利が
動く間は上値が重くなりやすいです。

 


(ナスダックと米長期金利の比較)

 

上図を見ても分かるように金利に敏感なグロース銘柄がひしめく
ナスダックと米長期金利はきれいな逆相関にあり、インフレの不透明感
から金利の先高観が再燃するようだとナスダックをはじめ、S&P500
などには逆風となってきます。

 

今月はFOMCがない分、米国では8月25~27日にかけてジャクソンホール
会議が開催されます。
この会議は経済シンポジウムで、過去に重要な金融政策のガイダンス
なども公表されることから注目度の高いイベントです。
今回は3年ぶりに対面で実施されることもあり、世界的にインフレ抑制が
重要視される中、ご周知の通り日銀を除く欧米では金融引き締めが
行われています。

 

ここでのパウエル議長をはじめとした各国中銀総裁の講演に注目が
集まります。

 

前回の7月のFOMCでパウエルFRB議長は今後のインフレ指標次第で
利上げペースを減速させる可能性があるとコメントしている一方で、
「次回9月のFOMCでも大幅な利上げもあり得る」ともコメント
していて、「次の利上げ幅に関しては事前にガイダンスを示すことは
せず、会合ごとに設定する」とも発言しています。

 

ジャクソンホール会議で上記の前半部分である「今後のインフレ動向
次第で利上げペースを減速させる」というコメントが改めて示されれ
ばマーケットはポジティブに反応してくるでしょうし、その逆で
他国もインフレで苦しんでいることもあって「インフレ動向を鑑みて
金融政策の舵取りを行う」とハト派ともタカ派とも取れる内容に
終始すればその発言の受け止められ方次第では金利が上昇し株安
へとつながる可能性もあります。

 

一つ注目イベントとして押さえておきたいところです。

 

そして日経平均株価はついにきのう29000円の大台を突破しました。
上値の目処はことし1月に付けた高値29400円前後が意識される水準
で、そのあたりまで上昇すると天井を付けて流れが変わりやすいため、
こちらも要警戒です。

 

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