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Market日米相場概況

◆噂で買って事実で売る

2022.08.25 日米相場概況

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 28,313.47 -139.28
TOPIX 1,967.18 -4.26
マザーズ 735.16 +2.20
NYダウ 32,969.23 +59.64
ナスダック総合 12,431.53 +50.23
S&P500指数 4,140.77 +12.04

 

きのうの米国市場は3指数揃って小幅反発となりました。
足元でダウ、ナスダックともに3日続落していたこともあって
自律反発の買いが入り、上昇。
ただ、米長期金利が3.1%まで上昇していることもあって上げ幅は
限定的なものとなりました。

 

取引開始前に発表された輸送用機器除く7月の耐久財受注コアの前月比
が事前予想0.2%に対して0.3%と上回る結果となったことで景気減速
懸念がやや後退し株価を下支えする一方で、米長期金利は上昇し、
相場の重石となっています。

 

本日より始まる米カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム
(ジャクソンホール会議)でパウエルFRB議長は26日に講演する予定で
インフレへの認識や今後の利上げペースについての発言に注目が
集まる中、週末にはFRBが物価指標としてウォッチしている7月のPCE
デフレーターも発表されることからマーケットはこれ以上下を大きく
叩くこともなく上も買い上がることもなく様子見姿勢が強まりつつ
あります。

 

◆噂で買って事実で売る

 

相場格言に「Buy the rumor,Sell the fact(噂で買って事実で売る)」
という言葉があります。

 

個別銘柄などで特に好決算を発表したり、上方修正が発表されたのに
売られる銘柄などに使われますが、すでに多くの投資家が良好な内容が
出るだろうと見越して材料が発表される前から周知されていて買われて
いたりすると、好材料が発表されてもそこから一段高するわけではなく、
逆に下げるという現象がこれにあたります。

 

今回、26日にパウエルFRBがジャクソンホール会議で講演しますが、足元
の米市場の動きをみるとダウは1000ドルの下落、ナスダックも600ポイント
の下落をしており、メディアで言われているタカ派発言を事前に警戒した
売りが先んじて出たとみるのが妥当かとみています。

 

そのため、仮に7月のFOMC議事要旨に記載されていた今後どこかのタイミング
で利上げペースを緩めるという内容を翻してタカ派発言となったとしても
多くの投資家が想定していた内容となり、講演後の下げは限定的となる
可能性が高いとみています。

 

逆に議事要旨を踏襲して金融引き締めペースの鈍化を強調する内容と
なった場合、市場ではポジティブサプライズとなり、一気に株の買い直し
が起こります。

 

市場で顕在化しているリスクは本当のリスクではありません。

 

例えば今回多くのメディアですでに騒がれているパウエルFRB議長のタカ派
発言に対して多くの投資家はヘッジをしているため、本当のリスク、株安
ショックのようなことは起こりにくく、このリスクをすでに織り込んで
下げてきたと見た方が妥当かと思われます。

 

そのため、実際にタカ派の発言が出たとしても下げは限定的なものに
なるでしょう。

 


(9月FOMCの利上げ確率)

 

足元の利上げ確率をみても9月のFOMCで0.5%の利上げよりも0.75%の
利上げの確率が上回っているということは、株式のみならず、債券市場でも
債券売りのヘッジがかけられているとみるのが妥当です。

 

そのため、特段のネガティブサプライズなしとなれば、一気に空売りの
ポジションが巻き戻され買いに転じることになります。

 

日経平均も米市場が反発したこともあって本日は反発する動きがみられる
可能性が高いですが、米市場同様にイベント前ということもあって上は
限定的かと思います。

 

 

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※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。

 


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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