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REPORTレポート

◆米3か月債利回りの急上昇に注意

2022.08.31 レポート

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 28,195.58 +316.62
TOPIX 1,968.38 +24.28
マザーズ 740.12 +12.90
NYダウ 31,790.87 -308.12
ナスダック総合 11,883.14 -134.53
S&P500指数 3,986.16 -44.45

 

きのうの米国市場は3指数揃って3日続落となりました。
引き続き、インフレの高止まり抑制のため、FRBが金融引き締めを継続
するという懸念から米国株は続落となりました。

 

8月のコンファレンスボード(消費者信頼感指数)が公表されましたが、
事前予想97.9に対して、103.2と予想を上回る結果となったことは
プラス材料となったものの、FOMCで投票権を持つ常任メンバーのNY
連銀ウィリアムズ総裁が30日のイベントで、金融引き締め姿勢を来年
まで続けるとコメント。

 

(コンファレンスボードとS&P500指数の推移)

 

7月の米雇用動態調査でも民間企業の求人件数が前月比で市場予想
を上回る伸びとなったことで、労働環境は良好という見方がなされ、
金融引き締めへの蓋然性が高まり米長期金利は3.15%まで上昇。
これが重しとなりダウは300ドル以上の下落となりました。

 

個別銘柄では航空機のボーイングや建機のキャタピラーなど景気敏感株が
売られたほか、原油価格が1バレル97ドル台から92ドル台に急落した
ことでエネルギー関連のシェブロン、エクソンモービルなどが売りに
押されました。

 

◆米3か月債利回りの急上昇に注意

 

米債は長期金利と呼ばれる10年債利回りのほかに、2年債や5年債と
償還期限の異なる債券が発行されています。
中でも期間の短い3か月債の利回りがこのところ急騰してして、足元で
2.9%台を付けています。

 

瞠目すべきはこの3か月債利回りが足元で10年債利回りを追い抜くかも
しれないというところまで来ているということです。

 

再建の金利は償還期限が長いものほど金利が高くなるのが普通ですが、
これが逆転するとなると10年で償還を迎える債券よりも3か月で償還を
迎える債券利回りの方が高くなるという異常事態となります。

 


(10年債利回り、3か月債利回りとS&P500)

 

実は過去にはこれが起こっていて2000年、2007年、そして2019年です。

 

上記にも示したようにこの直後には歴史的な株価の大クラッシュが
起こっていて、今回もFRBが景気後退よりもインフレ抑制を優先し、
金融引き締めを加速させていけば、この超短期金利と長期金利の
逆転現象(逆イールド)が起こる日もそう遠くはないのでは?
とみています。

 

そうなれば米株代表指数のS&P500は3000~3300ポイントまで来年
以降で調整局面を迎える可能性が高まるものと思われます。

 

チャートをよく観察してもらえれば分かりますが、今回ご紹介
した逆イールドが発生してもすぐに株価の調整が起こるわけではなく、
半年ほど時間を置いてから調整局面を迎えます。

 

寧ろ逆転した初期段階ではこの逆イールドがテクニカル的に起こった
ものであるというような、特に気にすることないという報道が
なされます。

 

直近でもコロナショックが起こった前の年の2019年にもこれが起こった
際にテクニカル的な逆イールドなので気にする必要はない、今回は
調整相場は起こらないというような報道がなされていました。

 

しかしフタを開けてみるとご周知の通り、2020年2月下旬からコロナ
ショックによるパニック売りが起こりました。

 

11月の米中間選挙前後で、物価上昇にピークアウトが見えて株高
基調となり、そのタイミングでもしかしたら、この超短期金利と
長期金利の逆転現象が起こる可能性があるのではとみています。

 

実際に逆イールドが発生した際にはまたお知らせしていきたいと
思います。

 

※本日の経済キーワード※

 

【消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)】

 

アメリカの民間調査機関コンファレンスボードが発表する経済指標。
5000世帯を対象に、雇用情勢・家計所得の見通しについてアンケート調査
し、消費者の視点から米国経済の状況を確認できる。

 

同指標はミシガン大学消費者信頼感指数とともに、経済活動全体に
重要な役割を果たす個人消費に関する重要指標となっている。
測定値が高いほど、経済に対し消費者の楽観的見方が高いことを示す。

 

 

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